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2006年11月28日 (火)

レアル・マドリー狂想曲第17番:バロンドール!カンナバーロ受賞!!

オメデトー!カンナバーロ!

2006年度の欧州年間最優秀選手が先日発表され、イタリア代表キャプテンで我が愛しのレアルマドリー所属のファビオ・カンナバーロがDFとしては10年ぶり、史上3人目のバロンドール受賞と相成った!

ちなみに得票数の第1位カンナバーロ、2位ブッフォン、3位アンリ、4位ロナウジーニョ、5位ジダン・・・etc.

まあ、レアルに入団してまだ3ヶ月くらいなので、レアルでの評価というよりは、昨季のユーべと何よりドイツW杯でのイタリア優勝の原動力を評価されての受賞なんだろうけど、今はレアルの輝ける選手だもんねーーっだ(笑)。イェーーイ。

また、レアル・マドリー在籍中にバロンドールを受賞した選手は、、、

1957年度 アルフレッド・ディ・ステファノ(スペイン)*出身はアルゼンチンだが後にスペインに帰化

1958年度 レイモン・コパ(フランス)

1959年度 アルフレッド・ディ・ステファノ

2000年度 ルイス・フィーゴ

2002年度 ロナウド

2006年度 カンナバーロ

また、レアル在籍前に受賞した選手には、1997年のロナウド、1998年のジダン、2001年のオーウェンがいる。

うーーむ、、みんな凄い選手ばかりだ。

とにかくカンナバーロのバロンドール受賞におめでとうございます、とともにレアルで頑張ってください、と伝えたいです。

でも、ホント、カンナの加入はデカイ!

カンナとエメルソンとディアッラで組む守備ブロックは、昨シーズンの同時期の失点数を半減させているわけだから。

守備に関しては今季のレアルは、完全に安定しているといって過言ではないと思う。

ただ、1番恐いのは怪我だね。

先日のバレンシア戦でもともと抱えていた足の違和感が酷くなったらしく、途中でメヒアと交代しちゃったからなぁ。

カンナが最終ラインの軸なので、12月10日の決戦セビージャ戦までに万全な状態で戻ってきてくれれば。

そのバレンシア戦、、、、勝ちました。エヘッ。。

あんまりデカイ声では言えないんだけど、、だって見所が全然無いんだもん・・・。

レアルはただただ防戦一方で、バレンシアの決定力の無さに助けられ、たった1回の1チャンスでゴールを奪い、勝っちゃいました。さすがカペッロ・・・。

カペッロイズムが完全に浸透しちゃったなこりゃ。

バルサと勝ち点3差の3位だけど、最低限このままの差でバルサに食いついていくっきゃない。

それにしても、、セビージャ落ちへんのぉ。。

昨季UEFAカップ優勝したセビージャの強さは、フロックではないというのが如実に証明されている今日この頃、、、。

2位におるセビージャがレアルにとって目の上のたんこぶになりつつある今日この頃、、、。

そのセビージャとのアウェイでの決戦が12月10日に行われる。

聞くところによると、セビージャはいまだホームで負けが無いということで、昨日のバレンシア戦みたいな展開になることは必定なのだけど、なんとか勝ってくれたまえ。

アッラ・マドリー!!

夢のシネマパラダイス103番シアター:ビッグ・リボウスキ

Big_1 出演:ジェフ・ブリッジス、ジョン・グッドマン、ジュリアン・ムーア

監督・脚本:ジョエル・コーエン

共同脚本:イーサン・コーエン

(1998年・アメリカ・117分)NHK-BS

評価★★★★/80点

内容:1991年、湾岸戦争の頃のロスが舞台。定職も持たずに気ままに暮らすデュードは、ある日、2人組のチンピラから身に覚えのない借金の返済を迫られる。しかしどうやらデュードの本名ジェフ・リボウスキと同姓同名の大富豪がおり、彼の妻が借金を踏み倒していたらしいことが判明。早速デュードはリボウスキ氏の邸宅を訪ねるのだが・・・。

“この映画の語り部と同じくボクも大笑いしちまったよ。ところどころでね。”

コーエン兄弟の独特のイマジネーションは一体全体どこから湧き出てくるのだろう。。脱帽しちゃいます。

ジーザスの笑撃のお玉ふきふきシーン、殴られた後のデュードのお空ぶっ飛びシーン、夢中劇“GUTTER BALL”、はたまたジーザスの着てた紫色の服をはじめとする服のセンス。

ホント、予想だにしないところから攻めてきやがるもんな。

唯一の既出ネタはドニーの遺灰を撒くシーンくらいか。あれは寅さんで見たことある。。

そして何といっても1番イイのはウォルター。

牛乳のにおいを嗅ぐのが癖のデュードも良いけど、やっぱウォルターでしょ。

安息日にこだわり、オレはユダヤ教徒だとほざき、水陸両性のげっ歯類をペットとして飼うことは禁止されているんだ!とがなり立て、偽のカバンに汚れたパンツを詰め込み、ベトナムを引きずり続けている男!マジに最高です。

個性的な役者に見合う個性的なキャラクターをこれでもかと生み出していくコーエン兄弟のおっしゃる通り、人間の人生泣き笑いコメディ劇場は世代から世代へと途切れることなく永遠に続いていくことでしょう。

そこに人間がいるかぎり。

夢のシネマパラダイス102番シアター:cinema慰霊大社第26柱/SF館

cinema慰霊大社とは、オイラが今まで観てきた映画の中で、今後再見することがないであろうと思われる映画たちが怨霊となって祟りを成さないように祀って封印するための施設である。なお、合祀は日々続けられている。。

祭神名票No.180:ロスト・チルドレン(1995年・フランス・113分)Video

 監督・脚本:ジャン・ピエール・ジュネ

 出演:ジュディット・ビッテ、ロン・パールマン、ドミニク・ピノン

 内容:舞台は近未来の犯罪都市。大道芸人ワンは、力持ちで純粋な男だったが、邪悪な集団に弟を誘拐され、美少女ミエットとともに戦いを挑むことに・・・。衣装をJ・P・ゴルチエが担当したことでも話題に。

評価★★★☆/70点

「レオン」をベースに、大友克洋ペーストを緑色の液体になるまで、じっくりコットコト煮込んだスープ♪

摩訶不思議な味です・・・。

2006年11月27日 (月)

Jリーグも捨てたもんじゃない

yahoo!のファンタジーサッカーに初年度から参加しているオイラは現在トップリーグの下に位置するイースタンリーグに所属しているが、今シーズンの前期にはトップリーグに所属していた。わずか半期で降格してしまったわけだが、今回の後期戦で好位置をキープしており、このままいけば来季からのトップリーグ返り咲きがいよいよ現実味を帯びてきている。

残り2節。いよいよ最終追い込み段階のオイラと歩調を合わせるようにJリーグの優勝争いも俄然熱を帯びてきた。

首位の浦和が勝ち点68、2位のガンバが勝ち点63で迎えた第33節。

浦和はFC東京とアウェイ味スタで、ガンバは降格寸前の京都とホーム万博で対戦。

浦和はまず負けないことを第一に考えたせいか、異常に慎重な試合運びを見せた。堅守を優先し、隙あらば速攻に撃って出るというかんじだったと思うが、逆にそれがFC東京の軽快な出足を与えてしまった感は否めないと思う。

浦和は結局守備に意識をとられ、90分の間攻めの形を作り出すことができなかった。それでも失点数の少なさがJ1でダントツの1位である守備面は完全に崩れることはなく、ドローで抑えたのはさすがというところ。

一方のガンバはもう後がない状況、勝つしか道がない状況で、こちらも負けたら終わりの状況である京都と死闘を演じた。

やっぱ降格争いで追い詰められたチームってのは最後に驚異的な力を発揮するものだから、もしかしてガンバ食われちゃうかなぁと思ってたんだけど、まさにそういう試合展開になりながら、後半ロスタイム残り15秒というところでマグノアウベスのハットトリックとなった劇的ヘッドで3-2で勝利をもぎとった。

サッカーはやはり最後まで何が起こるか分からない!!

これで浦和勝ち点69、ガンバ勝ち点66となり、最終節浦和×ガンバの直接対決でガンバが3点差つけて勝てば奇跡の大逆転優勝となる。

しかし、ただでさえ浦和が3点以上失うというのは常識では考えられないことだし、しかも真っ赤に染まった浦和のホームで行われるということで、ガンバの3点差勝利は可能性としては非っ常に低いと言わざるを得ないのは確かだろう。

オッズを付けるとすれば、浦和1.2倍、ガンバ82.5倍といったところかな(笑)。

いや、しかしサッカーはホント何が起こるか分からないからな。

例えば欧州チャンピオンズリーグの03-04シーズンの準々決勝ミラン×デポルティボで、1stlegでミランがホームで4-1と圧勝。2ndlegでデポルは3点差以上の勝利が必要な状況で、ホームでなんと4-0で怒涛の勝利を収めて大逆転を飾ったことがあったし、あとは何といっても04-05シーズンの決勝だよね。

ミラン×リバプールで、前半に3点取ってこれはミランの余裕の優勝かな、と思いきや後半にリバプールが3点取って、結局PK戦でリバプールが大逆転優勝を飾ってしまったということもあるし、試合の入り方次第ではガンバの圧倒も、、、、あるぅ??

いや、どう考えても無いんだけど、、(笑)、でもでも何が起こるか分からない。。

オイラは一体何を言いたいんだ・・・。

とにかく12月2日に全てが決まる!決戦は土曜日です。

ちなみにファンタジーサッカーの今節オイラのチームは、

GK 松代(ガンバ)

DF 闘莉王(浦和)キャプテン、増川隆洋(名古屋)、服部公太(広島)

MF 山田、長谷部(以上浦和)、森崎浩司(広島)、太田(磐田)

FW マグノアウベス(ガンバ)、前田遼一(磐田)、田代(鹿島)

3-4-3でいこうか、田代を外して浦和の鈴木啓太を入れた3-5-2でいこうか悩んだ結果、今回の3-4-3でFW陣の爆発に賭けたのだけど、田代がレッドで退場という悲惨な結果を迎えてしまいました。。。トホホ。

それでもなんとか暫定ポイントで64ポイントを獲得したので、まあ80~90は固いだろうから、最終節でよほどのことがない限りは、来季からのトップリーグ返り咲きが達成されるっつう。

最後は冒険しないでお固くいこっと。

   

2006年11月26日 (日)

夢のシネマパラダイス101番シアター:A.I.

Jude_law_ai 出演:ハーレイ・ジョエル・オスメント、ジュード・ロウ、フランシス・オコナー、ウィリアム・ハート

監督・脚本:スティーブン・スピルバーグ

原案:スタンリー・キューブリック

(2001年・アメリカ・143分)初見2001/07/19・MOVIX仙台

評価★★★★/75点

内容:近未来、地球温暖化で両極の氷河は溶け、世界中の都市が海面下に没している。そして、人類の新しいパートナーとして高性能ロボットが開発されている。そんな中、子供を失った夫婦が新型ロボット「デイビッド」を引き取るのだが、、、。

“ふとイチローのinterviewを思い出した、、、”

イチローがテレビのインタビューで、アメリカ人と日本人で野球に対する取り組み方って違います?という問いにこう答えていた。

「一番違ってビックリしたのが、アメリカ人はバットやグローブに何の思い入れもないこと。日本のプロ野球選手は自分でちゃんと手入れしたり何らかの思い入れがある。けど、メジャーリーガーは平気でバットをぶん投げ、平気で他人のバットを持っていき使って、そこら辺に無造作に放り投げる。思い入れも何もない。手入れしてるところなんて一度も見たことない。一番ビックリしました。」と。

この映画、アメリカでは意外に興行的にも低調だったと聞き、ふとこのインタビューを思い出した。

以前朝日新聞でロボット特集なるトピックが掲載されていたのを覚えているのだけど、それによると、もともと欧米では人型ロボットという概念自体がほとんどないのだという。

例えば鉄腕アトムみたいな人の形をしたロボットというのは、欧米の発想からは絶対生まれてこないのだそうだ。

アトムは自分を犠牲にしてまで人類を助けるわけだが、それは行き過ぎとしても、ロボットが感情を持つということ自体も欧米ではほとんど想像されてこなかったという。

日本人はロボットに人間らしさを創造してきた一方、欧米ではあくまでロボットは家事労働に従事する単なる機械に過ぎない、と。

この記事の締めくくりは、これからのロボット産業における日本の独自性と優位性を強調して終わっていたけど、あながち間違っていないのではないかなと思った。

はたしてアニミズムというものが世界中の民族に共有できるものなのか、はたまた日本や一部ヨーロッパ地域特有のものなのかというのは勉強不足ゆえ分からないけれど、日本と欧米のロボットはたまた野球のバットに対する考え方の違いには少なくともそういう民族学的、文化人類学的な宗教観や霊魂観が影響を及ぼしていることは確かだとは思う。

例えばこの映画でいえば、ジャンク・ショー。

これは日本人の発想ではおそらく描くことができないのではないだろうか。デイビッドは子供だからという理由でショーの観客に反対されるが、日本人であればそれ以前の問題で反対となるはずだ。

ともかくこの映画が日本の方でウケが良いのはこういう背景もあるのではないか。

そして、当の映画の話にいくと、つまるところこの映画は輸出されたアトムがスピルバーグというフィルターによって濾過され、デイビッドとして逆輸入されたものともいえるのではないか。

デイビッドに主観を付与して描いているのはそのことを如実に示していると思うのだけど。

しかし、この映画が★5つになり得ないのは、アトムというものを拝借し、別次元のもの、高品質なものにアレンジして逆輸入するのはいいとしても(*)、この映画は海賊版に品質を落として逆輸入してしまっている点にある。先ほど濾過されていると書いたのはそういう意味。

最も重要なはずなのに、スピルバーグにとっては余分な要素―ロボットとしての自覚あるいは葛藤、そして人間としての憎悪―が取り除かれてしまっているという物凄い欠陥を抱えている。

それなのにこの映画、デイビッド以外のロボットは従来のアメリカ型として客観的に描いている。

ますます最初から主観を与えられているデイビッドとのギャップを感じてしまうのだ。

はっきりいってこれはロボットの性能の良さ云々を超えてしまっている。欠陥品としてはデイビッドの方が重症なのだから。

これはどのように考えればいいのか。スピルバーグ自身の投影なのだろうか。彼に小一時間問い詰めてみたい。。

まぁこれだけは言えるかな。

キューブリックが撮っていたら欠陥の無い完璧な作品になっていただろう、とw

<注意>個人的には、欠陥をいつも抱えているスピルバーグの方が好きです。

(*)その好例としては、「ターミネーター2」や「ブレードランナー」が挙げられるだろう。

また、逆のパターン、アメリカ型の概念を日本に持ち込みアレンジした傑作に、コミックではあるけど手塚治虫の「火の鳥復活編」が挙げられる。ここではロボットになりたい1人の青年と、自分たちの先祖は人間であったという信念が生まれてくるR2-D2ばりのただの生産労働に従事するロボット(人型ではないところがポイント)の物語が交錯して描かれていくという、「A.I.」なぞ足下にも及ばないもの凄い作品です。考えてみりゃSEXロボットも出てたな・・・。

また、アメコミの流れを汲みながらアトムの影響を色濃く反映している日本マンガには、「8マン」などが挙げられるかと。「ブレードランナー」とか「ロボコップ」なんてのはアトムという源流を求めることもできるけど、この8マンを下敷きにしていると言った方が正しいかも。

2006年11月23日 (木)

欧蹴球狂想曲第10番:バルセロナ決戦は12月6日(日本時間)!

06-07チャンピオンズリーグ(CL)グループリーグ第5節が昨日今日と行われました。

いよいよグループリーグも終盤戦を迎え、決勝T行きを決めたクラブ、早々に落選したクラブと明暗が分かれ始めている中で、昨日の中村俊輔の歴史に残るスーパーゴールによりセルティックが見事下馬評を覆してグループリーグを突破しました。

そして今日。

運命の1日が幕を開けた!

そう、昨季CL覇者のバルサが入っているグループA。

1位チェルシー勝ち点10、2位ブレーメン勝ち点7、3位バルサ勝ち点5,4位レフスキ勝ち点0という段階で、今朝1位2位対決と3位4位対決が行われました。

オイラはブレーメンホームで行われた1位2位対決を見ましたが、結果は1-0でホームのブレーメンが勝利。

チェルシーは最終節がいまだ勝ち点すら取れない最下位のレフスキをホームに迎えるということもあったし、今日の試合大敗しなければ引き分けでもOKという余裕があった。

対するブレーメンは最終節バルサの本拠地カンプノウに乗り込んで戦わなければならず、今日のチェルシー戦は勝ち点3を積み上げ、バルサより上位に立たなければならないという至上命題があった。

なぜ至上命題かといえば、もう一方の試合でバルサがレフスキに勝つことは100パーセント確実であり、その場合バルサが勝ち点3を得て勝ち点を8にすると、ブレーメン×チェルシーが引き分けで終わった場合、ブレーメンも勝ち点8止まりになって両者が並んでしまうからだ。

しかもこの場合、総得失点差でバルサが上回り2位に躍り出ることも確実だったわけで、そうなると最終節敵地カンプノウで9万8千のバルセロニスタに囲まれながら最低限2点取らなければならない(勝ち点8で並んだ両者が最終節で引き分けで終わった場合は当該直接対決2試合の結果で順位が決まる。1試合目はブレーメンホームで1-1のドローだったわけで、バルサはアウェイで1点取っていることから、2試合目となるバルサホームでブレーメンは2点取らなければダメだということ。1-1で終わった場合は全6試合の総得失点差で決まるがバルサがブレーメンより現時点で2点多いのでブレーメン敗退となってしまう。)。

ミッション・インポッシブルである。

これらのことからブレーメンは今日のチェルシー戦で勝ち点3を積み上げ、ブレーメン勝ち点10×勝ち点8バルサで最終節に臨むというのがベストなのだ。この場合は最低限引き分けでOKなのだから。対するバルサは絶対勝利が条件となってしまう。このプレッシャーは大きい。

一方の崖っぷちバルセロナは、今日のレフスキに勝って(できれば大勝して総得失点差で差を付け)、チェルシーがブレーメンに勝つあるいは引き分けで終わるというのが、バルサの描いている願望だった。そう、もうバルサは他力本願で2位突破に賭けるしかない状況なのである。しかも怨念さえ孕む宿敵チェルシーの力を借りて・・・。

そういう俯瞰的状況があったので、試合前には、チェルシーが宿敵バルサを蹴落とす謀略を計るために、今日のブレーメン戦でわざと負けるのではないか!?という噂まで立ったほどだ。いや、噂じゃないな(笑)。プレスカンファレンスでチェルシーのモウリーニョ監督にメディアの1番の関心事として質問が飛んでいたわけだから・・・。

さあ、じゃあ肝心の試合はどうだったのか。。

ハイ、結果だけ見ればチェルシーが今シーズン初の無得点試合で負けました。0-1で。

んでチェルシーとブレーメンが勝ち点10で並びましたが、当該直接対決2試合の結果(チェルシーホームで2-0でチェルシー勝利、ブレーメンホームで1-0でブレーメン勝利)、チェルシーがブレーメンを上回り、その結果最終節の結果を待たずして2位以内を確定し、グループリーグ突破を決定してしまうというオマケ付き。。

このシナリオ、、、、出来すぎじゃないか。。?

バルサを蹴落とすためにブレーメンに勝たせてあげ(しかも最小得失点差で)、自分たちはグループリーグ突破を決めちゃうというこれしかないというシナリオ・・・。

とお話を煽ってみたが、実際のところは、選手たちは勝つために一生懸命プレーしていた、と言わざるを得ませんでした。まあ、引き分けでもOKみたいなところはたしかにあったし、チェルシー十八番の速攻も影を潜めていたし、なんというか勢いと凄みに欠けるのは否めなかったけども、、、あれ?やっぱり・・・(笑)。

ということで、チェルシーが受けに回るというのは、両者のチーム戦術上からもある程度予想はできたことだったけど、それ以上にブレーメンの気迫と絶対に勝つというチーム意識が攻守両面でチェルシーを凌駕したといったところ。

チェルシーとしては累積警告でランパードが出場停止だったことが痛かったですね。でもその代わりに先発だったのがまだ19歳のナイジェリア代表ジョン・オビ・ミケルだったのは驚いたけども。

ただ、それでもチェルシーも再三惜しいシュートを放ったり決定機の数は多かったけど、ここでもブレーメンのGKヴィーゼの好セーブ連発がチームを救った。

まぁブレーメンは第1節のチェルシー戦、第2節のバルサ戦を見ても分かる通り、非常に魅力的な好チームであることは確かで、別なグループ(特にCやH)に入っていれば楽にグループリーグ突破を決めているはずだ。それがよりにもよってバルサとチェルシーという東西横綱と同グループに入っちゃったもんだから・・・。

さあ、残るは最終節バルサの本拠地カンプノウで2位の座を賭けて行われるバルサ戦。

ブレーメンは最低引き分けでOK、バルサは絶対勝利、、、うがあーーーッ楽しみだぁ。。ランラン♪待ちきれないよぉっオッホッホッホッホ。

オイラはマドリディスタなので永遠のライバルであるバルサは憎っくきチームなのだけど、内心はバルサを応援しております。欧州の舞台ではスペイン勢を贔屓にしているので。。

また、スペインリーグでレアル・マドリーが優勝するためには、バルサの体力をいくらかでも削っておかなければならず、、そのためにもバルサにはレアルと同じくCLと国内リーグの二足の草鞋を履いてもらわなければ困るのですね(笑)。それに今季は世界クラブ選手権で12月に東京に来るし。

ウッヘッへ、、体力をどんどん消耗していきやがれ。

と臨んでいるオイラにとってはバルサにグループリーグで敗退されるのは困るのですわ。はっきりいって。

だから、頼むバルサ!ブレーメンに勝って決勝Tに行ってくれ!

オイラは美しいバルサをCLでまだ見たいんだああッ!

言っちゃった・・・。

いや、でも1番応援しとるのはレアルでっせ。そこんとこはお構いなく、、いやいやお忘れなく。。

あ、あとあれだね。今週末にはイングランドプレミアリーグでマンU×チェルシーの天王山がありますね。

昨日今日のCLの試合で苦杯を舐めた両チーム。

チェルシーはドログバが今日のブレーメン戦で負傷しちゃったみたいだけど、どうなのかな。

とにかく楽しみです。

ちなみに我が愛しのレアル・マドリーは敵地メスタージャで強敵バレンシアと対戦。こちらもヤバイ試合になりそうです。

はあ浦和レッズありえないワシントンの2連続PK失敗・・・あ゛、入れた。。

2006年11月22日 (水)

欧蹴球狂想曲第9番:俊輔黄金の左足が唸った!!

中村俊輔黄金の左足一閃炸裂でセルティックの決勝トーナメント進出決定!!

どっひゃーーーっ、、パンパカパーン♪パンパンパ♪パンパカパーン♪

ま、ままmmんまさか、セルティックが今季無敵のマンUに勝つとは思いもよらなかったわけですが、ま、ままmmんまさかセルティックが1番乗りでグループリーグ突破を決めるとは思いもよらなかったわけですが、、、そしてま、ままmmんまさか俊輔がセルティック悲願のチャンピオンズリーグ(CL)本戦グループリーグ突破の道を拓くとは思いもよらなかったわけですが。。。

やってくれました。

30メートルくらいのやや左よりの距離から俊輔の左足が唸った!

世界的名手ファンデルサールも絶対取れないであろう高さと弾道!

ゴール右上隅に吸い込まれていった!!!

実況の人も泣きそうな声で絶叫してたけど、ホンマ、オイラ思わず泣きそうになったよ・・。

欧州に集う世界的名手たちスターたち、そして世界的ビッグクラブがしのぎを削り、世界中が注目しまくる文字通りワールドワイドなサッカー大会である欧州チャンピオンズリーグで、日本人が、主力として活躍することはおろか決定的な仕事をしてチームに新たな歴史をもたらす原動力になろうとは、、、ホント感動です。ありがとう俊輔!

さてさて、興奮しまくりだった今朝でしたが、なんてったってセルティックが1番乗りで突破しちゃったわけですから。

予想ではマンUが余裕で突破すると思われていたグループF。

しかしこれで思いもよらない展開を見せてます。

1位セルティック勝ち点9、2位マンU勝ち点9、3位ベンフィカ勝ち点7、4位コペンハーゲン勝ち点4。

で、セルティック1位でマンU2位の理由は、直接対決2戦の結果(第1戦マンUホームでマンU3-2セルティック、第2戦セルティックホームでセルティック1-0マンU)、3-3で同点なのですが、アウェイゴール2倍方式(アウェイで取ったゴールが2倍に換算される)により5-3でセルティックが上回っているということで、1位がセルティックなのですね。

そして最終節はコペンハーゲン×セルティック、マンU×ベンフィカということで、今日の時点でセルティックが2位以内を確定した、と。

問題はマンU×ベンフィカですが、マンUは最低限引き分けで突破、ベンフィカは絶対勝利が突破の条件です。

セルティックはアウェイでコペンハーゲンですが、まあ首位突破でいきたいですねぇ。国内リーグ戦は完全に独走状態にあるので、コペンハーゲンにもしっかり勝って首位で突破してもらいたいです。

いやあホント、CLで活躍するというのは俄然注目度の度合いが違ってきますからね。

CLに出るためにセルティックに今季残留することを決めた中村俊輔は今、中田ヒデを越える世界的名手の階段を着実に登っています。

オイラと同い年だからなぁ。ホンマ頑張ってくれよ。

さて、おまけですが、我が愛しのレアル・マドリーはリヨンとホームで対戦し、2-2のドローに終わりました。

両チームともに既にグループリーグ突破を決めていたので、1位突破を賭けた対決という側面はあれどお互いモチベーションという面でアツくならない試合になるかなと思ってたのですが、リヨンは完全に慎重なリスクを負わないサッカーに終始しました。

レアルは3点差以上で勝たなければ1位突破はムリだったこともあったし前回0-2で惨敗していたリベンジということで、戦う姿勢は最後まで切れなかったのですが、、、それでも純粋にリヨンは強い。

今季はベスト8の壁を越えられるのではないかな。

さ、明日は大変なことになっているグループAに要注目です。なにせバルサの命運がかかってますからね。

2006年11月21日 (火)

夢のシネマパラダイス99番シアター:シン・レッド・ライン

P007 出演:ショーン・ペン、ジム・カヴィーゼル、ベン・チャップリン、エイドリアン・ブロディ

監督・脚本:テレンス・マリック

(1998年・アメリカ・171分)初見1999/04/01・仙台第1東宝

評価★★★★☆/88点

内容:第二次世界大戦における日米のガダルカナル海戦の熾烈な戦いを描いた戦争映画。20年間沈黙を続けた伝説の名監督テレンス・マリックが、1978年の「天国の日々」以来のメガホンをとったことでも話題となった。

“湾岸戦争以降、お茶の間に流れてくるTVゲームと化した戦争。それを見てもほとんど無感覚な自分。しかし、この映画は無感覚では見られなかった。”

戦争映画もついにここまで進化しちゃったかというかんじ。。

自然の中における戦争、自然の中の個、戦争の中の個、神の存在、はてはこの世界全体が1つの大きな宇宙の塊であるといったようなことにまでイッちゃって・・・。

個人的には子供の頃に手塚治虫の「火の鳥」や宮崎駿のマンガ版「風の谷のナウシカ」なんかを読んでいたこともあり、なんなく入っていけましたが。

その影響もあってか、自然を意識して描いていることには非常に好感が持てた。

これは歴史を研究、特に考古学をやってた自分にとっても1つのキーポイントといえるわけで。

日常の価値観、生き方、ものの感じ方、それらをひっくるめた人間史、歴史を自然史抜きで語ったり研究するのはお門違いだということ。まあこれは文献史学よりも考古学をやってた人特有の考え方かもしれません。

それゆえ、宮崎駿が語るところの植物というものを抜きにして人間を語るのは滑稽だという思いには自分も大いに賛同してしまうのです。

ただ、この映画ではちょっと別な意味で自然が描かれているのは確かで、もっと大きな包み込むような1つの世界というようなニュアンスも内包して自然が描かれているんですよね。

それにより戦争という狂乱の中で正気と狂気の狭間にいる人間たちがいかに卑小な存在であるかということを強調させている。

まぁどちらにせよ戦争映画というジャンルで自然というものを取り入れたことは評価したいです。

粗を探せば、ちょっと長いかなと。

題名そのものの意味するところが正気と狂気の境界線であるならば、その緊張が持続していたのは高地制圧までであって、それ以降はとってつけたような感が否めないという点。

さらにウイットが冒頭に言っていたセリフ「オレはもうひとつの世界を見たことがある。」というのは、ナウシカでいうところの“蒼き清浄の地”的なユートピアだといえると思うわけで。

そして彼は、人が入り込んだらおしまいになってしまう彼にとってのユートピアに向かって、実に目的意識的に、予定調和的に死を選ぶ。

これはもう正気と狂気の境界線云々というより、ユートピア戦争映画と名付けていいくらいにイッちゃってます。ある意味で宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」とか「フランダースの犬」みたいなことを平気でやっちゃってるわけです。

しかもこのようなファンタジー要素をリアリティの極致ともいえる戦争映画に持ち込むというのは今だかつて無い、というより普通では考えられないことで。。

これをどう評価すればいいのか。

逃避ととるのか、あるいは魂の解放ととるのかで評価は分かれると思うのですが、自分は後者とみたので★4つとしました。

これから戦争映画はどこに向かっていくのだろうと思わず考えざるをえない、そんな映画です。

2006年11月19日 (日)

やっとで日の目をみたTVドラマ「東京タワー」byリリー・フランキー

本当だったら今年の7月29日に放映されるはずだった2006年度本屋大賞受賞作、リリー・フランキー原作「東京タワーオカンとボクと、時々、オトン」のテレビドラマ化。

しかし、主人公“ボク”こと雅也の幼なじみバカボン役で出演予定だった極楽とんぼの山本圭壱の不祥事により、放送無期限延期となってしまっていた。

一時はお蔵入りか!?とも噂されていたが、バカボン役を映画「間宮兄弟」で新境地を拓いたドランクドラゴンの塚地武雄を代役に立てて一部再撮影してようやっと昨日の放映に至った。

原作を読んで大泣きしたオイラにとってはホッと胸を撫で下ろした次第。

で、見ました。

ええっとね、、、単刀直入に言うと、ギリで65点、、、かなぁ。。

まず原作が3,4歳から30代後半(38歳かな?)までを描いているが、今回のテレビドラマは少年時代のボク(神木隆之介)と30歳以降のボク(大泉洋)と完全に分けていて、原作でいえば中学時代はほんのお触り程度しか描かれず、別府の美術高校時代、東京に出てきた大学時代は完全に端折られている始末。

まあ2時間弱に収めるには何を生かして何を捨てるかという取捨選択が必要になってくるのは当たり前なんだけどさ。

ただ、今回の場合の手法で重要になってくるのは、少年時代の筑豊での描写だと思うのだけど、ここがちょっとインパクトに欠けるというか。

例えばNHK朝の連続テレビ小説で歴史に残るドラマとなった「おしん」といえば、小林綾子が演じた艱難辛苦の少女時代をすぐに思い浮かべると思うが、実はおしんの少女時代のパートは全297話中36話までで、後のほとんどは今回オカンを演じた田中裕子がおしん役なのだ。

しかし、「おしん」が名作たり得たのは、少女時代の描写が素晴らしかったことにあることに異論はあるまい。

それと同様なことが今回のテレビドラマにも言えると思う。

「東京タワー」の原作はたしかに少年時代の描写は青年時代のそれより紙数は少ない。

しかし、少年時代の描写にはオカンと一緒に暮らし生活していた時の絆や思い出の密度の濃さ、時代のにおい、筑豊のにおい、オトンの無茶っぷりなどが凝縮され詰め込まれていて、読み終わった時に少年時代からの連綿とした母子の絆をしっかりとひとつの流れの中で感じることができたわけで。

この本が心の奥深くに響いてくるのは、やはり少年時代の描写がかなり強烈に響いてくるからだと思う。

なのに、今回のテレビドラマはまるで昭和ノスタルジー1本槍で攻めまくった「ALWAYS三丁目の夕日」ばりのノスタルジー色で筑豊時代を描いてしまった。。

もちろん今回のテレビドラマが青年になっているボク(大泉洋)の回想という形で話が進められているという要素はあるにしても、リリー・フランキーの「東京タワー」と「ALWAYS三丁目の夕日」は完全に性格を異にするものであり、ここをノスタルジーで描くのは1番手っ取り早いとはいえ、1番やってはいけないことだと思う。

そこにオイラは物凄く違和感を感じてしまった。と思っているうちに青年時代へ一気に飛んじゃったから・・・。

やはり今回のテレビドラマは肝心要の少年時代、筑豊での描写が致命的に薄くて弱かったのではないかと思う。青年時代からのパートはかなり良かっただけに、見ていて惜しいなあ、と思いつつやっぱ泣いちゃったけどね(笑)。

あとは、なんだろ、原作でひとつのキーポイントとなっていた「生みの親より、育ての親って言うけんねぇ・・・・」が出て来なかったし、あとは何といってもオカンと約束していた一緒に東京タワーに昇るくだりだな。

原作では、オカンが亡くなった後に、ボクがオカンの位牌を抱えて東京タワーに一緒に昇って、オカンを想うというラストに繋がっていくのだけど、今回のドラマは恋人(広末涼子)に会いに行くという設定に完全に変わってるのね。。。

しかも、「オカンはオカン」「お前はお前だ」ということで心の中で区切りと踏ん切りをつけ、未来を見据えて新たな人生を歩いていくという形で終わってて、原作がどこまでもオカンオカンオカン・・・という余韻を残したまま終わったのと比べると、、、微っ妙だなぁ、、と。

まあ、ちょっと厳しい見方になっちゃったけど、でも感動は出来たからな。

あとは来年4月だっけ?の映画の方に期待ということで。

映画ではオカンが樹木希林、オトンが小林薫ということですが、二人ともチョイ役で出てましたな(笑)。ちなみにボク役はオダギリジョーだそうです。

2006年11月16日 (木)

夢のシネマパラダイス94番シアター:この森で、天使はバスを降りた

Spitfire02 出演:アリソン・エリオット、エレン・バースティン

監督・脚本:リー・デビッド

(1996年・アメリカ・116分)NHK-BS

評価★★★☆/75点

内容:森深い小さな町にやって来たバーシー。無愛想な女主人のレストランで住み込みで働きだすが、バーシーには服役していた過去があった・・・。それぞれ心に傷を持つ周囲の人々との交流をじっくりと描いたヒューマンドラマ。サンダンス映画祭観客賞受賞。

“本当にあの作文コンテストは合法なのだろうか”

だってさ、ちょっと考えてみると・・・ま、いいか。。

それはさておき、この映画、さしあたって批判すべき点も見受けられないという優等生映画の典型だと個人的にはみました。

しかも飛びぬけているわけでもないフツーの優等生タイプね。

でも、この類の優等生って実際昔を振り返ってみても印象が薄い!

映画と比べるのもなんだけど、この映画はまさにこのタイプ。

なんだろう、まるで昔NHKでやってた大草原の小さな家をTVで見てるようなかんじかな。

あの舞台となったウォールナットグローブ(だっけ?)の住人も良い人間しかいなかったからなぁ。鉄道が通るのを普通なら喜ぶはずなのに、町の風俗が乱れて町の共同体が崩れるからって住人が猛烈に反対して、最後は町を自分たちで爆破しちゃうんだからさ。

なんかそれと似たかんじの人々で、映画としてのインパクトに欠けるというか。。

同じレストランでもオイラは、“スピットファイアーグリル”よりも“フライド・グリーン・トマト”の方が好きだな。

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マジェスティック

 監督:フランク・ダラボン

 出演:ジム・キャリー、ローリー・ホールデン、マーティン・ランドー

(2001年・アメリカ・153分)DVD

評価★★★★☆/85点

内容:ハリウッドで赤狩り(レッドパージ)の嵐が吹き始めていた1951年、アメリカ。ピーターは目下ハリウッドで売り出し中の新進気鋭の脚本家。しかし、執筆中の脚本が共産主義色が濃いと反米活動調査委員会のブラックリストに載ってしまったことから、会社に首にされてしまう。失意の中、車を運転中に事故で川に転落してしまったピーターは、見知らぬ田舎町の海岸に打ち上げられた。記憶を失ってしまったピーターだったが、次第に町になじんで、荒れ果てた映画館の再建にとりかかる。。。

“例えば、もしこの映画を観たことによってアカと決めつけられ、不当な査問会に呼び出されたとしてもオレの闘う覚悟はできたゼ!”

夢のシネマパラダイス93番シアター:評決のとき

Atimetokill 出演:マシュー・マコノヒー、サンドラ・ブロック、サミュエル・L・ジャクソン

監督:ジョエル・シュマッチャー

(1996年・アメリカ・150分)初見1996/12/27・ピカデリー

評価★★★★/78点

内容:娘をレイプした二人の白人を殺した黒人男性カール・リー。その弁護を引き受けた新米弁護士ジェイクの苦悩を描き上げた作品。

“この映画に対する評決!有耶無耶罪!

この映画は頭の中でどうこう処理するより、心で感じるしかない映画だ。”

どう考慮しても法の下では有罪な事件を無罪にしようってんだから、そもそも合理的に無理があるお話しなわけだ。

しかも主な論点が心神喪失しかなく、結局は最終弁論いかんによるという脆弱さ。

それゆえ、この脆さを補強するためにKKKと黒人自由連合の対立、北部と南部の地域差はたまた死刑論まで出動させてしまう。

しかしその描き方は表面をなぞったような浅さで描かれており、一歩踏み込んで描こうとはしていない。

それゆえ、さらなる上塗りが成される。

KKKの暴走である。

放火から始まり襲撃、狙撃、拉致とどんどんエスカレートさせていく始末。

それでこの映画の骨太感を出そうとしたのかは分からないが、非常に安易なやり方である。

このようにこの映画自体の論点があっち行ったりこっち行ったりといううやむやなままラストの最終弁論であっさり陪審員が無罪評決を出してしまうため、法廷ものとして見た場合、個人的には非常に消化不良であったと言わざるをえない。

普通ならば陪審員にもっと焦点を当てるはずだし、この映画でほんのちょっとしか登場していないレイプ犯の親にももっと焦点を当てるのが普通であり、常識というものだ。

しかし、それを描く枠を与えないほどに大きすぎる人種問題という枠。

明らかにこの映画の主眼は人種問題にあるといえるが、悲しいことにこの主眼が法廷ものとしてのこの映画のネックになってしまっているといえよう。

逆にいえば、そのことを鑑みるに、人種問題の根深さを浮き彫りにすることに成功しているばかりか、この問題を合理的に解決することはもはや不可能であるとさえこの映画から読み取ってしまうのは行き過ぎだろうか。。

個人的にはその点を含めて★4つにしたのですが。

いずれにしても、この映画を合理的にみることは到底不可能であると言わざるをえないわけで、消化不良の後のサミュエル・L・ジャクソンといたいけな娘の抱擁シーンにグッとこみ上げてくるものがあったように、心で感じて見るしかない映画だといえよう。

オシムJAPANvsサウジ

昨日サッカーアジア杯予選最終戦が札幌で行われ、オシムジャパンがサウジに3-1で快勝して、グループ1位で本大会出場を決めた。

オシムジャパンになって7試合目となった昨日のサウジ戦は、結果もさることながら内容が今までで1番良かった充実していた試合だったのではないかと思う。

純粋に見ていて面白かったし。

闘莉王が最後にPK外したのはお笑いもんだったけど、笑いで済ませられる余裕があったからね。ま、もう闘莉王は蹴らせてもらえないな。なんだよあのクイックステップは・・・(笑)。

しかし、最終ラインに阿部、今野を入れたり、中盤センターに三都主を置いたり、なかなか常人では思いつかないことをフツーにやってくるオシム恐るべしってかんじで、しっかり機能してるんだもんなぁこれがまた。

特に最終ライン、闘莉王&阿部&今野は特筆ものに良かった。

普通、3バックを採用すると、両サイドハーフ(昨日は駒野と加地)が最終ラインに吸収されて5バック気味になったりと、攻撃面で人数を割けないという弱点があるのだけど、昨日の試合では、既に浦和レッズでおなじみの闘莉王の攻め上がりとともに、今野、阿部の機を見た攻め上がりなど有効に機能していました。

特に今野は守備面はもちろん攻撃面でも2点に絡む働きを見せ、マルチな才能を発揮しましたね。オシムが最も好きなタイプの選手じゃないかな今野って。

また、闘莉王の上がった穴をしっかりカバーしてチームのバランスを保った鈴木啓太はオシムジャパンの1番の要になっていますね。

これで、川口、闘莉王、鈴木啓太、巻という縦のラインの軸は確立されたのではないか、と。

まあ、巻はまだ得点無しですが、あの猛烈な前線からの守備はチームを本当に助けてますから。ますますもって同じような働きをする柳沢の出る幕はないといったところ。。

あとは、攻撃的中盤の軸が誰になるのか。

昨日は川崎のオイラおススメの中村憲剛がトップ下で前線を指揮したけど、まだ軸となるには物足りない印象ですかね。まだまだ出来るはずだし、まだまだ伸びる選手なのは間違いないですがね。

これで今年の日本代表の日程は終了したわけですが、ジーコジャパンが最初から決まったメンバーで戦い、そのまま4年間過ごしたことを思えば、オシムジャパンは毎回サプライズ選出がなされ、しかも未だ海外組は未招集、と。それが良い意味で日本代表を活性化させているとオイラは感じます。

昨日の我那覇なんか見ると特にそう思うけど、とにかくヌルいかんじが全くしないのね。与えられたチャンスを絶対に生かすゾ、という熱くみなぎる気力とオーラをしっかり放出させて走り回ってる姿には、これからの日本代表の成長への期待をいやが上にも感じてしまいます。

ただ、オシムジャパンは毎回後半になると疲れから運動量がダウンして失速気味になるのはちょっと考えものだけどね。

はっきり言って、現時点でのオシムジャパンはレベル的にはまだまだ世界には及ばない段階といってよく、たぶんW杯時のジーコジャパンより若干落ちるくらいだと思うんですよね。

しかし、伸びしろは相当あるぞ、と思うわけです。

ジーコジャパンが4年かかって作り上げたものを、オシムジャパンはおそらくその半分の時間で成し遂げてしまうでしょう。

ジーコジャパンは想像性と即興性を軸にしていた、一方オシムジャパンは共有性と連動性を軸にする。

言い換えれば自由放任主義のジーコと、チーム一体主義のオシムといったところでしょう。

オイラは後者にシンパシーを感じるし、例えばそれが1番分かりやすい形で現れたのが、スペインの覇権を争うレアルとバルサですよ。

銀河系軍団と称してスーパースターばかりを集め、自由放任主義の極致まで到達してしまったレアル・マドリーがそれから無冠街道を猛進しているのは誰もが認めるところだし、一方のバルサがラポルタ-ライカールト体制の下でロナウジーニョを軸にチーム一体となって他に類をみないソリッドでシステマティックな美しいサッカーを復活させ、第2のドリームバルサを作り上げていることも周知の事実。

さあ、日本はどっちを取る?

ジーコは前者を取った。そして世界で惨敗した。

もはやあのやり方ではダメなんですよ。

賭けてみましょう、イビチャ・オシムに。聞くところによると、オシムはバルサが大好きらしいから(笑)。

また、そのオシムの求めるサッカーの形というのが、昨日の試合を見ても確実に見えてきている。来年も期待しちゃいましょ。

さて、ここ最近日本代表という名のつく大会が目白押しなんだけど、サッカーではU-19代表(アジアユース決勝戦)、U-21代表(親善試合)が立て続けに試合を行いました。

対戦相手は、U-19が北朝鮮、U-21が韓国ということで、同じタイプのサッカー国と対戦したわけですが、結果はU-19がPK負け、U-21がドロー。

しかし、その結果以上に日本の弱点、欠点が露わになった2つの試合でした。

同じ朝鮮半島の国に全く同じような弱さをユース年代が露呈してしまったことは、プラスに考えれば改善策を練りやすいということも言えるかもしれないけど・・・。

まず、玉際で全く勝てないことをはじめとして、走力、体力、突破力、と特に縦へ突破する力、1対1で対峙した時の力でどうしても圧倒的な差が出ちゃうんだよねぇ・・。

一昨日のU-21韓国戦はマジに酷かったけど、、この強烈な差をどう埋めていくのか。。

フィジカルで敵わなければ、組織力で対抗するしかないのだけど、そういう点でも今の日本は即興性でやっていてはダメで、やはりオシム路線の薫陶がどうしても必要になってくると思うんだよね。

まあこれからの2年間でどのくらい伸びるかってところなのでしょうが、今のままじゃ韓国にこれから先5,6年はひれ伏さなきゃならない見たくもない状況に陥っちゃう可能性がありありですね。

一昨日の韓国戦を見て強い危機感をオイラは抱きました。

レアル・マドリー狂想曲第16番:マルセロ入団!

バルサがエトーにつづき、メッシが先のサラゴサ戦で足の甲を骨折してしまったことにより、少なくとも3月まではチームのキーマン2人を欠くという厳しい状態に陥っている。

まさに今、流れはバルサにはない。

それを見越してか我が愛しのレアル・マドリーが大反攻の準備を着々と進めている。

といっても決して今のマドリーのサッカーは誉められるようなものではないし、まだ波に乗り切れていない状況だ。

ただ、カペッロが敷いた基本路線と戦い方のベースは固まったとみてよく、これから徐々に熟成していくことを望むばかりだ。

もちろんその熟成には、カペッロのチームマネジメントの手腕に掛かるところが大きいが、フロント陣の側面支援体制と二人三脚でしっかりタッグを組んでいかなければより大きな効果は得られないであろう。

その点、新会長になったカルデロンは、今のところは失点より得点の方が上回っているという印象。

それが形となって現れたのが、ブラジル・フルミネンセからマドリーにやって来て今日入団発表をしたマルセロ獲得だ。

まだ18歳でありながら、すでにブラジル代表に選ばれ、得点まで決めている左SBの逸材で、ロベカルの後継者といわれている。

当面はレアルBチームでプレーするようだが、ヨーロッパに慣れさせるにはいいのかも。何てったってまだ18歳だし、徐々に慣れさせていって育てていく形でやっていけば。ロベカルの薫陶を直に受けられるのも大きいですね。

これで、右にシシーニョが戻ってくれば、恐るべき両サイドバックが誕生するな。楽しみ楽しみ。

しかし、もっと楽しみなのが、今マドリディスタの間で話題になっている、レドンドの後継者といわれるフェルナンド・ガゴ(20歳)のマドリー移籍がなるか、という話題についてである。

現在アルゼンチンのボカでプレーしているが、マドリーが1月獲得をもくろんでいるということで、それもそのはず、ゲームメーカーがグティしかいない状況は今マドリーが抱える1番大きな潜在的不安要素なだけに、ガゴが加入することは大きなプラスをマドリーにもたらすことになるだろう。

ガゴ自身が僕はレアルに行きたい!と断言しているようなので、あとはあっちの会長さんが普通に折れてくれるかだね。ロビーニョの時みたいなゴタゴタはやめてくれろよ。

また、南米からはもう一人、リーベルのFWゴンサロ・イグアイン(19歳)の獲得も間近だという。

昨年10月にリーベルトップチームデビューを果たしたばかりだが、チームの切り札として貴重なゴールを決めているという。しかもイグアインはフランス国籍を持っていることからEU域外枠にはならないこともメリットがある。

ロナウドがまたまた負傷離脱した今、ニステルが一人でトップをこなさなければならないことを考えると、FWの補強もしなければならないだろう。

ロベカルの後継者マルセロ、レドンド2世ガゴ、イグアイン、、、南米の将来を背負って立つ若手が一気に獲れるか、いや少なくともガゴは絶対獲って欲しいです。

2006年11月13日 (月)

人生最大の決断!?車検まであと2ヶ月・・・。

今オイラは悩んでいる。

それはオイラの愛車についてである。

車に乗り始めて6年。

最初の1年は親の車をお下がりにして乗って、それから今まで5年間は自分の金で中古で買った三菱のRVRに乗ってるのだけど、ちょっとねえガタが来始めてるのよこれが。。

もともと買った時からエンジンが弱くて、特に上り坂なんて走ったもんにゃどう頑張っても時速40km以上出ないのね(笑)。

ただ、冬になると威力を発揮してくれるので別段嫌にならずに乗ってたけど、今年の8月頭の凄っげえ暑い日にスーパーの駐車場で車が動かなくなるアクシデントが発生。結局電気系統のプラグ交換で一応直ったのだけど、それ以降なんかがオカシイというか気になるというか、、要するに走らないんだわ・・・。

もう、寿命なのかな。なんてったって初年度登録が平成4年だったかだもん。もう14年走ってるわけじゃん。

まだ走行距離は約9万キロってところだけど、、前の車は16万くらい走ったから大丈夫なんだろうが(ちなみに前の車はトヨタのコロナ)、、中古車雑誌でオイラが今乗ってる型のRVRが20万円以下で売ってるのを見たもんにゃ、、ちょっと悲しくなってきちゃってねぇ・・・。

んで、実は愛車の車検が今度の1月なのです。

今度はタイミングベルトを交換しなきゃならないので、たぶん車検料20万円くらいいくと思うんだ。

そこで、これは買い換えるかぁと思い始めてきた次第。

まあ乗りたい車はあるにはある。

マツダ・アテンザスピードワゴン、ホンダ・アコードワゴン、同じくストリーム、スバル・インプレッサスポーツワゴン、同じくレガシーツーリングワゴン、日産・ウイングロード、三菱・ランサーセディアワゴンetc...

明らかにワゴン系なんだな。ホンダのステップワゴンなんかもいいけど、独り身にはデッカイもんにゃあ。

あと、ネックになるのが毎年6月頃に払わなければならない自動車税で、オイラが乗ってるRVRは排気量が2000ccなので39500円払ってる、、、でも2500ccとかになると4万5千円に上がっちゃうんだよねぇ。払えねえよって話・・・。

となるとアテンザ、アコードワゴンは無理かな、と。やっぱ1500~2000ccなんだよなぁ・・。軽は絶対嫌だし(笑)。

あとは金の問題だが、頭金なしの72回払いとかでどうにかなるかな、と。

どーしょー。。買い換えるか、それとももう1回車検通して、2年後に買うか。でもそうすると7,8万高い金払ってタイミングベルト交換する意味がないし・・・。

ていうか、金がありゃあ即決で買うんだけどね。。。て話。

よし、ロト6当てるぞーー!悲すぃ~。。

今度仕事で連休もらっちゃったから、その日に買っちゃおっかなぁ。。

正直、今の愛車にもういい加減愛想尽きそうだしな。

買うぞ!、、、、、ホント買うぅぅぅ?はぁ。。

2006年11月12日 (日)

夢のシネマパラダイス90番シアター:少林サッカー

Cinema0206 出演:チャウ・シンチー、ヴィッキー・チャオ、パトリック・ツェー、セシリア・チャン、カレン・モク

監督・脚本:チャウ・シンチー

(2001年・香港・109分)2002/06/19・MOVIX仙台

評価★★★☆/70点

内容:かつて一流のサッカー選手だったファンは、少林拳を極めた少年シン(チャウ・シンチー)と出会い、宿敵のハン率いる不死身のデビルチームとサッカーで対決することを決心する。ワイヤーアクションとCGを駆使して、奇想天外なプレーを繰り出す仰天作。

“フラット3?ゾーンディフェンス?司令塔?オフサイドトラップ?プレッシング?ディフェンスライン?ファンタジスタ?戦術?4-4-2?カバーリング?

んなもんガキの頃考えたか?この映画を好きな人は少年の心を忘れていない人だ!”

映画観るよりもスカパーで海外サッカーなどを見る方が圧倒的に多いサッカーヴァカの僕は、この映画を観てつい少年の頃を思い出してしまった。

思えば小学生の時サッカー少年団に入ってたときは、戦術のせの字も耳に入ってなかったからなぁ。。まぁ今はカテゴリーごとのトレセンなんかがあって昔とは違ってるんだろうけど。でも自分の場合でも今から10数年前の話だから日本サッカーも進歩したんだな。

そりゃ日本にはこういう映画は作れんわなぁ。

少なくともサッカー先進国にはこういう奇想天外な映画は作れませんよね。

それはともかく、キャプテン翼とまさにズバリ世代にあたる自分にとっては本当やってくれたゼ!と言いたいですね。

翼に、三杉、岬、石崎、次藤に日向じゃねえかよ。あ、デビルチームのGKって若島津じゃん!

ホント、キャプ翼にのめり込んでマネしたりしたからなぁ。橘兄弟のスカイラブ・ハリケーンとかよ、、、懐かっすぃ~・・・。

考えてみりゃ橘兄弟のあの技からゴールを死守するために翼たちは一体どんな対抗手段を使ったかというと、なんとディフェンダーたちみんながゴールポストの上に登って守ったんだよね、これが。どうやって登ったのかは忘れたけど(笑)。

今だったら笑えるけど、当時はス、スゲーッて熱狂して感動するくらいのめり込んでたわけで。

その何者をも寄せ付けない熱すぎる思いを甦らせてくれたこの映画、そして少年の心を忘れていないチャウ・シンチーに感謝します。

彼はキャプ翼を知ってるのかなあ。あるいは梶原一騎なんか知ってるのかね。

が、それでも★3.5なのは、もっとサッカーを見たかったということが大きい。

さらにキャプ翼にハマっていたとはいっても、あれから時は経ち、すっかり戦術サッカー漬けになってる今日この頃においては、現実と映画のあまりもの較差にちょっと冷静になってというか引いて見てしまうところも正直あった。

例えば味方ゴール前に相手選手が6人くらい並んでいたりする、、、これはFWフラット6と呼べばいいのか、ていうかキーパーに気をつけろよとか言う前にDFはどこにおるねん、と突っ込みたい点など・・・。

せめて「シコふんじゃった」程度のリアリティがあってもよかったのでは、と言えばごく普通の映画に成り下がっちゃうか・・・。

あとはちょっと笑えないギャグを差し引いて★3.5です。。

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少林少女(2008年・東宝・107分)2008/05/06・盛岡フォーラム

 監督:本広克行

 出演:柴咲コウ、仲村トオル、キティ・チャン、ティン・カイマン、岡村隆史、江口洋介

 内容:今は亡き祖父の少林拳道場を継ぐため、中国の武術学校で修行していた桜沢凛。しかし、9年間の厳しい修行を終えて帰国した彼女を待っていたのは、廃墟と化した道場だった。途方に暮れた凛だったが、ひょんなことから中華料理店でアルバイトをしているミンミンに少林拳を教えるかわりにラクロスをやることになる・・・。

評価★☆/20点

“少林”という冠を付けたこの映画が1番少林拳を侮辱しているとしか思えないクソつまらない映画、、としか言いようがない。

本場の中国で三千日の修業を終えた少女(?)が、なぜか少年サッカーでチームプレイを学び、なぜかラクロス少女として大活躍、、、って、“少林”はどこにいったんじゃーーッ

全っ然、少林拳と関係ないやん。。

映画が始まって1時間経っても、それらしきアクションシーンのひとつも出て来ず、いったいオイラは金払って何を見に来たんだ、、と自問自答・・・。

トンだ三流シロウト映画だったけど、そんなん作ってしまうフジテレビって、、どうよww

2006年11月11日 (土)

夢のシネマパラダイス89番シアター:U-571

U571 出演:マシュー・マコノヒー、ハーベイ・カイテル、ビル・パクストン、ジョン・ボン・ジョヴィ

監督・脚本:ジョナサン・モストウ

(2000年・アメリカ・116分)DVD

評価★★★★/80点

内容:第二次大戦下、ドイツ軍が誇る最新鋭潜水艦U-571に搭載された暗号器「エニグマ」を入手すべく、アメリカ海軍が作戦を開始するのだが・・・。

“潜水艦ものにはずれなし”

もともと閉所恐怖症の自分にとっては潜水艦が舞台というだけで、いやが上にも恐怖感は増すわけだが、これほど聴覚が際立っている潜水艦映画も珍しいのでは。

軋む音、水が漏れる音、水圧音、ソナー音、遠ざかる爆発音、近づく爆発音、研ぎ澄まされていく聴覚。

生死に関わるだけにその緊張感も想像を絶する。

それをサスペンス・アクションのノリで作っているこの映画がしっかりと描写しているところは意外でもあったし、この映画の大きなポイントでもあると思った。

さらに、捕虜になるより死を選べといったくだりや、トリガーに非情な命令を下す場面など、アメリカ映画にしては妙に現実的なところも珍しかったし、より緊張感を出すことにも成功していたと感じる。

夢のシネマパラダイス88番シアター:リリイ・シュシュのすべて

Lily1 出演:市原隼人、忍成修吾、蒼井優、伊藤歩、勝地涼、大沢たかお、稲森いずみ

監督:岩井俊二

(2001年・日本・146分)2001/10/28・シネマライズ

評価★★★/65点

内容:中学生になった14歳の蓮見雄一は同じクラスの優等生星野と仲良くなるが、夏休みに行った旅行先の沖縄で“死”に触れたことにより、その後星野は豹変。雄一はいじめの対象になってしまう。地獄のような日々を送る雄一にとって心の拠り所は、カリスマ歌姫リリィ・シュシュだった。雄一はネット上のファンサイトでの語らいに安らぎの場を求める。

ウェブサイト上でBBSの形式を利用して、一般参加者との対話の中から物語を展開させた岩井俊二のネット小説から生まれた問題作。

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1.《リリイだかシュシュだか知らないけど、この音楽苦手な僕はどうすればいいの》《投稿real》

2.《オイオイ、また変な奴がやってきたぞ》《投稿あゆのスケ》

3.《ほっとけ。ここはリリィに心から熱中してるコアな信者たちが熱い想いを吐き出す場所なんだから、いちいち返答する必要なし》《投稿コッリーナ》

4.《あっそうなの。でもさ、エーテルだかグレーテルだか知らないけど、それすらリリイの歌にもこの映画からも感じることができない僕はどうすればいいの》《投稿real》

5.《おい、別トピなんだよ。濃厚な世界を汚すな。別スレ行け。》《投稿コッリーナ》

6.《具体的にどう板違いなの?煽りじゃないですよ。でもさ、リリイって聞くと、寅さんに出てくる浅丘ルリ子演じるリリイを思い浮かべてしまうオイラはどうすればいいわけ》《投稿real》

7.《 >①―④―⑥

    こいつ最高!

    こういう気色悪い粘着ヴァカこそこのスレの救世主になるかもよ》《投稿トリガー》

8.《 >6

    煽りに決まってるだろうがよ!このアフォ。》《投稿ジャイあん》

9.《 >7

    ワロタ》《投稿あゆのスケ》

10.《はやくもネタ切れ状態》《投稿青猿》

11.《ていうか、14歳のリアルっていうけど、上戸彩版金八先生もそうだったけど、レイプ出せばリアルってもんじゃないでしょ。オナ○ー映せばリアルってもんじゃないでしょ。

さらに手持ちカメラだとかいろいろ駆使してさ、実録ものっぽくしてリアルさ出そうとしてるみたいだけど、なんだかなぁ、リアルを履き違えてるのと違います?

のっけからオナ○ーシーンで始まる「アメリカン・ビューティ」のような奇跡の復活劇がこの映画にはないし、あっちの方がよりリアルだと思うが。

リアルな事をリアルに撮ろうとしたって、結局はつくりもの、リアルっぽくにしか見えないと感じる。このリリイ・シュシュは特にそう感じました。

だからこの頃に抱えているもやもや感みたいなもの、もっと彼らが抱える本質的なものもこの映画からはほとんど感じられなかった。もし感じたとしてもそれはあくまでもリアルっぽい映像からくる圧倒的感覚をそう感じてるだけであって、決して彼らが抱えてる本質的なものイコールではないと思いました。

あくまでもこの圧倒的感覚イコール岩井俊二のつくりもの世界であると感じたわけです。まぁこの圧倒的感覚に★0.5ということで。》《投稿real》

12.《 >11

     必 死 や な》《投稿リリ子》

13.《 >11

     映画の話題

     リリイの話題

     前者だったら映画スレへ行け。はっきりいってウゼぇ》《投稿 金・JET》

14.《おっ、リリィ親衛隊の金・JET将軍様のお出ましですね。

    激しく同意!

    リアル、リアルってわけ分かんないことって言っておきながら自分の名前realじゃねーかよ。よく意味分かんねーよ》《投稿コッリーナ》

15.《萎え~~。君洗脳されてるね。

   このrealはリアルじゃなくて、サッカーのレアル・マドリーのレアルのことだよ。グレーテルが切れてきたので、そろそろ逝ってきます》《投稿real》

16.《乙枯れ~

   みんなレアルバカはスルーしてマターリいこうぜ!》《投稿あゆのスケ》

                  ・

                  ・

                  ・

てなことを岩井さんはやってたわけでしょ。ほんと乙枯れです。 

2006年11月10日 (金)

夢のシネマパラダイス86番シアター:燃えよドラゴン&酔拳

燃えよドラゴンMiddle_1133187246

出演:ブルース・リー、ジョン・サクソン、ベティ・チュン

監督:ロバート・クローズ

(1973年・香港/アメリカ・100分)NHK-BS

評価★★★/65点

内容:世界を席巻したカンフー・スター、ブルース・リーが生涯の夢だったアメリカメジャー進出を果たしたアクション映画。日本ではこれが初めて紹介されたリーの映画だったが、この作品の完成後すぐに急逝したことから、リーは伝説のスターへと登りつめていくことになる。

“この映画を観た時だけ、あと15年早く生まれていればよかったと切に思う。”

映画公開後5年経ってからこの世に生を受けた僕にとって、ブルース・リーという人物は伝説の人としか言いようがないわけで、カンフーブームなど知るよしもない。

ブルース・リーのことなど知らずに、ラーメンマンやジャッキー・チェンを見て育ってきたのです。

それゆえこの映画を観てもヌンチャクを買いたいとも思わないし、ブルース・リーのドアップ顔が映し出されると思わず笑ってしまうのです。。

しかし、テレビで関根勤などの話を聞くにつれ、この映画の影響力はホントに物凄いものがあるんだな、ということは何となく分かるのです。でも、何となく・・・なんです。

それがまたちょっともどかしくもあるのです。

自分も10歳くらいの時分にLIVEで観ていれば絶対ハマッてるはずなのに。

映画公開時の時代の空気を共有したいのに、それを感じることができないという口惜しい1本なのでした。

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ドラゴン危機一発(1971年・香港・100分)NHK-BS

 監督:ロー・ウェイ

 出演:ブルース・リー、マリア・イー、ジェームズ・ティエン

 内容:町の製氷工場で働くことになった田舎の青年が、そこに麻薬犯罪が絡んでいることを知り、工場一味に闘いを挑む。ブルース・リーの第1回主演作品。

評価★★/40点

“そう簡単に乳を出すな!”

ああ、、オイラのブルース・リー像がだんだん壊れていく。

なんなんだこの精一杯のコミカルさは。いっぱいいっぱいついでにオッパイてか・・・。

ベッドの中でもアチャー、オチャー、ホーー~ゥオチャーッて声出してんのか?

この映画自体が危機一髪の極めて危険な状態やな。。。

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最後のブルース・リー/ドラゴンへの道(1972年・香港・100分)NHK-BS

 監督:ブルース・リー

 出演:ブルース・リー、ノラ・ミヤオ、チャック・ノリス

 内容:知人がイタリアで経営するレストランが、ギャングの地上げにあって苦しんでいることを知り、単身ローマに降り立つタン・ロン。そして、ギャングの嫌がらせと彼の防衛戦はエスカレートしていき、やがてギャングのボスはタン・ロンを倒すために凄腕の空手家を呼び寄せるのだった・・・。日本ではリーの死後に相次いで主演作が公開されたが、その中で最も後発の公開だったために、邦題に“最後の”という冠が付けられたらしい。

評価★★/45点

成龍ことジャッキー・チェンこそドラゴンになったのだという思いが強い典型的ジャッキー世代のオイラにとっては、ブルース・リーははっきしいって肌に合わないのかも・・・。

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スネーキーモンキー/蛇拳(1976年・香港・96分)NHK-BS

 監督:ユエン・ウーピン

 出演:ジャッキー・チェン、ユエン・シャオティエン

 内容:ジャッキーの大ヒット作「ドランク・モンキー/酔拳」の原型ともいえるカンフー映画。

評価★★★☆/75点

思わずマネしたくなる動きに心躍る。

完成形になる前のジャッキーを見るのも何と心地良いことよ。

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ドラゴン/ブルース・リー物語(1993年・アメリカ・120分)NHK-BS

 監督:ロブ・コーエン

 出演:ジェイソン・スコット・リー、ローレン・ホリー、ナンシー・クワン

 内容:1973年7月20日、急逝した伝説のアクションスター、ブルース・リーの生涯。

評価★★★/65点

伝記映画なのに、いっぱしのアクション映画になっちゃってるところが凄い。

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酔拳

908c8c9d 出演:ジャッキー・チェン、ホアン・チョンリー、ユアン・シャオチェン

監督:ユエン・ウーピン

(1978年・香港・103分)DVD

評価★★★☆/75点

内容:酔えば酔うほど強くなるという秘伝の拳法“酔八拳”を修行のすえに会得した若者が、かつて侮辱を受けた悪漢たちに復讐を挑む!

「スネーキーモンキー」と物語の骨子はほとんど変わっていないが、ジャッキーの原点をとくと堪能できるという意味では、酒豪にも下戸にも大いに楽しめる1本。

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ブルース・リー/死亡遊戯(1978年・香港・100分)NHK-BS

 監督:ロバート・クローズ

 出演:ブルース・リー、ギグ・ヤング、ディーン・ジャガー

 内容:撮影中にブルース・リーが急逝したため未完だったフィルムをもとに、「燃えよドラゴン」の監督ロバート・クローズが新たに撮り足したシーンと、リーの他のフィルムとを合わせて編集した異色作。傘下に入ることを拒んだ映画スターと犯罪シンジケートとの闘いを描く。若き日のユン・ピョウなどが未撮影部分のリーの代役に立てられている。

評価★★/40点

努力は買うが、ブルース・リーに入れ込むほどの人間ではないオイラには、ホントお遊戯にしか見えないんだよね・・・。

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酔拳2(1994年・香港・101分)DVD

 監督:ラウ・カーリョン

 出演:ジャッキー・チェン、アニタ・ムイ、ラウ・カーリョン、アンディ・ラウ

 内容:前作から16年ぶりに作られた続編で、前作に引き続き実在の国民的ヒーロー黄飛鴻(ウォン・フェイフォン)の青年期の活躍を描く。

評価★★★★/80点

“前作から16年。真似することができないほどにスピードと技の進化を遂げた酔拳八仙。それはジャッキー映画の1つの到達点といってもよい。”

正確には翌年公開(1995年)の「レッド・ブロンクス」が頂点だと個人的には考えているが、コミカルさよりもジャッキーの痛さが際立った「レッド・ブロンクス」よりも、今作の方がコミカルとアクションが程よくブレンドされている。

それゆえ、ジャッキー映画の味、真髄という点では今作の方が上だろう。

アニタ・ムイを母親役にしたのも成功の大きなポイントだと思う。

2006年11月 9日 (木)

日本がW杯で散々だった理由。。

日本サッカー協会が、先のドイツW杯で日本代表が1分2敗という惨敗を喫した原因の分析結果を発表したというニュースがあったが、コンディション調整の失敗と現地での気温の異常な上昇などが挙げられている中で、オイラが何っ?と目を疑ってしまうものがあった。

それが、W杯直前に行われたテストマッチ対ドイツ戦で日本が予想外に善戦してしまったことにあるというのだ・・・。

はーー?何それ?

思わず笑っちゃう分析なんですけど。。

もうちょっといい言い訳考えろよ(笑)、と難癖付けたくなってくるわ。

要するにあの試合で1番のピークが来てしまった、ということを田嶋ナニガシは言いたいらしいが、ホントにそうなのか?

このドイツ戦の直後にW杯前最後のテストマッチでマルタとやったわけだが、ドイツ戦とは打って変わって何の収穫もないサッカーをやらかした日本。

この時、中田ヒデが非常に憂いある警鐘を鳴らしたわけで、オイラもヒデと同じくこの時感じた危機というのはコンディションではなく、メンタル面すなわち精神面、気持ちの面だと感じたのだけど。

あの時はメディアなんかは、マルタ戦の不甲斐ない出来によってドイツ戦の勢いの波が殺がれてしまったので、マルタ戦を設定したのは失敗だったとか言われてたんだけどね。それがいつの間にかドイツ戦にそのどうにでもなるような言い訳を鞍替えしちまったのかい。

ホントに分析してるんだろうな(笑)。

フツーの強豪国だったら、ドイツといい試合(たしか2-2だっけ)したら、その勢いでサッカー小国マルタを難なく蹴散らすというのが世界のサッカーの常識だと思うのだが、そこらへんのことを日本サッカー協会は分かっていないらしい。

その常識が通用しない、というのは、単純に弱いか、あるいはチーム内に不協和音などのゴタゴタが生じたかと分析するのが普通やろ。

また、ジーコに何も言及していないのはどういうことだ?

コンディション調整の失敗を日程過多によるものとしているらしいが、なんじゃそりゃっ。。

何度も言うようだが、ジーコの能力に非は無かったのか?本当に?

オイラから言わせれば、何も出来なかったじゃないかジーコは。選手交代などの采配をとってもW杯出場国中最下位に近いだろジーコは。

なぜそれを正直に言わない(笑)。

ちゃんとそこらへんのところを総括しないと、日本サッカーのためにはここで妥協しても何の得にもならないだろ。ちゃうの?

なあんだ、、、形だけの分析ならオイラはいらねえゾ、そんなん。

ちなみにオイラは生粋のアントラーズファンだからジーコのことは大好きです。尊敬しています。しかし、だからこそ苦言を呈したいのです。日本代表監督ジーコの力量に。

2006年11月 8日 (水)

欧蹴球狂想曲第8番:ジリ貧セルティック・・・

ジリ貧セルティック・・・。

チャンピオンズリーグ(CL)でベンフィカにアウェイで0-3で完敗したセルティック。

先日ビデオで録っていた国内リーグvsハーツ戦を見た。

セルティックが12節終えてすでに独走状態にある中で、勝ち点10差離れて2位に付けているハーツとの1戦は、終わってみれば後半ロスタイム残り10秒くらいですか(笑)の相手キーパーのキャッチミスで劇的な逆転勝ちを収めたわけだけど、、、。

試合内容ははっきりいって全然ダメでしたね。

ミスが多すぎるし、中盤でゲームを作れないし、そんな中でも中村俊輔はなんとか頑張っていたけど、あまり目立たなかったなぁ。

う~ん、厳っすぃーねぇ。

まあ国内リーグはこれで9連勝、しかも2位に勝ち点13差を付けての独走で、まだ序盤戦なのにもうこれで優勝は決まりだろ、というくらいに強いのだけど、問題は国内リーグじゃないからね。

セルティック悲願のCLグループリーグ突破を果たすことが、今の至上命題なわけだから。

ただ、CLを見据えた場合は、このハーツ戦のような戦いぶりじゃとてもじゃないが突破は無理やろな。

現時点でグループFで決勝T行きのチケットを得るための2位以内には入ってるけど。

ちなみに1位マンU勝ち点9、2位セルティック勝ち点6、3位ベンフィカ勝ち点4、4位コペンハーゲン勝ち点4なんですね。

しかし、問題は次のセルティックの相手が現在絶好調のマンUなんだなこれが・・・。

ホーム、セルティックパークで戦えるとはいえ、マンU相手にハーツ戦のようなパフォーマンスでいったら間違いなく大敗するだろう。間違いない。

気持ちを入れなおしてしっかり臨んでもらいたい。

俊輔の左足が唸ればいいけどねぇ。

あ、あと、昨日あれも見たんだった。日本Uー19代表vsサウジの試合。

勝ってよかったねぇ。ホントよかった。

これで来年?のワールドユース出場が決定したみたいで。また楽しみが増えたな。

なにげに今回のメンバーは面白い人材がけっこう居るんじゃないかな。

だって、’99ワールドユースで準優勝した時のメンバーと比べてもすでにJリーグで多く出場してる選手が今回はけっこう多い。

中でも大分の梅崎はオシムジャパンでもすでにプレーしてるし、同じく大分の福本洋平とか、新潟の田中亜土夢、鹿島の内田篤人なんかはほぼ毎試合出てるしね。

次は明後日の準決勝でライバルの韓国とやるみたいなんで、ぜひ勝って決勝行って、まだ1度も獲っていないアジアユース優勝を勝ち取ってもらいたいです。

レアル・マドリー狂想曲第15番:リーガがアツい!!

ノレないレアル・マドリー・・・。。。

クラシコでバルサにあまりにも良い勝ち方をしたせいなのか、あのクラシコで力を使い切ってしまったのか、、、クラシコ後の国内リーグヒムナスティック戦、CLステアウア戦と全く味気ない試合を展開し、挙句の果てに先日のセルタ戦では1-2の敗戦を喫してしまった。。

バルサがアウェイでデポルと引き分けていただけに、勝ち点でバルサと並ぶチャンスを逃してしまったのは痛い。

それ以上に痛いのがセルタ戦の内容なのだが、、見ていてつまらないサッカーの代名詞であるカペッロサッカーが完全にレアルに定着したなというかんじで。

いや、見ていてつまらないサッカーと言ったけど、裏を返せば勝つことのみに特化したサッカーとも言えるのだけど、負けたらお話しにならんわなぁ(笑)。

ただ、後半開始から門番ディアッラとロビーニョを下げてニステルとレジェスを入れるというカペッロにしては攻撃的な采配も取りはしたんだけどね。特にニステル&ロナウドの強力2トップは相手DFをかなりナーバスにさせていたし、惜しいシーンもあったんだけど。

ロナウド下げてベッカム入れて、ニステルの1トップに戻してから、またジリ貧になっちゃった。

う~ん、何気にニステル&ロナウドはいいのかもしれない。

もちろんこの2人はボックス内で勝負する生粋の点取り屋なので、タイプが似ているという弱点はあるのは確かで、そこをいかに両者が重ならずに仕事できるか。

この2人が共存するためには、本来もっている利己的なメンタリティーを利他的なベクトルにちょっとでも修正できるかどうかにかかっているでしょう。

ニステルがポストプレーやくさびを受ける動きをしてトップの基準点としての役割を担い、ロナウドはどちらかといえばセカンドトップ的な動きでDFラインの裏に抜け出す動きというのが理想かなと。

まあ戦術的ディシプリンをこの2人はもちろんチーム全体で共有できなければすぐに停滞してしまう組み合わせではあるだろうね。カペッロの手腕が問われるな。でもしっかり機能すればこれほど相手にとって恐い組み合わせもないだろうからなぁ、ニステル&ロナウドの2トップは。

さて、リーガは9節終わってなんとセビージャが首位に立つという大混戦の様相を呈しているが、そのセビージャ。

スペインサッカー連盟との放映権契約交渉がまとまらないままシーズンに突入したため、今までスペイン国内はおろか全世界で日の目を見ることがなかった昨季UEFAカップ覇者セビージャが遂に先日のオサスナ戦でそのベールを脱ぎました!!

いつまで待たせるんだーーっと待ち焦がれていたセビージャ。

特に昨季のUEFAカップ決勝でイングランドのミドルズブラに4-0という圧勝を飾った時のインパクトが凄まじかったため、今季はどこまでやるのかという興味が尽きないチームだったので。しかも昨季リーガでは得失点差でオサスナの後塵を拝し5位になってしまい、チャンピオンズリーグ(CL)出場権を取れなかっただけにね。今季もUEFAカップでは順当に勝ち上がっているみたいだけど、オイラとしてはCLで見たかったな。

そのセビージャの強みは何といってもサイド!

左はSBにこの前スペイン代表にも初召集された急成長株のプエルタ、サイドアタッカーにブラジル代表のアドリアーノ(といってもインテルのFWアドリアーノとはちゃうで)。右にこれまたブラジル代表のダニエル・アウベス(昨季UEFAカップMVP)、そしてサイドアタッカーにブルーの繊細な瞳からは想像もできない超絶テクニックを有するヘスス・ナバス

セビージャの生命線はこのサイドに尽きるのだけど、アドリアーノ22歳、D・アウベス23歳、ヘスス・ナバス21歳、プエルタ22歳とホント若くて恐いもの知らずで1番活きのいい伸び盛りのタレントたちがサイドを縦横無尽に疾駆するのは見ていて心躍る。

サイドを活きのいい若手で占め、中盤ピボーテとCBの中央ラインは中堅とベテランで要所を締めている。特に今季はピボーテにデンマーク代表の潰し屋ポウルセンが加入し、確実に昨季よりも強力な陣容になっている。

FWもスペインU-21代表のケパ・ブランコがブレイクし、ルイス・ファビアーノをベンチに追いやるほどの活躍を見せている。

昨日待ちに待ったそのセビージャの試合を見たのだが、やはり首位に立っていることがただのフロックではないことを強く印象づける内容だったと思う。

やっぱ凄いね、両サイドが。。惚れ惚れするくらいに凄みを増してるもん。

こりゃバルサとレアルの間隙を突いて出るかぁ(笑)!?

と、思ってたらいつの間にかビクトル・フェルナンデスのサラゴサが3位に・・・?ふぇwっ。。。

いやあ、これは凄いことになってきたぞよ。。

バルサ、レアル、セビージャ、バレンシア、オサスナ、デポル、ビジャレアル、アトレティコ・・・・CL出場権を獲得できる4位以内に入ることさえ困難な大混戦マッチレースの様相を呈してきたかんじ。。

これには昨季ほどバルサに勢いがないというのも一つの原因だけど、、、やっぱエトーが抜けただけで、これほどまでにリーガにも影響が出るんだから、、、、。

やっぱりエトーは凄かったてことなんだろうけど、バルサ苦しんでますからねぇ。しかもエトーは来年3月まで戻ってこないとか。。

冬のクリスマス休暇までにどこかが一歩抜け出すのか、、それともこのままダンゴ状態で行くのか、、まあ後者の方が楽しむ分にはいいんだろうが、マドリディスタとしてはもう必死で先頭集団に食らいついて行くしかない。

昨季のユーべなんか見ると、カペッロサッカーはスタートダッシュで先に差をつけ、後半戦その貯金でなんとかやり繰りして優勝というのがスタイルなんだけど、現時点で首位に勝ち点4差の4位ですか。。

スタートダッシュには完全に失敗ですな。まあ新任ゆえの難しさ、近年バランスを崩しまくっていたレアルゆえの難しさにさすがのカペッロも四苦八苦といったところでしょうか。

しかし、今季のリーガエスパニョーラは、マジに面白いです!

2006年11月 7日 (火)

日清「ラ王」がぜいたく品!?

北朝鮮の核実験により国連安全保障理事会の制裁決議が決まってから約3週間。

北朝鮮が6カ国協議に復帰すると言う電撃的なニュースもあったが、この制裁決議はしっかりと世界が足並みを揃えて履行しなければならないということは当然のことだが、その中に北朝鮮への輸出を禁止する「ぜいたく品」なる物も含まれている。

しかし、この「ぜいたく品」って何なんだ?と少し疑問に思っていたのだが、昨日の新聞に、「ぜいたく品」のリスト作りに政府が苦慮している、という記事があった。

アメリカ等が今も続けている金融制裁は相当な効果をあげていることは、北朝鮮が6カ国協議に復帰してきたことからも十分推測できるわけで、かなり北の経済は逼迫しているとオイラは思う。

そんな中でそもそも「ぜいたく品」が北の一般市民には全く関係ないことも明らかなわけで、金正日オンリーあるいはその周辺の中枢部に的を絞って狙い撃ちするものだろう。

では、一体何が金正日にとって「ぜいたく品」なのか?ということで、その同じ記事には金正日のお気に入りや好物が挙げられていたのだが、これがまたお笑いもんなのでありんす・・・。いや、、、笑っちゃいけないのかもしれないけどさ。。

築地市場のトロとか松坂牛はまだしも、日清カップラーメン「ラ王」(何味なんだっ?味噌?しょうゆ?ハハ・・)、キッコーマンのしょうゆ、、、あ゛、やっぱ「ラ王」はしょうゆ味かな。。文明堂のカステラ、サントリーウイスキー「インペリアル」。。。。

おいおい、、メーカー名まで分かるんかい(笑)!

ちなみにオイラは一平ちゃん味噌ラーメンが1番かな。

あとは何?NECのパソコンにダイキン工業のエアコンだとおっわりゃー!

ソニーは問題起こしすぎて北の将軍様にもそっぽを向かれちゃったか。。。

なになに?車はホンダのCB250にトヨタのセルシオだとー?さらにマツダのRX7、ドイツのベンツ、アメリカのハーレーダビッドソン(笑)。

ハーレーに乗ってる金正日、、、想像しただけでちょっと笑えるな。。

他にはロスマンズ・ロワイアルの煙草、スキャバルのスーツ、、、、知らん。

でも、例えば築地以外のトロだったらいいのかだとか、前沢牛とか神戸牛だったらいいのか、だとか、、、、やーめた、、アフォらしくなってきた(笑)。

さて、6カ国協議がどういう展開を見せるのか、、世論調査によれば日本人の大半は期待していないらしいけど、、まあ実際日本が出来ることは限られてるというのが実情なんだろうけど。

6カ国協議も本質は、アメリカvs北朝鮮の間に中国が入るという3者協議で、日韓ロシアは蚊帳の外というのが事の本質でしょ。とにかく北は金融制裁解除を、アメリカは核査察を求める、それをお互いどこまで歩み寄れるかってところでしょう。

が、当のアメリカも中間選挙で共和党が相当危ういみたいなので、死に体のブッシュもどこまでこの問題に本腰になれるか・・・。中国は北寄りとはいえ、北の核保持は絶対に許せないはずで、2回目の核実験を意地でも阻止するはずなんだけど、どこまで本気で強行に出れるかはまだ怪しい。

アメリカのポチ改め対米従属まっしぐらの日本だけが、1番強行にギャーギャー騒いでるといったところだろうな、悲しいことに。。そこにつけ込んで今度の6カ国協議に日本を外せと北が言ってきたらしいけど、明らかに6カ国協議のメンバー国の足並みを乱れさせる意図が見え見え。

日本はここは冷静になるべきで、粛々と出来ることを履行していかなければ。

しかし、そこで核武装論はないだろ・・・。

それじゃ北の将軍様と思考回路が同じじゃん。。

そういうレベルの低い考え方はあまり言わない方がええんちゃう?

まあ、日本の技術力があれば速攻で作れちゃうとは思うんだけど、日本が核を保持したら北がどう出るか、というよりも世界がどう出るか、という方をよっく考えた方がいいよ、政府のお偉方さん方。

特に日本は資源の大半を輸入に頼ってるわけだから、しかも、日本国内のエネルギー供給の4~5割くらいは原子力に頼ってる状況でしょ?

原子力の平和利用をするために作ってるんだ、とイランが認められないこの状況で、同じく原子力の平和利用を認められウランを外国から輸入し大量に保持している日本が核を持ったら、、最悪ウランの輸入を制限されることだってあり得るぜよ。

そんなことになったら日本は一巻の終わりでっせ、とオイラは思うんだけど。

そこまでして北にお付き合いすることはないだろ、と思う。

でも、核武装を真剣に考えてる輩はもちろんそういうことまで考慮して言ってるんだよね?核を持つことが国益に叶うと思って言ってるんだよね?

じゃあ、広島で声高にそれを言いなさい!

そしたらオイラも、ああ、本気で真剣に死に物狂いで日本のためにマジに言ってるんだな、と真剣に考えることができそうだから。。

余談。。。

核実験しないと核作れない、、、じゃあ日本のどこで核実験するんだろね(笑)。

おいおい、しかもそもそもその作った核弾頭を日本のどこに配置するんだ?

どこに置くんだろ、、、(笑)。。考えれば考えるほど非現実的やな。。

2006年11月 5日 (日)

“泣きながら生きて”

一昨日の金曜日の夜9:00からフジの金曜プレステージで放送された文化庁芸術祭参加作品「泣きながら生きて」を見て、オイラも大いに泣かされた。思わず落涙しちまった・・・。

中国で1960年代~70年代にかけて猛威をふるった文化大革命の中で青春時代を過ごし、辺鄙な農村に下放され勉強したくても勉強できなかった一人の男性。

その名は丁尚彪さん。

文革後は上海に渡り、下放された村で出会った奥さんと一人娘とともに暮らしていたが、彼は勉強もろくにしてこなかったために、文革後の開放政策時代の波に置いていかれ、いわゆる低下層の暮らしから抜け出せずにいた。

このままでは一生ここから抜け出せないと一念発起した丁さんは、日本に渡り、新しく新設されるという日本語学校で学び、日本で働き奥さんと娘を日本に呼び寄せるんだ!と決心し、親戚友人から入学金42万円(夫婦で働いて15年間分の年収)等を借金し、上海に奥さんと娘を残し単身日本に渡った丁さん。時は1989年、丁さん35歳。

が、、、しかし、、、日本に渡ったはいいが、その新設されるという日本語学校は、なななんと北海道はへき地のへき地である阿寒町にあったのだ・・・。(ゴメン。。オイラ思わず笑っちゃったよ・・・)

過疎に苦しむ現状を打開するために、、、、なぜに日本語学校なの???

廃校となった中学校をそのまま日本語学校として開校、、、一応中国人数十人が1期生として入学したが、、、、働きながら学ばなければならない丁さんらにとって、阿寒町にはもともと仕事口が無い・・・ガーーーーン!!

こんなん長続きするわけもなく、数年で破綻したらしいけどね、この日本語学校プロジェクト。。

この前、町が丸ごと破綻した夕張も相当アフォなことやってたらしいけども、この阿寒町のお役人方もとんだことをやらかしたもんだ。ちょっと考えりゃ分かるだろ。。

結局、丁さんは東京へ止むに止まれず脱走。

以来、13年間東京で働きづめの毎日を送った丁さん。

結局日本に来ても自分の人生を変えることができなかった丁さんは、いつしか一人娘の啉さんを大学へ行かせて良い教育を受けさせるという夢を抱くようになる。

ビザも切れ、いわゆる不法滞在者として大都会東京の片隅で生きる丁さんは、給料のほとんどを上海で暮らす奥さんへの仕送りにあてていた。もちろん不法滞在者なわけだから、1回中国に帰ってしまえばもう日本には来られない。だから丁さんは、13年間1度も上海へ戻らなかった。

絶句である。。

奥さんと娘と13年間会わずに、ただ黙々と仕事をする。娘のために、、家族のために。。

たしかに日本で稼いだ方が大きな金額になるのかもしれない。

でも、一つ屋根の下で暮らすのが家族ってもんじゃないのか、、?

昼間は工場で、夜は中華レストランでコック。朝から深夜まで働き、終電も過ぎた都電の線路の上を歩いて小さなボロアパートへ帰り着く。

何がそこまで丁さんを突き動かしてきたのか。。家族とも会わずにただひたすら・・・。

だって帰ろうと思えば帰れるんだもん。愛する家族、小学校の小さい時から会っていない成長した娘の写真を見て涙するくらい、会いたくて会いたくてたまらなくなったら帰っちゃえばいいんだもの。

でも、ただ黙々と働き続ける丁さん。

その姿を、その日常を淡々と見せられ、もうオイラは言葉が出てこなかった。

正直、オイラにはそこまでの精神力はない。。家族を作ったことがないので分からないけど、はっきりいって無理だ。

でも、丁さんの長年の労苦が報われるのが、ラストで丁さんが言う「人生捨てたもんじゃない。」という言葉に集約されていくと思うんだけど、丁さん!アータは凄い!凄い人だ。

アータが日本人の勤労精神を褒めてたから(って今の日本人にそんなんあるのか?)、オイラも褒めてやる。丁さん、アータはホントにマジに凄い人だよ。

娘さんは、なんとニューヨークの有名大学へ留学し、産婦人科医としての一歩を踏み出すことができたのだから。

また、この娘さんの変わりようが凄いのね(笑)。

上海にいた頃は、地味で太めで黒縁メガネかけた典型的中国人の女の子だったのが、アメリカ行ったっけば、ホントまるで“ER”にでも出てきそうな垢抜けて洗練されたアメリカ系中国人とも言える風貌になってるんだもん。痩せてるしさ(笑)。黒縁メガネはコンタクトに代わり、部屋は小奇麗な都会風でパソコン駆使して論文でも書いてたのかな。インタビューでは英語で余裕でペラペラ喋ってるし。

アンタもやっぱ凄いよ。

娘さんがNYへ行く途中に東京に寄り、短時間のトランジットを利用して8年ぶりに再会することができた父と娘。24時間だけの再会。日暮里駅で待ち合わせ、その後ボロアパートに連れて行って一緒に過ごした父と娘。泣けてきた。。。

別れのシーンがこれまたドラマなんだよなぁ。作られたドラマではできない、どんなフィクションもかなわない真のドラマがそこにはあった。

電車で成田へ見送りにいくものの、丁さんは不法滞在者なので、成田で身分証明すると即強制送還されてしまうわけで、成田のひとつ手前の駅で丁さんは降りなければならず、そこで別れるんだよねぇ。娘さん号泣、オイラ嗚咽・・・。

そしてもっと泣けたのが丁さんと奥さんの13年ぶりの東京での再会だ。これまた奥さんがNYに行く途中に東京に寄って夫と再会するんだけど、二人の言葉数がそんな多くないのねこれがまた。でも、しっかりと13年ぶりの再会をかみしめてる二人の姿。

日本でひたすら働き続けた夫の姿、苛酷な人生の労苦が13年分刻まれた夫の、13年前とは変わり果てた夫の姿に涙する奥さん。

そして同じく成田のひとつ手前の駅で別れる。その車中でジッと涙を堪える二人。

別れってなんでこんな苦しいんだろ。人生に別れは付き物だけど。。

ラストは、娘さんが医者になることができたことによって自分の役目は終わったと、上海に戻ることを決めた丁さんが脱走以来訪れていなかった全ての始まり阿寒町へ赴くんだよね。

はっきり言って騙されたようなもんなんだけど、そんなこと口にも出さずしっかり阿寒町に一礼していったっけ。

そしてそこで「やっぱり人生捨てたもんじゃない。」て言うんだ。

そりゃおそらくあのまま中国にいたら、娘さんを留学させることはできなかっただろうし、35歳で日本へ行くという、人生の一大決心を最後までやり抜いたんだもの。

丁さんの言葉は重かった。

そして、中国へ帰っていく丁さん。成田を飛び立つ飛行機の窓の外に見える東京、日本という国との別れ。涙する丁さん。アリガトウ、ニッポン・・・。

まあ、娘さんがアメリカで医者になったわけだから、そりゃ医者だからねえ、1人前になるまでにはまだ時間がかかるだろうけど、たんまり稼ぐやろからな。

今度は娘さんがしっかり恩返しする番だな。丁さんはゆっくりしたらいい。一生分働いたんだから。

人生は苦しい。けど人生は愛おしいんだ。

いいもん見せてもらいました。

嫌われスィーず、ちょっと希望の生きる糧をもらったかな、なんて。

2006年11月 3日 (金)

欧蹴球狂想曲第7番:CL第4節・危うしセルティック!!

前回狂想曲第6番では、危うしバルサ!!!を取り上げたが、グループAは次節のブレーメン×チェルシー、そして最終節のバルサ×ブレーメンがクラブの命運を賭けた大一番となる。ホントに楽しみだ!

そしてわれらがレアル・マドリーは置いといて、まずはわれらが中村俊輔からいこう。

そう、セルティック危うし!!についてである。

昨日、セルティックは、ベンフィカとアウェーで戦い、0-3で完敗した。

前節ホームで同じベンフィカ相手に3-0で完勝していたことと、引き分けでもよいという余裕から、慎重な入り方をしていったセルティックが墓穴を掘ってしまったといったところか。

絶対に負けられない必死のベンフィカの積極的な攻撃と積極的な前からのプレスにセルティックは完全な受け身状態になり、それが選手たちの足を止めてしまい、そのままズルズルとペースをつかめぬまま90分経ってしまったかんじだった。

国内リーグだったらなんとかそういう状態に陥った場合でも打開できていたセルティックだが、やはりCLは甘くはなかった。

失点はコールドウェルのあり得ないようなボンミスから2失点食らったが、あのセルティックの出足を見る限りはDFのミスがなくても昨日の試合は負けていただろう。それくらい気持ちの面でベンフィカと開きがあったように思う。

そしてそしてビツクリしたのが、マンUがコペンハーゲンに負けたことだが、これもセルティックにとっては痛ったいだろうねぇ・・・。

マンUが勝っていれば勝ち点12で1位突破決定だったのに、よりにもよって負けたことで、次のセルティック戦が消化試合にならずにマンUにとっても負けられない重要な1戦になっちゃったんだもの。。

1位マンU勝ち点9、2位セルティック勝ち点6、3位ベンフィカ勝ち点4、4位コペンハーゲン勝ち点4(得失点差で4位)となっているが、次節はセルティック×マンU、ベンフィカ×コペンハーゲンである。

ここで、セルティックが最悪負けた場合を想定して話を進めると、まずマンUは1位突破決定。

問題はベンフィカ×コペンハーゲンだが、ベンフィカは最終節にアウェーでマンU戦ということを考えても絶対にここで勝ち点3を取っておかなければならない。ドローだと勝ち点5になるがそれだとセルティックの勝ち点6を越えることができないまま最終節マンUに挑んでいかなければならず、はっきりいって厳しい。

一方のコペンハーゲンは、昨日のマンU戦のように守って守って一寸の隙を狙うしかないだろう。現実的にみればドローで御の字といったところで、最終節ホームでのセルティック戦に全てを賭けるしかない。

こう考えると、セルティックは最低でも引き分けに持ち込むことが必要条件となる。その場合は、マンUは勝ち点10で2位以内を確保。ベンフィカが勝っても勝ち点7でセルティックとベンフィカ両者が並ぶことになる。最終節にグループリーグ突破が決するということになるが、同じアウェーでもマンUと戦うよりはコペンハーゲンと当たる方が当然いいだろう。

いずれにしてもセルティックはマンUに負けると、勝ち点1差をつけられて3位に後退する可能性が高く、心理的にもそれは避けたいし、最終節のコペンハーゲン戦に勝ったとしてもベンフィカがマンUに勝てば全てが水泡に帰してしまう。

だが、マンU戦引き分けで終われば、勝ち点7で、おそらく勝つであろうベンフィカと勝ち点7で並ぶ。得失点差でベンフィカに2位の座を明け渡す可能性もあるが勝ち点で並べば、最終節ドローでもグループリーグ突破の可能性が出てくるのだ。

やはり次節マンU戦に負けるのと引き分けに持ち込むのとでは雲泥の差があるのだ。

もちろんセルティックが勝てば言うことはないのだが・・・。

とにかく昨日のような消極的な試合運びではマンUの思うツボだと思うので、ホームの地の利を生かして積極的にいってもらいたい。

セルティックの試合を見てると、国内リーグで敵なしということもあってか、引き分け狙いの試合というのをやり慣れていないと思う。

やはりここは当たって砕けろ精神でマンU戦に臨んでもらいたいし、そっちの方が却って良いのではなかろうか。

11月21日、決戦は火曜日です!!(金曜日じゃないよん)

我が愛しのレアル・マドリーについては今度のセルタ戦の後にでも。。

欧蹴球狂想曲第6番:CL第4節・危うしバルサ!!

危うしバルサ!!

もともとグループAが死のグループだったことは戦前から予想されていたこととはいえ、4節終わってまさかバルサが3位に沈んでいようとは。

日本時間11月1日、バルサのホーム、カンプノウで行われたバルサ×チェルシーは後半ロスタイム終了間際のドログバの値千金の同点ゴールで2-2のドローに終わった。

イエローカード10枚が乱れ飛び、もしかして3年連続で退場者が出るかぁ!?と思うくらいにファール連発の危ない試合だったが、それでもやはり因縁の対決だけあって、荒れ模様とはいえ非常に見ごたえのある試合だったと思う。

開始早々のデコの地を這うような先制ゴールに対して後半開始早々のランパードのゴールライン際の角度がない所からのまさかのファウンデーションゴール!

そしてその5分後にそれまでボラルーズに抑え込まれていたロナウジーニョが一寸の隙を突いてボラルーズを振り切り、右足アウトでゴール前に送った絶妙なセンタリングを冷静に決めたグジョンセン。これで決まりか、と思いきや6分という最大限にとったロスタイムの終わり間際に決めちゃったドログバ。。

結局、3節4節のチェルシーとの連戦でバルサは勝ち点しか取れなかったわけで、、もう一方のブレーメンは勝ち点6をレフスキからもぎとった。

前も言ったけど、グループリーグでの戦いでグループリーグ突破するために1番重要になるのが、この第3節と第4節の同カードホーム&アウェイ対決での戦い方と結果、成績だと思うのだが、バルサはあまりにも手痛い勝ち点1しか取れなかったということで、これで少なくとも最終節までブレーメンとの2位争いがもつれ込むことが決定した。

1位チェルシーが勝ち点10、2位ブレーメンが勝ち点7、3位バルサが勝ち点5。

まさにこれは危うしバルサ!!であろう。

ブレーメンは次節ホームでチェルシー戦だが、引き分けでも十分なチェルシーがどういう戦い方をしてくるか。バルサはカモ状態のレフスキに勝つことを前提とすると、ブレーメン×チェルシーはバルサの命運をも決する大一番になる。

ここでバルサがレフスキに勝つことを前提に予想していくと、ブレーメン×チェルシーでブレーメンが勝つと、勝ち点10でチェルシーとブレーメンが並び、バルサが勝ち点8。それでもチェルシーは最終節ホームでレフスキなので大差でブレーメンに負けないかぎりはまだまだ余裕がある状態だろう。まあ大差で負けるというのはそもそも考えづらいが・・。

一方、ブレーメン×チェルシーがドローに終わった場合は、勝ち点11でチェルシーはほぼ勝ち抜け決定し、勝ち点8でブレーメンとバルサが並ぶ。だが、ここで重要になってくるのが得失点差。現在バルサが得失点差+4、ブレーメンが同+3であり、バルサがレフスキ相手に大量得点すれば、勝ち点8で並ぶとはいえバルサが2位に躍り出ることが決定的となる。

しかし、ここで見方を誤ってはいけない注意しなければならないことがある。

それは、勝ち点8で並んだバルサとブレーメンが最終節で戦うのだが、もしこのバルサ×ブレーメンがドローに終わった場合、すなわちバルサ、ブレーメンともに勝ち点9で並んだ場合にどちらが2位でどちらが3位になるかという条件についてだ。

そう、ここで注意しなければならないことは、全6節の総得失点差が第1条件ではない!ということなのだ。

第1条件となるのは、バルサとブレーメンの計2試合の直接対決での勝ち点、得失点差、アウェーゴール数なのである。

しかし、ブレーメンのホームで行われた直接対決1戦目は1-1のドローである。となると、最終節に行われる直接対決2戦目もドローとなると、直接対決での勝ち点と得失点差は同じになるので、アウェーゴール数の勝負になってくるのだ。バルサはアウェーで1点取っているので、ブレーメンが2位突破するためには2点取って引き分ければいいのである。

そう、もし2-2で引き分けたら、バルサのCL連覇はそこで潰えるのだ。ブレーメンが攻撃的チームであることを考えると決してありえない話ではないだろう。

もし1-1で引き分けた場合は、その時になってはじめて全6節での総得失点差が使われるので、バルサが2位に入るだろう。もちろん0-0でも同様である。

以上のことから、バルサとしては次節レフスキ相手に圧勝した上で、チェルシーがブレーメンに勝ってもらうというのが最良のシナリオとなる。とにかくバルサはもはや1位突破は無理っぽいので2位突破に賭けるしかないだろう。

対するブレーメンにとってはとにかく次節チェルシーに勝つことがほぼ絶対条件となる。勝ち点2差をつけて最終節敵地カンプノウでのバルサとの決戦に臨みたいところだ。チェルシーとドローでも勝ち点8でバルサと並んだ上で最終節の決戦に臨めるが、しかしその場合は心理的に不利なことは明白で、しかも引き分けに持ち込む場合でも2-2すなわち最低2点取らなければならないわけで、バルサが若干有利なことは確かだ。

長々と予想を立ててみたが、とにかくバルサがいかに戦々恐々となっているヤバイ状況にあるかは明白だろう。

バルサがここで散るというのは、CLの面白みを減退させるので、そうなって欲しくはないんだけど。。

しかし、、、、バルサ、、、レフスキに勝つよな。。。前提そのものが崩れちゃったりして・・。やめろよそれは(笑)。

2006年11月 1日 (水)

夢のシネマパラダイス78番シアター:マディソン郡の橋

Mp253 出演:クリント・イーストウッド、メリル・ストリ-プ

監督:クリント・イーストウッド

(1995年・アメリカ・135分)Video

評価★★★★/75点

内容:アイオワ州マディソン郡、結婚15年目で単調な生活を送っていたフランチェスカは、夫と子供が家を空け、1人きりで4日間を過ごすことになった。そんな彼女の前にカメラマンのキンケイドが現れる。世界中でベストセラーとなったロバート・ジェームズ・ウォーラーの同名小説をもとに、たった4日間の恋に永遠を見出した中年男女の姿を描いたラブロマンス。

“メリル・ストリープの際立つすごさ。彼女によってこの映画は救われている。”

キュート、そして時には女の本性をさらけ出すその魅力に目を離すことができなかった。

ってオイオイ、オイラのオカンより上のオバハンだぞ・・・。

ともかくこのオバハンにはやられちゃいました。

巧すぎるもん。特に最初の方の家族との夕食シーンで、冷蔵庫のドアを後ろ足でチョコンと閉めるシーン、その一瞬の何気ないシーンに全てが集約されている。その上手さ。

細かいところまで行き届いている役作りのうまさはまさにいぶし銀。その効果。あ、ただの疲れたオバハンじゃないなと一瞬で印象づける。

監督の凄さというよりも、ここはメリル・ストリ-プのうまさだと認識したい。

顔を手で覆ってバカ笑いするシーンなどは特筆ものだ。

そして、男が入った後のバスタブに浸かる彼女の独白。好きな人と同じバスタブに入るというエロティックさに耽る彼女。そこにいるのはもはやオバハンではなかった。

ラスト近くで、前に止まっている男の車に行こうと一瞬ドアノブに手をかける彼女。

あーー、行ってくれーー、そうじゃなきゃこの話はどうしようもなくなるー・・・と思わずにはいられなかった。

しかし、それ以上にどうしようもなくなっている彼女の焦燥、そのメリル・ストリープの演技に個人的には救われたといってもいい。

この映画はメリル・ストリープによって救われている。

男の方は何とも言えないな。

ただ、イーストウッドは監督だけに専念すべきだったと思います。

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