夢のシネマパラダイス126番シアター:永遠の妖精オードリー・ヘプバーン
麗しのサブリナ
出演:ハンフリー・ボガート、オードリー・ヘプバーン、ウィリアム・ホールデン
監督:ビリー・ワイルダー
(1954年・アメリカ・113分)NHK-BS
評価★★★★/80点
内容:富豪ララビー家のお抱え運転手の娘サブリナは、邸の次男デイヴィッドにほのかな想いを寄せていた。が、彼女の父は叶わぬ恋をあきらめさせようと、彼女をパリの料理学校へ送る。2年後、サブリナは一分の隙もないパリスタイルを身につけて帰ってきて、デイヴィッドはたちまちお熱を上げるのだが、、、。
“オードリーのオードリーによるオードリーのための映画!”
1年に1回くらい忘れた頃にオードリーの映画を観ると、あまりの彼女の吸い込まれそうな魅力に思わずハッとなってしまう。
この映画はその中でもピカ一の出来。
脚本が先にあったのか、それともオードリーのキャストというものが先にあったのか、そういう疑問を抱いてしまうくらい映画とオードリーがピタッとハマっている。
特に、自殺しようとする場面なんかは出色の出来栄え。まさに20世紀の妖精!
だが、そのため男ども2人が完全な添え物になってしまっており、ボガートとホールデンという大スターを活かしきれていない感があり、それが★-1。まあなんとも贅沢な使い方ではある。
しかし、このマイナス要素が映画のトーンダウンを招くのかと思いきや全くそうならないのが、ビリー・ワイルダーのうまいところである。完全にオードリーの魅力を引き出すことに専念するとともに、彼お得意のエスプリに富んだ脚本演出でうまく話を展開させている。これがまた上手いし面白いんだよなあ。
映画に出てくるパリのお料理学校のスープ講座とかソース講座に引っかけるならば、ビリー・ワイルダー講座に通いたいくらい。
場面場面で必ず小ネタを入れて、それがまた伏線となって後でまた同じネタを入れてくるという、例えばビンの上に2度も座ってしまうライナスの親父とか。
キャラクターを殺さずにうまく活かすんだよね。
サブリナの飼っている犬とかお料理学校の先生とかもそう。
絶対にキャラを活かす。それが話をもたせることにも繋がるし、幅広く人間の機微を描くことに長けているワイルダーの凄いところではないかなと。
最近の映画でこういうのはそうはお目にかかれないのが残念でならない。最近の映画はとかく刺激性が求められるから、サッカーでいうところのDFから一本のロングパスでFWにボールを預ける、いわば中盤MFを省略する最近の映画と、DFから中盤MFまで忠実にボールをパスで展開していきFWにつなげるというワイルダーの(まあいわゆる昔の)映画の違いかなと。ラグビーなら明治と早稲田の違いですかな。。。は?
まあもうちょっとホールデンのキャラを活かせるのり代があっただけに惜しいのだけれど、オードリーの魅力とワイルダーの技巧に酔わせていただき十分満足です。
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ティファニーで朝食を
出演:オードリー・ヘプバーン、ジョージ・ペパード、ミッキー・ルーニー、パトリシア・ニール、マーティン・バルサム
監督:ブレイク・エドワーズ
(1961年・アメリカ・114分)NHK-BS
内容:高級コールガールのホリー・ゴライトリーは、ニューヨークの安アパートで名無しの猫と暮らしている。同じアパートに越してきた作家志望の青年ポールは、ホリーの風変わりで自由奔放な行動に戸惑いながらも、その自然体の魅力に惹かれていく・・・。アカデミー賞ではヘンリー・マンシーニが作曲賞・主題歌賞を受賞。劇中、オードリー自身がギターを弾きながら主題歌「ムーン・リヴァー」を歌うシーンは忘れがたい名場面のひとつ。ちなみに原作者は、「カポーティ」(2005)でフィリップ・シーモア・ホフマンにアカデミー主演男優賞をもたらした小説家トルーマン・カポーティ。
評価★★★☆/70点
コールガールといえば聞こえはいいが、売春婦といえば聞こえは悪い。
オードリーといえば聞こえはいいが、ゴライトリーといえば聞こえは悪い。
そんな映画です。。(笑)
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パリで一緒に(1963年・アメリカ・110分)NHK-BS
監督:リチャード・クワイン
出演:ウィリアム・ホールデン、オードリー・ヘプバーン、トニー・カーティス、ノエル・カワード、マレーネ・ディートリッヒ
内容:パリのホテルで新作映画の執筆に悪戦苦闘する脚本家ベンスン(W・ホールデン)。彼はなんとか締め切り期限に間に合わせるために、臨時速記者を雇うことに。採用されたガブリエル(オードリー)のおかげで、パリ祭を舞台にしたラブストーリーの台本作りは順調に進んでいくが、プロデューサーにあえなく却下されてしまう。そして、別のライターの手が入った当初の台本は、ロマンスから犯罪サスペンスへと変わってしまう・・・。2人の映画脚本家が共作するシナリオ通りにストーリーが進行していくという一風変わった構成の映画で、オードリーが2役、ホールデンが3役をこなしている。
評価★★★/60点
映画自体は採点不能なほど極めつけにツマラないし、内容もあって無きようなものだが、オードリーが極めつけにキュート
ストーリーを追うのは途中放棄し、オードリーだけを目で追う2時間。全く飽きません。
朝シャンしたオードリーのバスオイルのいい香りがほのかに漂ってくるくらいオードリーの魅力が満載!
オードリーの映画の中では1番輝いていた気がする。
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パリの恋人(1957年・アメリカ・103分)NHK-BS
監督:スタンリー・ドーネン
出演:オードリー・ヘプバーン、フレッド・アステア
内容:NYのファッション雑誌社が新しいモデルとパリのデザイナーを使って雑誌を売ろうと計画し、カメラマンのディックはそのモデルを探すことになる。彼が見出したインテリ娘のジョーは、パリの哲学者目当てでモデルの仕事を承諾、パリに着くとインテリが集うカフェやお目当ての哲学者を訪ね歩いた。そしてディックもそんな彼女を追いかけていく。。ヘプバーンとアステアの顔合わせで作られたミュージカル・ロマンスで、この作品によって“ファニー・フェイス”という言葉が流行したのは有名。
評価★★★/60点
魅力的な女性が自分の顔を変な顔と連発するのはどう見たってイヤミにしか聞こえないはずなのだけど、オードリーが言うとFunny Faceになっちゃうのねぇ。。
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