夢のシネマパラダイス78番シアター:マディソン郡の橋
監督:クリント・イーストウッド
(1995年・アメリカ・135分)Video
評価★★★★/75点
内容:アイオワ州マディソン郡、結婚15年目で単調な生活を送っていたフランチェスカは、夫と子供が家を空け、1人きりで4日間を過ごすことになった。そんな彼女の前にカメラマンのキンケイドが現れる。世界中でベストセラーとなったロバート・ジェームズ・ウォーラーの同名小説をもとに、たった4日間の恋に永遠を見出した中年男女の姿を描いたラブロマンス。
“メリル・ストリープの際立つすごさ。彼女によってこの映画は救われている。”
キュート、そして時には女の本性をさらけ出すその魅力に目を離すことができなかった。
ってオイオイ、オイラのオカンより上のオバハンだぞ・・・。
ともかくこのオバハンにはやられちゃいました。
巧すぎるもん。特に最初の方の家族との夕食シーンで、冷蔵庫のドアを後ろ足でチョコンと閉めるシーン、その一瞬の何気ないシーンに全てが集約されている。その上手さ。
細かいところまで行き届いている役作りのうまさはまさにいぶし銀。その効果。あ、ただの疲れたオバハンじゃないなと一瞬で印象づける。
監督の凄さというよりも、ここはメリル・ストリ-プのうまさだと認識したい。
顔を手で覆ってバカ笑いするシーンなどは特筆ものだ。
そして、男が入った後のバスタブに浸かる彼女の独白。好きな人と同じバスタブに入るというエロティックさに耽る彼女。そこにいるのはもはやオバハンではなかった。
ラスト近くで、前に止まっている男の車に行こうと一瞬ドアノブに手をかける彼女。
あーー、行ってくれーー、そうじゃなきゃこの話はどうしようもなくなるー・・・と思わずにはいられなかった。
しかし、それ以上にどうしようもなくなっている彼女の焦燥、そのメリル・ストリープの演技に個人的には救われたといってもいい。
この映画はメリル・ストリープによって救われている。
男の方は何とも言えないな。
ただ、イーストウッドは監督だけに専念すべきだったと思います。
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