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2006年10月29日 (日)

夢のシネマパラダイス74番シアター:ハムレット

83678view004 出演:ケネス・ブラナー、ケイト・ウィンスレット、デレク・ジャコビ

監督・脚本:ケネス・ブラナー

(1996年・イギリス・243分)NHK-BS

評価★★★/65点

内容:「ヘンリー5世」「から騒ぎ」など数々のシェイクスピア作品を映画・舞台で手がけてきたケネス・ブラナーが、オールスターキャスト、4時間に及ぶ上映時間の豪華絢爛大作として映画化した古典劇。

“この映画も、ケネス・ブラナーもめちゃくちゃスゴイということは分かりますが・・・”

未知の4時間越えに足を踏み入れた自分にとっては、やはり正直いって長かった。

何度、亡霊が「停止ボタン押せー、停止ボタン押せ~」と耳元で囁いたことか。

しかし、その度にシェークスピアとそれを演じる豪華役者陣によって命を吹き込まれた川のように流れ押し寄せてくる言葉の数々に幾度助けられたことか。

英語ではあっても妙に心地よく、気高く、観るのを止めることを思いとどまらせてくれる。まさに不思議な魔法である。

だが一方では、見入ってる時にはこの魔法が、くどく思えることが多々あったのもたしかで。。

長ったらしい言葉の数々が短剣のようにブスリ。ブスリ。と突き刺さってくるのだ。そしてまた亡霊が囁くのである。

まさにオイラは宿命のごとくこの物語を最後まで観つづけなければならない術にハマってしまったらしい。

そういう意味においては、この映画とケネス・ブラナーは本当にすごいということはたしかで、個人的な評価ももっと高くしてもいいくらいなのだけど、でもねえ、、もう1回観るかと訊かれれば・・・・やっぱり躊躇してしまうんです・・・・。

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レ・ミゼラブル(1998年・アメリカ・133分)WOWOW

 監督:ビレ・アウグスト

 出演:リーアム・ニーソン、ジェフリー・ラッシュ、ユマ・サーマン

 内容:たった一片のパンを盗んだために、19年間も獄中生活を送っていたジャン・バルジャン。出所から9年後、生き方を改めた彼は市長にまで就任するが、やがて町に彼の過去を知る警察署長のジャベールが赴任してくる・・・。ビクトル・ユゴー原作の映画化。

評価★★★/65点

“ジャべールがいつ欽ちゃん走りをするのか気が気でなかった・・・(笑)”

2006年10月25日 (水)

悲しい時ー。最近の哀しいときーー・・・。

悲しいときー。最近の哀しいときーー。

うちの会社の社長が社員勉強会で「社員はパートの方の手本なのです。だから給与は高いのです。」と声高らかに仰ったけど、、、、

どう計算してもパートと正社員の給与がほっとんど差がないことが分かったときー・・・!!

格差社会の最下層で生きております。。どうもボクです。

悲しいときー。最近の哀しいときーー。

そろそろ車を買い換えようと中古車情報雑誌を見てたら、自分の愛車と同じ型の車が、、、、

たった20万円で売られていることを知ったときー・・・!!

う゛う゛・・・たしかに最近走らなくなってきたよー・・・。

悲しいときー。最近の哀しいときーー。

昼飯にチャルメラの塩ラーメンを食べようとして、さあ煮込むぞぉと、、1分ほど経った時にピンポーンとチャイムが鳴って出たら、ガス屋さんが来て「すみません。今すぐガス止めて下さいませんか。」と言って緊急点検を始めたので、点検終わるまで煮込めず、、、、

結局そのまま20分くらい放置してたら、フニャフニャぶよぶよラーメンになっちゃったときー・・・!!

その時来たガス屋さんもブヨブヨに肥えた兄ちゃんだったなぁ。

悲しいときー。最近の哀しいときーー。

お金を下ろそうと近くのショッピングセンターにあるATMに行こうとしたけど、そのATMは外にあって、その日は猛烈な風が吹いていたので、寒くて嫌だなぁ・・・と思って別の近くのデパートの中にあるATMに行ったら、、、、

“点検中。30分ほどお待ち下さい。”という立て札が掛けてあって、結局ショッピングセンターに戻ったら、物凄い行列でビュービュー吹きさらっしの中、、、しかも下ろしたのがたった3千円だったときー・・・!!

点検に引っかかるのね、よく・・・。

悲しいときー。最近の哀しいときーー。

新規記事を長々と書いてブログを更新しようとして、更新画面に飛ぶボタンをクリックしようとしたら、、、、

フリーズしちゃったときー・・・!!

ハイ、また最初から書きましょうね、、フフ。。。

悲しいときー。最近の哀しいときーー。

Jリーグと連動してネットで自分のチームを作って1シーズン戦い続けるYahoo!ファンタジーサッカー(初年度から参加しとります。どうもボクです。)でチーム編成を金曜日の夜に程よく完了してたら、土曜日の午前11:50くらいに出場しない選手がいることが分かって、あわててチーム編成をし直そうとしたら、、、、

チーム編成締め切り時間12:00に間に合わなかったときー・・・!!

この痛みが分かる人は少ないと思うけど、ホントに痛い痛い痛すぎるんだす。。

悲しいときー。最近の哀しいときーー。

アダルトビデオをレンタル屋で借りてウハウハで堪能して、オイラ自慢の180倍速その名もReal★Speedでフツーに巻き戻してたら、その途中でいきなりショバショバショバガリビリャビシャ・・・という変な音がして、ビデオを取り出そうとしたら、、フツーにビデオが出てこなくて、、、、

結局、、ビデオが入ったまま、ケーズの修理センターにフツーに出したときー・・・!!

「女子高生、生でダラダラいかせて」だっけか・・・・アチャー・・・。

悲しいときー。最近の哀しいときーー。

前歯の下2本の歯の裏っかわに歯垢がたまってて、つまようじでカリカリ削ってたら、、、、

誤って歯と歯茎の間を突き刺したときーーー・・・!!

ようするに歯の根元ざんすよ。。痛ったい。。。

悲しいときー。最近の哀しいときーー。

視力が悪いオイラはメガネ男子がモテてるらしいので、ここ数年メガネを着用していたけど、全然効果がないので、最近全然使ってなかったコンタクトレンズを久々に付けてたら、、、、

眼病になっちゃったときー・・・!!

両目眼帯かよっ、、、みたいな。。コンタクトレンズにも寿命があったとは、、、。

我、不幸街道万事快調邁進中でっす。

2006年10月23日 (月)

レアル・マドリー狂想曲第14番:ア・ラ・マドリー!

小雨降るサンチャゴ・ベルナベウで行われたリーガエスパニョ-ラ伝統の一戦!!エルクラシコ!!

我が愛しのレアル・マドリーが昨シーズンまでバルサに喫していた屈辱を晴らすかのような戦いぶりで2-0で勝っ利!!!

ビッバ・アッラ。モード・デル・エル・ブランコ・ランラッララランラッラ♪ア・ラ・マドリーーーーッ!

フフ。フフフ。フフフフ。フフフッフ。

ヨッシャー!

この勝利はデカイぞ。

ホントにマドリーの今シーズンの命運を左右する年に数試合あるかどうかの大一番だったからねぇ。

ストップ・ザ・バルサを実行できたし、リーガの灯は消えずでっせアータ。

首位から8位まで勝ち点3差にひしめく大混戦。

まあマドリーとしては首位を奪うとかそういうことはまだ今の時期は考えずに1戦1戦集中を切らさずに臨んでチーム全員サッカーで頑張っていってもらいたいです。そうすれば自ずと結果も付いてくるでしょう。

嫌われスぃーずにあるまじき最高の日ですた。たまにはこんな日もあっていい。ネん。。

いやあ、、それにしても、グティ!ほれぼれしたよ。エルゲラさぁん!腐らず頑張ってる姿に感動したよー。ロビーニョョン!輝いてたよ。セルヒオ・ラモス!男になったゼ。ディアッラ!口を半開きにしてプレーする姿が様になってるよ(笑)。カシーリャス!サモラ賞いけるかもだぁッッ!ラウーーール!!完全復活だ。

マドリー!!!愛してるゼーー!

どうもオイラ、イッちゃってるようなので今日はこのへんにしときます。

先週のヘタフェ戦の地獄から1週間経って一気に天国へ。

この勢いがこのまま続いていきますように・・・。

2006年10月22日 (日)

レアル・マドリー狂想曲第13番:決戦!クラシコ!

リーガが開幕して約2ヶ月。

マドリーはカペッロ新体制の下でここまで試行錯誤しながらやってきた感があるのですが、カペッロだけあって守備面に関しては昨シーズンまでとは確実に意識改革、戦術改革ともにベースは確立されたなという印象はもてる。

ここまで見るかぎりにおいては、カペッロレアルの軸となっているのは全体では断然グティであり、守備面ではエメルソン&ディアッラのドブレピボーテという昨シーズンまでいなかった2人がセンターで門番となるとともにバランスという舵を取ることによりマドリーのサッカーは動いている。

また、カンナ、エメ&ディアッラ、ファンニステルローイというラインが確立されているのも大きいといえば大きい。

しかし、翻って攻撃面に目を移すと、いまだに連係や連動といったチームとしての動きが確立されていないのが現状だ。

もともとカペッロがローマやユーべで標榜してきたサッカースタイルというのは、互いのポジショニングバランスを極力崩さず、後ろの7人が守りに専念し、前の4人で攻めて打開するという前後分断サッカーという性格がかなり濃い。よって、前のスペースに走りこむ動き、いわゆる第3の動きというのがあまり見られないのだ。

今シーズンのレアルでは1トップのニステルが不動の軸となっていることは確立されているが、周りがどのようにニステルを使っていくのか、どのように点を取っていくのかというのが定まっていないのだ。

ラウル、グティ、ベッカム、カッサーノ、ロビーニョ、レジェス、怪我あがりのロナウドと豪華な攻撃陣を擁するマドリー。彼らをどのように組み合わせていくのか。。

そこでオイラの願望も含めて言わさせてもらえば、ニステルの軸というのはオイラは同意できる。

そこで4バックとドブレピボーテは固まっているわけだから、システムを4-2-3-1とすると、3のところにさっき挙げた7人をどう組み込むかという問題になってくる。

システムは4-2-3-1としたけど、カペッロの今までの基本スタイルというのは4-4-2だ。

しかし、ここまでのマドリーのサッカーを見ると明らかに4-2-3-1という両翼サイドをきっちり使ってくる戦い方の方が絶対に良いと思うのだ。ただでさえマドリーは伝統的に中央突破を好む戦い方をするチームではあるが、それだけではことスペインでは勝つことはできない。

また、4-4-2だと中盤両サイドの動きも重要だが、センターに入る二人の働きというのも格段に重要になってくる。守備面ではもちろんだが、攻撃の面で縦に飛び出していく動き(例えばマニシェ、ジェラード、バラック、ランパード、デロッシ、ビエラといったタイプ)と長短のパスを自在に扱う能力(シャビ・アロンソ、ピサロ、カンビアッソなどのタイプ)が必要になってくる。

ところが、エメルソン&ディアッラではややそういう点において物足りないきらいが強いのだ。グティは後者のタイプに近いので、オイラとしては実はドブレピボーテにグティを入れてディアッラと組ませてもらいたいというのが希望だが、カペッロはやはりフィジカルにも優れ、リスク管理にも確実な働きが見込めるエメルソン&ディアッラコンビを崩すつもりはないようで・・・。

そこから逆算すると4-4-2ではなく、4-2-3-1を用い、トップ下にグティを入れて、ドブレピボーテのエメルソン&ディアッラがサポートするという方法論が自ずと導き出されるわけで。

そして鍵になってくる両翼だが、先日のCL対ステアウア戦では左にロビーニョ、右にラウルを入れて、ことのほか質と内容ともに結果を残すことが出来た。

やはりあの試合を見て再確信したのは、サイドにドリブラータイプを必ず一人は置かなければダメだということ。今のマドリーにはロビーニョとレジェスがこのタイプに属するので、この二人のどちらかは絶対に出すべきなのです。

また先のステアウア戦で新たな発見となったのが、セルヒオ・ラモスの右SB起用だ。もともと前に所属していたセビージャでは右SBだったし、スペイン代表でも右SBで活躍している。セビージャ時代に終盤戦CBでも結果を残したことを買って、マドリーでサルガドやシシーニョなど右のタレントが揃っていたこともありCB起用が昨シーズンからずっと続いてきた。

しかし、Sラモスはもともと攻撃性能が高いとともに攻撃意識も相当に高いことはW杯を見ても明らかだったと思う。

ステアウア戦では水を得た魚のごとくアグレッシブに動き回っていたのが印象的だったし、サルガドとシシーニョが長期離脱で代わりに入っていたメヒアの働きは却って停滞感を招いていた感の方が強い。

Sラモスの代わりにカンナバーロとペアを組んだエルゲラも及第点の働きを見せたので、やはりSラモスは右に置いたほうがいいと思う。

ということで、現時点のオイラの理想布陣は、

                  カシージャス

            エルゲラ         カンナバーロ 

   Sラモス                            ロベカル

             エメルソン     ディアッラ

                           

      ラウル          グティ          ロビーニョ

                   ニステル

そして、ベースが熟成してきたらいつかこの形でやってもらいたい最終形態は、

                  カシージャス

            エルゲラ         カンナバーロ

  Sラモス                             ロベカル

             グティ        ディアッラ

             

     レジェス          ラウル          ロビーニョ

                   ニステル

カッサーノはトップ下の控え、ベッカムは右の控え、ロナウドがニステルの控えとなる。

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さてさて、明日の日本時間早朝に宿敵バルサとのクラシコがホームであるサンチャゴ・ベルナベウで行われます。

現時点で首位を走るバルサとの勝ち点差は5。もし勝てば2に縮まる以上の収穫を上げることができる、、しかしもし負けるようなら勝ち点3を失う以上の大打撃を被ることになります。この時期にバルサと勝ち点8差をつけられるというのは致命的ですから。

前も述べた通り、昨シーズンのクラシコでは目を覆いたくなるような惨憺たる敗戦を喫したマドリー。それに対しベルナベウに集ったマドリディスタたちはあろうことか敵であるバルサのロナウジーニョの光り輝くようなプレーに対し万雷の拍手を与えてしまったのです。おそらくクラシコ始まって以来初の敵にスタンディングオベーションを送るという出来事・・・。

マドリー選手はもちろんすべてのマドリディスタが屈辱にまみれた日。

あの日の雪辱を期すためにも、死ぬ気で戦って勝たなければなりません。

ここで負けたら今シーズンのマドリーは、ジエンドでしょう。。。

  

2006年10月19日 (木)

オシムJAPAN新指針発表!

14日のスポーツニュースの記事にオシムJAPAN新指針発表とあったので、何事かと思ったら、オシムジャパンはこれから第2期に入ると。

第1期は「考えて走るサッカー」で、これからの第2期は「美しいサッカー」を実践することへと脱皮を図っていくということです。

ただ走りまくるだけではなく、エレガントさも加味していき、美しいエレガントなプレースタイルを目指す、と。

その意味で目標とするチームが、スペインのバルセロナ!!

たしかにオシムの「考えて走るサッカー」の延長戦の先にはバルサがいることは間違いないでしょうね。

バルサのサッカーは、コンパクトな布陣でポゼッションを基本としながらピッチを全方位で駆使し、スペースへ走りこむいわゆる第3の動きを連動させて展開させていくサッカーですから、例えばオシムのコンセプトを実践してきたジェフ千葉のサッカーにより高質なタレントを使っていけばおそらくバルサ型になっていくんじゃないかな。

聞くところによるとオシムの好きなチームというのがバルサらしくて、逆に嫌いなチームがイングランドのチェルシーなんだって(笑)。

まあ現在天下を二分するバルサとチェルシーはそのサッカースタイルも対極に位置するようなかんじですからねぇ。

かくいうオイラもバルサのサッカーの方が好きだし、チェルシーは虫酸が走る、、、てまではいかないにしても好きではないですね(十分嫌いて言うとるやん・・・)。。

やっぱ点を取るためのプロセスを楽しみたいんで、バルサのポゼッションサッカーは楽しいし。

まあ手数をかけないでゴールに迫っていくチェルシーの怒涛の迫力も十二分に凄みがあるんですけども。。

オシムジャパン第2期突入!てことで、まずゆっくり焦らず歩を進めていってもらいたいです。

ここでお遊びタイムとしてバルサ型でいく場合の布陣を。

                川口

          闘莉王        坪井       

市川大祐                           三都主     

               鈴木啓太

         中村憲剛        長谷部

  松井大輔                   中村俊輔

                 巻

てとこかな。ちょっと海外組も入れてみたけど。

まあ中盤は他にも遠藤とかいるし、前線も一応駒はあるよね。

今1番オイラが気になるのは右SBですねぇ。駒野とか加地、田中隼磨などがいるけど、どうもオイラの満足度がイマイチ・・・。そういう点では02W杯にも出たエスパルスの市川あたりにも頑張って奮起してもらいたいですけどね。あとは鹿島の若手の内田とかね。

でもこう見てくると楽しみではあります。頑張れ!オシムジャパン!   

欧蹴球狂想曲第5番:CL第3節

熱い戦いがつづくチャンピオンズリーグ。

第3節、第4節は同チーム同士のホーム&アウェイということで、この2戦がグループリーグ突破を占う上で最も重要な戦いであることは間違いない。

ということでまずは1番注目している俊輔率いるセルチックから。

中盤の門番グラベセンと前線の塔フェネゴールという軸を怪我で欠いていたセルチックだったけど、蓋を開けてみればポルトガルの雄ベンフィカ相手に3-0という完勝。

グラベセンの代わりに入った19歳のオランダ人プレーヤー、スノはリーグ戦のダンディーU戦では危なっかしいプレーもあって不安ものだったのだが、昨日は中盤での確実なチェイス&チェックとワンタッチプレーでボールを回していくことに努め、良いリズムを作り出していたと思う。

また前線はくさびが打ち込めなくて行き詰るシーンもあったけど、完全に吹っ切れた感があるスコットランド代表FWケニー・ミラーの裏への飛び出し、またこれまた怪我から完全復調と言っていいマローニーのキレのある切り返しやドリブルにより状況を打開できたのはチームにとっても大きな収穫だろう。

そして何といっても中村俊輔!!

昨シーズンから俊輔が加入したことにより、イングランドやスコットランドに特有の単純なロングパス&ゴー戦術から確実にボールをつないでいくポゼッション志向へ舵を切ることに変貌を遂げてきたセルチック。

その変化は間違っていなかったということが如実に証明されたのではないでしょうか。あちらのサッカーファンは伝統的にとかく90分間前へ前へというハイテンションサッカーを好みいわゆる中休みというものを嫌うので、俊輔のように相手をいなすようにバックパスをして試合を落ち着かせるというプレーは最初はあまり受け入れられなかった面もあると思うのだけど、今では完全に馴染みましたね。

要はハイテンションのパス&ゴーサッカーだけでは自国リーグでは通用してもヨーロッパでは通用しないということですよね。俊輔という異人がチームに溶け込んだことでセルチックのサッカーが本当に良質のものに変貌を遂げたと思います。お世辞じゃなくネ。

しかし、CLという大舞台で欧州強豪を相手にあれだけ質の高いサッカーを展開できたのはチームに自信と高いモチベーションを与え、もう1段階上へとレベルアップすることができる環境が整ったんじゃないかな。今のセルチックにはそういう匂いがプンプンするもん。チーム状況は確実に最高の状態でしょうから。

次のアウェイでのベンフィカ戦が大一番ですかな。ストラカン監督がどういう戦い方と意識付けをしてくるか。引き分け狙いでいくのか、それとも。

いずれにしてもここで勝てば2位以内は決定でしょうからね。できればここで決めたいですねぇ。頑張れ!俊輔&セルチック!

次は我が愛しのレアル・マドリーです。

アウェイのステアウア戦で4-1の快勝!!!

正直ホッと致しました。。。この3日前にはリーガのヘタフェ相手に惨憺たる内容で0-1の敗戦を喫してしまっていたし、スコア以上にホント最っ低なサッカーをやっちゃってくれたからねぇ。。ったく。

と思ってたら昨日のステアウア戦は天と地ほどの差の見違えるような質の高いサッカーを展開。

実況の倉敷さんも言ってたけど、あの布陣が1番良いんじゃないだろうか。

Sラモスを右SBに回して、センターはエルゲラをカンナと組ませる。ドブレピボーテにエメルソン&ディアッラ。そして左サイドにロビーニョ、トップ下にグティ、右にラウルで1トップにニステル。システムとしては4-2-3-1ってとこかな。

ヘタフェ戦との大きな違いはサイドを活かすかどうか、そこをしっかり狙っていくかどうかの違いですね。やっぱロビーニョは使うべきだよ!

あれだけの稀有な才能をベンチで腐らせておくのはあまりにももったいないし、サイドでリズムを作れる選手はことスペインでは特に使うべきなんです。

問題はレジェスが戻ってきたときにどうするかですが、オイラの現時点での究極の理想布陣は4バックは昨日と同じで、ピボーテをグティ&ディアッラで。そして左ロビーニョ、トップ下ラウル、右レジェスと並べ、1トップ気味にニステルかなぁ。うん、見たいねこれ。

まあマドリーが入ってるグループEはリヨンとマドリーで決まりというところだけど、まだ何が起こるか分からないので、次のホームでのステアウア戦を完膚なき内容で勝って2位以内を確実に手中に収めたいところです。

そしてそしてそしてそして、、、、今度の日本時間月曜日早朝に迫って参りました!

クラシコ!VSバルセロナ戦がぁッッ!!

昨シーズンは0-3で完膚なきまでにバルサにやられたマドリー。なんとホームベルナベウの観衆がバルサのロナウジーニョに万雷の拍手を送ってしまうという過去に例を見ない哀しい大事件が起きてしまいました。。。

マドリーの選手たちにはマジに屈辱だったことでしょう・・・・あ、、、CLのお話だったのについクラシコの話に夢中になっちゃいそうだ。。クラシコについては後日また書きます。

さて、マドリーの永遠のライバルであるバルサですが、3季連続で因縁の対戦再びとなったチェルシーに0-1で敗戦しました。

うーーん、、この両者の戦いには捨て試合というものは存在しないね。システムがかみ合わないチェルシーと全体的に調子が悪かったバルサでしたが、しかしスゴイ試合だったよ。見ごたえ十分でした。

でもロナウジーニョに笑顔が無い・・・のはやはりバルサの調子が悪かったというバロメータになるのかな。完全に相手にマークされて何も出来なかったし、普通ならそのマーク相手を手玉にとっちゃうんだけど、今日はそれが全然ダメだったね。。よしよしクラシコで消えてろロニー(笑)。

それ以上にわけが分からんかったのがフランク・ライカールトの世にも奇妙な采配ざんすね。ホントわけが分からなかったもん。

イニエスタを左SBのファンブロンクホルストと代えるという、、、、んで?なに、よく分からなかったんだけど、ザンブロッタ&マルケス&プジョルの3バックに、エジミウソンをアンカーにそのまま置いて、その1列前にイニエスタ&シャビ&デコ、さらにその前に3トップ気味にジュリ&ロニー&メッシという3-4-3でしょうかねあれは。。

しかしこれがまた機能しないわ機能しないわ。。やったこと無いんだから当たり前なんだけどさ、、しかもそれをチェルシー相手にやっちゃうという愚行・・・。大丈夫か?ライカールト。

結局全く機能せずにものの15分くらいで破綻をきたし、オレゲルをプジョルに代えて投入。んでマルケス&エジミウソンの2CBにオレゲル、ザンブロッタの両ラテラルという4バックに戻し、イニエスタを中盤底に置くいつもの4-3-3に戻したと。。

要するに最初のカードを切るときにこれをやっとけよていう話でしょ、これは。結局あの15分かそこらをただドタバタするだけで無駄に使っちゃったことと1枚余計に交代枠を使ったに過ぎないわけじゃん。

最初からイニエスタをエジミウソンに代えりゃあいい話だろうが。あるいはエジミウソンの高さを残しておきたいならば、思い切ってロナウジーニョと代えても良かったと思うんだけど、でもまあ普通ならエジミウソンだろう。。んで、サビオラをメッシかロニーと代えるというのが常道じゃなかろうか。

まあライカールトとしては冒険に打って出たとも言えるけどねぇ。

これでグループAはチェルシーが勝ち点9で独走。んで勝ち点4でバルサとブレーメンが並ぶ格好。バルサ意外にヤバイぞ。次のホームでのチェルシー戦は絶対勝利が必要になってきたなぁ。。

マドリディスタとしてはクラシコに向けてバルサが躓いたのは嬉しいけども、個人的にはヨーロッパ戦線ではバルサを含めてスペイン勢にはとにかく頑張ってもらいたいんで、次のカンプノウでのチェルシー戦は絶対勝ってもらいたいですな。

あと、稲本が所属しているガラタサライですが、、、、、全っ然おもろくない!とにかくつまらないです、ガラタサライのやってるサッカーは。。

なんだろ、チームとして熟成してないしね。セルチックのサッカーと比べるとホント良く分かるけど、闇雲に前に放り込むだけだもん。連動性が全然ないんだよなあ。。ま、ガラタはまず無理だなグループリーグ突破は。ガラタの試合はもう観ない(笑)。ゴメンね、稲本。。

2006年10月14日 (土)

夢のシネマパラダイス59番シアター:リトル・ダンサー

Jp2020bbbbbzhrmtbl 出演:ジェイミー・ベル、ジュリー・ウォルターズ、ゲイリー・ルイス、アダム・クーパー

監督:スティーヴン・ダルドリー

(2000年・イギリス・111分)2001/02/08・シネスイッチ

評価★★★★★/100点

内容:1984年、イギリス北部の炭坑町。11歳のビリーは、炭坑労働者の父親と兄トニー、おばあちゃんと暮らしていた。ある日、ビリーの通うボクシング教室のホールにバレエ教室が移ってきた。そしてふとしたことからレッスンに飛び入り参加したビリーは、バレエに特別な開放感を覚えるのだった。

“まさに電気のようにビビビッときた後、涙腺ダバーーッ”

5年に一度見直すたびに涙腺決壊し、老廃物をこれでもかとデトックスしてスッキリしてくれる映画(笑)。

親父さんと兄貴の相克からスイッチオン!

親父さんとビリーのずっこけ抱き合い抱擁シーンでダバーーッ

試験に合格したことを皆に知らせようと走る親父さんの後ろ姿にジト~~ッ

先生との別れのシーンでポタリ、、グスン

ばあちゃんとの別れのシーンでンヒック、ヒック・・

マイケルとの別れのシーンでハー~ッ、一息。。

兄貴の一言でジャーーーッ

んもうどうにも止まらない♪ズンチャカズンチャカ

子供の頃って何かしら将来の夢を持っているもの。しかし、大人になるにつれて、現実と向き合い、現実と折り合いをつけていく。

そして、社会に出て行き、自分の夢を胸の底にしまいこみ社会生活を送っていく大人が実のところ大半だと思う。

でも、生まれてくる子供にそんなことは関係ない。

自分も親になったら、せめて子供の夢を応援してあげられる、支えてあげられる親になりたい。

P.S.サッカー好きのボヤキ。。

おそらくブラジル、南米のサッカー選手にはもっとすごいドラマがある。

少年時代、ひもじくて食もろくに摂れず、そのため足が弓なりに曲がってしまったリバウドのように。

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(おまけ)

リトル・ヴォイス(1998年・イギリス・99分)NHK-BS

 監督:マーク・ハーマン

 出演:ジェーン・ホロックス、ユアン・マクレガー、ブレンダ・ブレッシン、マイケル・ケイン

 内容:父に先立たれ、自堕落な母と暮らすエルヴィ。最愛の父を亡くしてからまったく口をきかなくなった彼女の唯一の楽しみは、父が残してくれたレコードの歌声に聴き入ることだった。そんなある日、とっかえひっかえ男遊びをしている母親がタレントエージェントのレイ・セイを家に連れてくる。レイ・セイはエルヴィがずば抜けた歌唱力の持ち主だと見抜き、彼女を売り出そうとするが・・・。

評価★★★/65点

映画的なビブラートが全くなく、どこまでも荒削り。ものまねレベルという言葉がふさわしい映画、、だけど嫌いにもなれない。。

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ダンサー(1999年・フランス・93分)NHK-BS

 監督:フレッド・ギャルソン

 出演:ミア・フライア、ガーランド・ウィット、ロドニー・イーストマン

 内容:ニューヨークで兄と暮らす口のきけないダンサーのインディアは、毎週末クラブへ出かけ、天才的なステップで観客を熱狂させている。しかし、ハンディを理由にブロードウェイのオーディションは不合格に。そこへ、彼女のためのアイデアがあるという若い科学者のアイザックが現れる。。

評価★★★/60点

“だからぁ、、「フィフス・エレメント」に出てたってば!”

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私のちいさなピアニスト(2006年・韓国・108分)CS

 監督:クォン・ヒョンジン

 出演:オム・ジョンファ、パク・ヨンウ、シン・ウィジェ、チェ・ソンジャ

 内容:ピアニストになる夢破れた落ちこぼれのピアノ教師ジス。彼女は近所に暮らす孤児キョンミンの悪ガキぶりに手を焼くが、あるとき彼が絶対音感の持ち主であることを知る。そこで、彼をコンクールで優勝させてピアノ教師としての名を広めようと目論み、キョンミンにピアノのレッスンを始めるのだが・・・。

評価★★★☆/70点

お涙頂戴の定番ネタで彩られた映画の旋律は、しかしいささか単調で素っ気なく泣くに泣けないのだが、ラストのラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」が全てを飲みこんでいく。圧巻ですた。

パク・ヨンウのどえらい笑い方も圧巻だったけどね。。

2006年10月13日 (金)

夢のシネマパラダイス58番シアター:EUREKAユリイカ

Eureka02 出演:役所広司、宮崎あおい、宮崎将、斉藤陽一郎、国生さゆり

監督:青山真治

(2000年・日本・217分)DVD

評価★★★★★/95点

内容:九州の田舎町で起こったバスジャック事件に遭遇し、生き残った運転手の沢井と中学生・直樹と小学生・梢の兄妹。彼ら3人の交流と旅を通して、彼らが負った深い傷が癒され再生していく様をゆったりとした時間の流れの中で見据えた作品。

“千と千尋を遙かに凌駕した物語が静かにこの地に降り立った。”

「千と千尋の神隠し」と時を経ずして観たせいか、どこか両作がリンクしているような感覚を抱いたことを覚えている。

千と千尋は、何事にも無気力でわがままな千尋が現実世界とは異なる世界で様々なこと、その主なものは仕事すなわち労働である、を経験し、生きる力を取り戻して現実世界に戻っていくというお話だ。

しかし、個人的には千と千尋はあまり好きな方ではない。

なぜならば千と千尋の物語は、異なる世界というファンタジー世界で描かなくてもよい話であり、本当は現実世界を舞台にして描かれるべき物語なのではないか、という思いが強かったからだ。

もちろん、宮崎駿はアニメ作家であるし、千と千尋も10歳の女の子向けに作ったと言っていることからも、千と千尋の物語の構築世界の全てを否定しようとしているのではない。

ただ、ファンタジー世界での仕事や労働を通しての成長というのはやはり妙な違和感を感じずにはいられなかった。つまるところ、ファンタジーに逃げんなよ、という思いである。

この思いがまだうっすらと残っている時点で本作を観てしまったのだから、その衝撃は計り知れないものがあった。

この映画は、異世界という単なる虚構ではなく、現実に根ざした物語と向き合い、現実に最も直面し直視し、それを受け止めることによって自分と現実世界のつながりを回復するという物語である。

これはひとつ描き方を踏み外すと映画自体が回復不能の崩壊状態に陥ってしまうという、まるで危ない橋を渡るようなものなのだが、この映画は奇跡的にそれを成し遂げることに成功している。

まさに崩壊と回復のはざ間の境界線に屹立している映画なのだ。

EUREKA/ユリイカのすごいところはこの一点につきる。

まず、物語の構築として見てみると、普通ならばバスジャック事件を物語の中心に据えそうなものを、この映画では単なる起点としか描いていない。

では、何が中心となるかといえば、そこで生き残った人たちの内面である。映画は彼らの内面へと迫っていくのだ。

しかもその迫り方が非常に際どい。越えることができないある一線を保ったままラストまで引っ張っていくのだ。

これは尋常ではない。そのピンと張り詰めた緊張感はそのまま観る側にとっての緊張感でもある。

そしてこの越えることができないある一線というのは、事件から生き残った彼らの心の傷であり、決して我々が入っていくことができない、語ることができない感情面、内面である。

簡単に言えば心の闇といったようなものであるが、その心の闇によって彼らは心を閉ざし、外の世界とのつながりを失ってしまう。

つまり、心の闇を伴った彼らの内面と彼らの外の世界との間には隔絶された一線が存在するわけだ。

それは失語や引きこもり、心の葛藤といった心理的なものの他に、彼らが暮らす屋敷や彼らが旅立つときに乗るバスといった空間的なものも当てはまるといえよう。

しかも彼らと外の世界との間にあるこの一線をほとんど持続したまま物語は進行していく。

彼らにのしかかって来る緊張感は重々しく、観る側にもそれは及んでくる。

このようにみてくると、この映画には、越えることができない一線が2つあることになる。

観る側と映画、事件で生き残った者、との間にある一線。そして彼らと彼らの外の世界との間にある一線である。

そして少なくとも後者の方の一線を彼らは越えることができるのか、ということがこの映画のポイントになる。

加えて連続婦女殺人事件や沢井の病などといった背景が加わり、異様な緊張感が画面を包む。それゆえ3時間37分という長さは微塵も感じさせないし、見せ方もうまいとしか言いようがない。

例えば、沢井たち3人が自転車で屋敷に戻るカットを見ても、わざわざ長回しで3人を追っていく手法をとっているが、これはまさに彼らと外の世界との間にある一線あるいは境界線に彼らはいるわけであり、このカットだけでも緊張感は持続しているわけだ。

彼らが乗る自転車や車、バスなど妙に長回しが多いのも全て計算されつくした上でのものと言えるのではないだろうか。

そして、このような隔絶された隙間のあるこの映画で重要な役割を果たすのが秋彦であろう。

秋彦の役割はこの映画の中で1番大きいといっても過言ではない。2つある一線の架け橋的存在として大変重要な役割を担っているわけで、彼がいなければこの映画は間違いなく崩壊していただろう。

また、仕事、動作といったものもこの映画で重要な役割を果たしていると思う。

直樹と梢が言葉を失ってしまっていることからも、この映画では仕事や動作の方が先にきているし、またそのことが彼らと外の世界との間にある一線を少しずつ埋めていく要因にもなっていると思う。

沢井が仕事で作業しているシーンや、直樹が初めてバスを運転するシーンなどはその典型であろう。

このように今まで考えてくると訂正しなければならないことがある。

先ほど、この映画の成功は奇跡的だと書いたが、それは誤りであった。

この映画は全てにおいて計算されつくされた3時間37分の強固な構築世界の上に立つ物語だったのだ。

そしてそこで描かれるのは、現実の困難から逃げ出す姿などではなく、むしろ逆に現実に最も直面し、直視し、現実と孤独に闘う姿である。

彼らはバスに乗って逃げたのではない。

彼らの住む世界より純粋な世界を求めて旅立ったのだ。彼らの純粋さがゆえにいわば混濁した彼らの世界に住むことができなくなったのだ。

では純粋な世界とは何なのかといえば、思いつくかぎり普通ならばそれは死後の世界であろう。

それゆえ、直樹のとった行動や、沢井の病というのは非常に示唆深いといえるし、そこに宗教的な要素を見出すこともできる。

カンヌでエキュメニック賞(全キリスト教会賞)を受賞したのも一理ある。

しかし、どちらにせよこの映画は、人間として生き続けていくための原点に立ち返らせ、静かに働きかけてくる、心の琴線に触れる傑作である。

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Helpless(1996年・日本・80分)NHK-BS

 監督・脚本:青山真治

 出演:浅野忠信、光石研、辻香緒里、斉藤陽一郎、伊佐山ひろ子、永澤俊矢

 内容:昭和天皇が崩御した1989年。仮出所したヤクザの安男は、組の仲間から組長の死を知らされるが、安男はそれを信じずにその仲間を殺してしまう。そして組長を捜しに行くため妹のユリを親友の健次に預ける。一方、健次もまた父親を自殺で亡くした影響で暴力行為を繰り返し、行く先々でトラブルを引き起こしていく・・・。青山真治監督の劇場映画デビュー作。

評価★★★/60点

日常の中に殺人という非日常が入り込んできたとしても、殺す側にとってはただの日常でしかないという乾いた視点はかなり戦慄を覚えるつくりで、およそ監督デビュー作とは思えないインパクトを放っている。

しかもそこに浅野忠信が恐ろしいほどハマっていて、これまた映画初主演作とは思えないインパクト。青山真治の監督デビュー作としてよりも浅野忠信とフライパン(笑)として記憶される映画といった方がいいだろう。

とはいえ、感情移入を許さないまさにHelplessな物語性の排除と突発的な暴力性には、どこまでも突き放されたような居心地の悪さがあり、好きか嫌いかでいえば、嫌いww

影響としては北野武が真っ先に想起されるけど、より荒涼とした感覚で空虚感がハンパない。

やっぱり好きとはいえない。そんな映画でありました。

2006年10月12日 (木)

オシムJAPANvsインド

先日インドのバンガロールで行われたアジア杯予選vsインド戦。

日本はすでに予選通過を決めている中での試合でしたが、先日も書いた通り、欧州組との融合が成される前のオシムJAPAN第1段階における現在は、国内組の見極めがされている段階であり、消化試合なんてあり得ないことは選手たちは分かっているはず。

オシムによる選手選考と第1段階のベース作りは既に確実に進行しているわけだから。

そういう意味では昨日の試合の先発メンバーの背番号がほとんど50~60番台だったことは、生き残りを賭けた代表内における闘いがいかに過酷かを示しているといえよう。

しかし、そのオシムJAPAN6戦目となったインド戦は、ドイツW杯の時とはまた違った面で日本の限界を見せられてしまったかんじだ。

W杯の時は、レベルの高い国々が一同に会して超絶的な個と高度に組み立てられた組織を見せ合う中で、世界一の個人技集団であるブラジル、ヒディングによって体系的&戦術的に練りこまれたオーストラリア、フィジカルとテクニックが高度にバランスしたクロアチアという強豪国と相まみえることによって日本の現在置かれている能力、チーム力の限界をまざまざと見せつけられたわけだが、今回の敵はどーしょーもないピッチコンディションだった。

聞くところによるとあの競技場は陸上競技にも使われており、TV解説者も言ってた通り砲丸投げまで行われているようなところで、、、ピッチはボッコボコ。。

ボールは意外な跳ね方をするわ、場所によってボールの転がる速度が違うわ、劣悪なピッチコンディションだったことはテレビ画面で見ても一目瞭然だったと思う。

しかし、だからこそそういう環境で露わになることがある。

ボールを受け止め、トラップし、パスをするというサッカーのあまりにも基本的な技術である。

はっきりいって昨日の日本代表の各選手の基本技術の稚拙さには目を覆いたくなるような惨状であった。。。

日本のようなフィジカルで勝負できないチームにとって、正確なパスワークは生命線なはずなのだが、ピッチコンディションがちょっと悪くなっただけで自分たちの持ち味を出すことができなくなり、FIFAランキング136位のインド相手にボールキープもままならないというのはやはり問題だろう。

いや、これは昨日の彼らだけの問題ではないことは明白ではあるのだが。

これは日本サッカー全体の問題。

例えば、2002年日韓W杯の直前5月に日本代表は、レアル・マドリー創立100周年記念試合という名目でマドリーの本拠地サンチャゴ・ベルナベウに乗り込んで親善試合を行ったが、あの時は物凄っごい豪雨でピッチはビッショビショでね(笑)。

ボールが足に付かずボールコントロールが思うようにできない日本の選手たち、、、かたやボールをポンポン回すマドリーの1.5軍。。。何なんだこの違いは、とあの当時も思ったもんですが。

日本代表の見据える道は、、、まだまだ長く険しそうですね。。

にしても照明はプッツン切れるわ、、お犬様が我が物顔でのさばるわ、、経済成長が急速に進んでるとはいえ、インドはやっぱりいつものインドだったな。。

2006年10月 8日 (日)

夢のシネマパラダイス54番シアター:往年名作劇場1番館

お熱いのがお好き

2003_yo_06 監督:ビリー・ワイルダー

出演:マリリン・モンロー、トニー・カーティス、ジャック・レモン

(1959年・アメリカ・121分)NHK-BS

内容:酒場でテナーサックスを吹いていたジョーと、ベースを弾いていたジェリーは、ひょんなことからガレージで殺人を目撃し、密輸の黒幕コロンボ一味から命を狙われる。危険を感じた2人は女装して女性ばかりのバンドに紛れ込み、マイアミへの演奏旅行に同行するのだが・・・。ジャック・レモンとトニー・カーティスの凸凹コンビが女装して大活躍する傑作スラップスティック・コメディ。

評価★★★★★/100点

“「Nobody’s perfect.(完全な人間などいない)」たしかにその通りだが、ビリー・ワイルダーには当てはまらない。彼ほどオールマイティーな映画人はいないのだから”

往年のギャング映画をパロディにしながら、そこかしこに抱腹絶倒の珍場面を散りばめ、マリリン・モンローを最高に可愛く撮り、ブラックかつスマートに収めてしまう業師。ビリー・ワイルダー、あんたはスゴイ当たり前や。。

ジェリー(ジャック・レモン)とオズグッド3世(ジョー・E・ブラウン)のタンゴシーンや、ジョー(トニー・カーティス)とシュガー(マリリン・モンロー)の熱烈なキスシーンなど絶品シーンのオンパレードで、ラストのオチもパーフェクト。何も言うことはございません。

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波止場(1954年・アメリカ・108分)NHK-BS

 監督:エリア・カザン

 出演:マーロン・ブランド、カール・マルデン、リー・J・コッブ

 内容:波止場を牛耳るジョニーの命令で、港湾労働者の1人が謀殺された。犯人の弟テリーは、被害者の妹イディの嘆き悲しむ姿に心を突き動かされ、事の真相を法廷で証言するのだが・・・。アカデミー賞の主要8部門を独占し、50年代のアメリカ映画で最も力強い作品と評される社会派ドラマ。

評価★★★☆/70点

“ハトには何の罪もないんだよ・・・ポポポポッポッポポッポ~

ニューヨークでのオールロケを行ったセミ・ドキュメンタリータッチで労働組合の暗部を描き出しているだけあって、生々しいリアリティが細部まで感じられる作品に仕上がっていて、それプラス見応えのある人間ドラマが加わり、圧倒的な映画であることは確かだ。

特に、アカデミー主演男優賞に輝いたマーロン・ブランドの演技は強烈で、後世のブヨブヨ爺さんしか知らない自分にとっては、やっぱスゲェ役者さんだったんだと再認識。

音楽も印象的だった。

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市民ケーン(1941年・アメリカ・119分)NHK-BS

 監督・脚本:オーソン・ウェルズ

 出演:オーソン・ウェルズ、ジョゼフ・コットン

 内容:オーソン・ウェルズの長編監督デビュー作であり、挿話がパズル状に配列された複雑な構成、従来のハリウッド映画とは趣を異にするダイナミックな演出、あらゆる被写体にピントが合っているパン・フォーカスなどの斬新な手法を含めて映画史におけるエポックメイキングとされる作品。ハリウッド百年祭記念など幾度かの世界映画ベストテンで必ずといっていいほど第1位に選出される、、、なぜなのかは分からないが(笑)。

新聞王ケーンが「ローズバッド」という言葉を残して息をひき取り、その言葉に興味をもったニュース映画記者のトムソンが、その意味を明らかにしようとする、というストーリー。

評価★★★/50点

渡辺恒雄が死に際に「バラのつぼみ」と言ったからってその物語を見たいとは思わない。それと同じです。。

しかし、後に知ったことだけど、「バラのつぼみ」って○○○のことだったとは・・。もうこれ以上は言うまい(笑)

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アフリカの女王(1951年・アメリカ/イギリス・104分)NHK-BS

 監督:ジョン・ヒューストン

 出演:ハンフリー・ボガート、キャサリン・ヘプバーン、ロバート・モーレイ

 内容:1914年、第1次大戦が起こった頃、アフリカのドイツ領コンゴではドイツ軍の略奪が始まる。その騒乱の中で死んでしまった宣教師の妹ローズは、カナダ生まれの飲んだくれ男で蒸気船「アフリカの女王」号の船長であるチャーリーに頼み込み、川下りを試みる。ところが船は旧式のおんぼろ船で、前途には激流やドイツ軍など多くの危険が待ち受けていた・・・。ハンフリー・ボガートにキャサリン・ヘプバーンという、当代きっての大スターの初顔合わせが実現したアドベンチャー・ロマン。

評価★★☆/50点

今となってはスペクタクルとして見る影もなく、頼みの綱の2人のかけ合いもオジさんオバさんとあっては見る影なし。耐えられないだるさがゆらゆらと襲ってくる。

と、大御所2人を前にして、、言えないよなぁ(笑)。

といいつつ、ジョン・ヒューストンの緩急自在の演出は見事で、ハンフリー・ボガートとも「マルタの鷹」(1941)や「黄金」(1948)などでコンビを組んでいただけあって、ハードボイルドのトレードマークをかなぐり捨てた情けないダメ男に扮したボガートの魅力は十分引き出せていたと思う。

キャサリン・ヘプバーンも英国貴婦人のイメージをかなぐり捨てて全身ずぶ濡れになりながらの体当たり演技を披露していてチャーミング。

なんだけど、、最新技術を駆使したビッグ・バジェット映画を見慣れている自分からすると、どうしても絵が古いんだよなぁ・・。結局はそこに行き着いてしまう。。

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ナバロンの要塞(1961年・アメリカ・160分)NHK-BS

 監督:J・リー・トンプソン

 出演:グレゴリー・ペック、アンソニー・クイン、デイヴィッド・ニーブン

 内容:第二次世界大戦中、連合軍はケーロス島の南の小島ナバロンにあるドイツ軍の巨大な大砲を爆破する計画を立てる。そしてその実行部隊としてマロリー大尉ら6人が選ばれる。アリステア・マクリーンのベストセラーを映画化した戦争アクション。

評価★★★/60点

長すぎるんだよなぁ・・。悠長な音楽にスリリングも台無し。

ハサミでチョキチョキ切って2時間にまとめたい気分。。

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虹をつかむ男(1947年・アメリカ)NHK-BS

 監督:ノーマン・Z・マクロード

 出演:ダニー・ケイ、バージニア・メイヨ

 内容:出版社に勤めるしがないダメ男が、いつも夢に現れる美女と実際に出会ってしまうのだが・・・。多彩なダニー・ケイの芸が見所。

評価★★★/60点

何の面白みもない空想場面が出てくるたびにどんどん冷めていく。現実世界でのコメディエンヌぶりはなかなかヨカッタのだが・・。

チャップリンの物真似やロイドばりのドタバタ喜劇など見所はあったし、1947年のNYの街並みには唖然とするばかり。ス、スゲー!

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陽のあたる場所(1951年・アメリカ・122分)NHK-BS

 監督:ジョージ・スティーブンス

 出演:モンゴメリー・クリフト、エリザベス・テイラー、シェリー・ウィンタース

 内容:貧しい家に育った野心家の青年ジョージは、金持ちの令嬢アンジェラと出会い心惹かれていく。しかし、彼は同じ職場のアリスと深い関係にあった。アンジェラと愛し合うようになり、2人の仲をアンジェラの両親から許されたジョージは、アリスを湖で溺死させようとするが・・・。

評価★★★/65点

“コンドームのCMにもってこいの映画”

この映画で真っ先に思い出すのが名作TVドラマ「北の国から」。

巣立ち編で、裕木奈江のことを妊娠させてしまった純くん。彼女から「この映画を見て!」と言われて見た純は絶句・・。純の引きつった表情が印象的だったなw

はては純の夢に、映画と全く同じシチュエーションで湖でボートに彼女を乗せて漕いでいる、、もちろんバランスを崩して落っこちる、、まさに悪夢

妊娠させた女からこの映画見ることを薦められたらそりゃアンタ引くで。。

というわけで「北の国から」に★5っつ♪なんじゃそりゃ。

2006年10月 7日 (土)

夢のシネマパラダイス53番シアター:GO

Go 出演:窪塚洋介、柴咲コウ、大竹しのぶ、山崎努

監督:行定勲

(2001年・東映・122分)初見2001/11/10・フォーラム1

評価★★★★★/88点

内容:クルパーこと在日韓国人3世の高校3年生・杉原は、将来の夢もなく、けんかに明け暮れる毎日。そんなある日、彼は不思議な魅力を持った少女・桜井と出会い付き合うことになるが。。

“物語の粗を感じさせないほどの迫り来る疾走感。“今”という時代を反映したスタイリッシュざんぎり映画ここに見参!”

「ホタル」が1世代前の映画だとしたら「GO」は明らかに“今”の映画だといえる。

クルパーをはじめとするキャラたちの疾走感、特に山本太郎はどツボ、に映画全体が波乗りして押し寄せてくる。

徹底してクルパーの視点から描こうとするがゆえの粗のある脚本が逆に凄ぇ相乗効果を生んでるんだよなあ。狙ったのか?分かんねけど。

だって冷静に考えるとフツーなら柴咲コウの人物像をもっとちゃんと描いてもいいはず。あんなわけ分かんない女も久々に見た気がするし。

どうやら僕はこの映画観ている間、冷静さを欠いていたらしい・・・。

それだけクルパーの人物設定が今風であり、朝鮮風にいえば革命的なのではなかろうか。

1世代前の映画なら確実にジョンイルの方が主人公になっていたはずだ。

つまり、クルパーを主人公にした時点ですでにこの映画の斬新さやスタイリッシュな映像という要素は決定づけられたわけだ。

だが、あえてこの映画で最大の欠点、オイラが非難したい点を挙げるとすれば、それはジョンイルの唐突の死だ。

わけの分からん柴咲コウはどうでもいい。ジョンイルをもっと掘り下げて描いてもよかったのではないか。

これは自分の願望でもある。

「僕たちは国なんか持ったことありません。」と言うまでにはそれだけの過程があったはずだし、シェークスピアの引用にしてもそう。

クルパーが前世代に対して、「ダッセー!!」と言い放ったのに対し、そういうクルパーに憧れながらも一貫して闘いつづけていたのはジョンイルの方だと思う。

だから静かなる男ジョンイルの物語を見たかったというのは本音としてあるし、あまりにも唐突に死んでしまうなんて。

1世2世を断絶して前に進むというクルパー。だがそれは逃げてるともとれる。

クルパーは、日本人のルーツは中国や朝鮮にあって、もっと辿っていくとアフリカにたどり着くだとか、日本人は“日本”の意味を知らないとか言ってて、1番意識してんのはテメェじゃねえかよ、とも思うし、あるいは国籍なんか関係ないってことを言いたかったのか。

どちらにしろ、もしこの思考が1世2世は在日問題を終わらせることができなかったから「ダッセー!!」という思考と繋がっているのであれば、明らかにクルパーは逃げてる。

まあ様々な苦悩や苛立ちから出た言葉でもあるかもしれないけど。

だからなおさらジョンイルが惜しい。

前世代と今の世代の世代間対立をもってくるのであれば、対照者としてジョンイルは必要だったはず。

もっと突っ込んでいえば、クルパーにあれだけ語らせるよりはジョンイルに語らせる方がまだ良かったんだよなぁ、ともいえる。

しかし、そうするとごく普通の映画に成り下がってしまう・・・。ジレンマ、ジレンマ、ジレンマ・・・・。

結局、忘れてはならないのは、この映画は一貫してクルパーの視点から描いているということなのか。

すなわちクルパーが人間として成長していくという青春映画としての側面で見るべきなのか。そうすると、ジョンイルの死ほど大きな転機はないわけだ。彼の死がクルパーの虚脱を生み、闘争の熱を奪い去る。しかしその喪失を通してクルパーは一歩青年へと近づいていく。

たしかに青春映画としてはすごい秀逸だ。

どうやらオイラの願望はかなわないらしいが、映画の勢いを買うっちゃ。んGO――!

2006年10月 5日 (木)

夢のシネマパラダイス49番シアター:〈注〉決して動物は虐待していません!

ベイブ

10927 監督・脚本:クリス・ヌーナン

出演:ジェームズ・クロムウェル、マグダ・ズバンスキー、ブタちゃんをはじめとする500匹の動物たち‥

(1995年・豪/米・92分)仙台日之出劇場

内容:立派な牧羊豚になることを夢見ている無垢な子豚の奮闘を描いた感動作。

評価★★★★/80点

ユニバーサルがこの手の映画を作るのは意外だが、なかなかどーして面白い。

経験値を上げてレベルUPしていく動物版RPGといったところか。フライの演技にはアカデミー助演女優賞をあげたいですな。

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ベイブ 都会へ行く(1998年・豪・96分)WOWOW

 監督・脚本:ジョージ・ミラー

 出演:マグダ・ズバンスキー、ジェームズ・クロムウェル、ミッキー・ルーニー、メアリー・スタイン

 内容:前作で牧羊犬コンテストで優勝したベイブが、今度は都会で大活躍する心温まる動物コメディ。農夫ホゲットの大ケガで牧場は差し押さえられた。このピンチを救うために妻のエズメと仔豚のベイブが都会へ出稼ぎに行く。しかし、初めての都会で2人(うち1匹?)はトラブルに巻き込まれてしまう。。

評価★★☆/45点

おサルさんたちの名(迷)演技と存在感にベイブが食われちゃってる・・・。あちゃー。

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ドクター・ドリトル(1998年・アメリカ・84分)NHK-BS

 監督:べティ・トーマス

 出演:エディ・マーフィ、オシー・デイビス、オリバー・プラット

 内容:病院の医師ドリトルは、ある日、少年時代に持っていた動物と話せる能力が復活。脳腫瘍のトラやアル中のサルなど病気を訴える動物が彼の家に殺到し仕方なく治療するが、おかげで精神病院へ送られるハメに・・・。

評価★★★/60点

トラに触る時の女優さんの顔が素になってるんですけど・・・(笑)。

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奇跡の旅(1993年・アメリカ・85分)NHK-BS

 監督:デュウェイン・ダンハム

 声の出演:マイケル・J・フォックス、サリー・フィールド

 内容:2匹の犬と気位の高い1匹の猫が、主人の家を目指して旅をするお話。

評価★★★★/75点

ベイブみたいに口を動かすことはできなかったか。。

しかし、こいつらの目!いっぱしの役者だ。

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奇跡の旅2(1996年・アメリカ・89分)NHK-BS

 監督:デビッド・R・エリス

 声の出演:マイケル・J・フォックス、サリー・フィールド

 内容:ヤンチャ犬のチャンス、老犬シャドー、猫のサシーの冒険を描く第2弾。飼い主とともにカナダへ旅行に出かけることになった3匹。だが、ペット用のオリに入れられた3匹は、オリを脱出してしまい・・・。

評価★★★/60点

どっかで観たぞ、と思ったら途中から「101」になっとるやないけ。。

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がんばれ!がんばれ!ベンジー(1987年・アメリカ・89分)NHK-BS

 監督:ジョー・キャンプ

 出演:レディ・スティーガル、ナンシー・フランシス

 内容:大自然を舞台に犬のベンジーが繰り広げる冒険を描いた動物アドベンチャーシリーズの第4作目。

評価★★/40点

歯医者でかかるようなBGMだけはやめてくれ。代わりに柳生博のナレーションで我慢するからさ。

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フリー・ウィリー(1993年・アメリカ・111分)NHK-BS

 監督:サイモン・ウィンサー

 出演:ジェーソン・ジェームズ・リクター、ロリ・ぺティ、マイケル・マドセン

 内容:水族館に閉じ込められたシャチのウィリーと、孤独な少年との友情物語。

評価★★★/60点

シャチがどうこうよりも、いつマイケル・マドセンが暴れまくるのかという方に神経が集中してしまった・・・。

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101(1996年・アメリカ・102分)WOWOW

 監督:スティーブン・ヘレク

 出演:グレン・クローズ、ジェフ・ダニエルズ、ジョエリー・リチャードソン

 内容:ディズニーの名作アニメ「101匹わんちゃん」の実写化。お互いの愛犬が縁で結婚したロジャーとアニタ。やがて15匹もの小犬たちも生まれ、一家は幸せに暮らしていたが・・・。名女優グレン・クローズの暴走ブチ切れ演技の方が必見!?

評価★★★/55点

液体に浸かってこそグレン・クローズの凄みは露わになる!

「危険な情事」(1987)で実証済み。。

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102(2000年・アメリカ・102分)WOWOW

 監督:ケビン・リマ

 出演:犬、グレン・クローズ、ジェラール・ドパルデュー、イオン・グラファド、アリス・エバンス

 内容:刑務所に入っていたクルエラが仮釈放となった。最新の精神療法で犬好きの善良な夫人に大変身!と思いきや、実はこの精神療法には重大な欠陥があって・・・。ワンちゃんよりもグレン・クローズの怪演を見るべし。

評価★★☆/45点

“犬は1匹でいい・・・。”

しかし、今回も見事に液体に浸かってくれたグレン・クローズには拍手。

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キャッツ&ドッグス(2001年・アメリカ・87分)WOWOW

 監督:ローレンス・グータマン

 出演:ジェフ・ゴールドブラム、エリザベス・バーキンズ、トビー・マグワイア(声)、アレック・ボールドウィン(声)

 内容:地球の平和が侵略者=ネコたちによって乱されようとしている。それを知らなかったのは人間ばかり。世界征服を企むネコたちの恐るべき野望を知り、人間にとっての最良の友=犬たちが立ち上がった!いまここに犬ネコ最終戦争の火蓋が切って落とされる。

評価★★★/60点

やっぱ往年のキャッツ&マウスには敵わへんな。。

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クイール(2003年・松竹・100分)2004/03/10・岩手教育会館

 監督:崔洋一

 出演:小林薫、椎名桔平、香川照之、戸田恵子、寺島しのぶ、名取裕子

 内容:東京のとある家庭で5匹のゴールデンレトリバーが生まれた。飼い主は小犬を盲導犬にしようと、盲導犬訓練センターに1匹の小犬を託した。そして、1歳になるまでボランティアで世話をするパピーウォーカーに預けられた小犬は、わき腹に羽を広げたようなブチ模様があることから、鳥の羽を意味するクイールと名付けられる。。

評価★★/40点

このメンツで人間臭くて泥クサイ映画をイヌ抜きで撮ってもらいたかったりして・・。

オシムJAPANvsガーナ

親善試合とはいえ、オシムJAPANになって初めての強豪相手との試合。相手は先のドイツW杯でイタリア、チェコ、アメリカという死のグループを2勝1敗でアフリカ勢で唯一グループリーグを突破し16強入りしたガーナ。

決勝T1回戦でブラジルに負けはしたものの強いインパクトを残したガーナ。

特に中盤は凄い陣容だ。

センターハーフの進化形と言われるイングランドのスティーブン・ジェラードやフランク・ランパードと同等の攻撃性を有していながら彼らを上回る守備能力と無尽蔵のスタミナを誇るという意味では、彼らをさらに進化させた形態とも言えるチェルシー所属のエシエン

そのエシエンを中心に、スレイ・ムンタリ、ステファン・アピアーという有能なタレントが中盤を制圧、ジャンなどのスピードあるタレントが前線をかき回す。

この恐るべき相手に対して日本はどう対抗するのか、オシムの手腕が問われるところだなと思っていたのだけど、ただでさえ闘莉王と坪井という2CBが戦線離脱したことによってどういうスタメンで行くのか分からなかったことに加えて、Jリーグで今1番ノッている播戸やオイラが以前から代表で見たかった躍進川崎の立役者である中村憲剛、オシムの教え子である千葉勢が大量に選出されたことによってますます予想できなかったスタメン。

ふたを開けてみたらこれまた凄っんごいことになってましたな。

千葉の水本と山岸が初選出初先発なのはいいとして、ビツクリしたのがそのシステム。

今野を3CBの左で使うとは。。。

さらに一応3バックの中で、阿部をスイーパー的に1枚余らせ、右サイドの駒野、左サイドの三都主が4-4-2できたガーナのサイド攻撃をケア、実質5バックに近い形で日本は守備隊形を配置。

中盤は鈴木啓太がアンカーとしてバイタルエリアを死守。遠藤がそれをサポート。

そして山岸が左に、佐藤寿人が右に張り出し2シャドー的な働きをし、1トップに巻という布陣。

3-5-2とも5-2-3ともとれるような布陣だったと思うけど、そう簡単にこの戦い方を予測も理解もすることができず、試合分析に入れるまでけっこう時間がかかってしまった。。

で、結果は0-1という敗戦でしたが、オシムが試合後のインタビューで内容では勝っていた、と言っていたように思ったより日本はできたとオイラも思う。

個のガーナにオシム働き蜂集団が対抗できた!言えばいいだろうか。

ガーナは時差ボケからくるコンディション不足なのか攻撃が単調で中央突破ばかりでいまいち。中央をガッチリと固めた日本は急造ディフェンス陣とはいえよく対処できたと思う。

また、佐藤寿や山岸など前線からのチェックも衰えることがなかったことと、昨日の試合の日本代表マン・オブ・ザ・マッチに選んでもいいであろう鈴木啓太の働きによってガーナの心臓部分である中盤を苦しめられたのも大きい。

守備面に関してはよく出来たのではないか。

また守備から攻撃への切り替えもスムーズで、ワンタッチのパスや、三都主の個人突破などで多くの好機が生まれた。

足りなかったのは唯一決定力のみ。。いつものことだが・・・。

前半3分の駒野→裏に飛び出した巻の決定的チャンスを決めていれば。。。惜しかった。

オイラが代表で見たかった一押しの中村憲剛は15分間しかプレーできず、もっと見たかったなという印象。

しかし、良いサッカーは展開できても、ガーナの個の力によってやられてしまいやしたね。

後半28分。スローインからですからねぇ。。守備陣形と相手へのマークはできていた中で決められてしまったわけで、、。こればっかりはどうにもならないといったところか。

やっぱ点取らないとなあ。形は出来てるんだけどね。最後の詰めがやはり甘い。

絶対的なストライカーがいればなぁ・・・・。

でも今後もオシム采配には期待がもてそうです。

今は第1段階にすぎないわけで、海外組が融合した時に第2幕が開かれるはずです。

中村俊輔や中田浩二といったところに加えて、ルマンの松井ですね。彼がどう組み込まれるか。

オシムは攻守に渡って働けなければ代表には呼べないというようなことを示唆してますが、松井なんかはフィジカルの当たりが半端ないフランスでプレーしてますからね。フランス人よりもアフリカ勢の方が多いと言っちゃってもいいくらいで。。

俊輔はとにかく欧州最高峰のチャンピオンズリーグで活躍してしっかりアピールしてもらいたいですね。

そして、、、、小野はどうなっちゃうんだろう・・・(笑)。

2006年10月 2日 (月)

欧蹴球狂想曲第4番:CL第2節

9月26、27日に渡って繰り広げられたUEFAチャンピオンズリーグ・グループステージ第2節。

なんてったって2日で16試合やろ。

見れるわきゃないだろっつーーの!

いんやぁ、、、でも数日がかりでやっとで納得いくまで観終わりました。。といっても各グループ1試合づつの8試合くらいかな。それがオイラの限界っス。

果たして全試合観れる人なんて、、、やっぱいるんだろうな(笑)。

まずはA組から。ブレーメンvsバルサ見ましたが、ロナウジーニョ絶不調でしかも負け試合濃厚だったにもかかわらず、アウェイで勝ち点1を土壇場でもぎ取ってしまうという。。。

バルサの底力というか、やっぱあそこで負けないというのがホント強いところなんだよなぁ。

マドリーがああいう状況になったら、もうどうにも太刀打ちできないやろなぁ。。第1節のリヨン戦みたいに。

それにしてもブレーメンは痛い勝ち点2を失ってしまいましたな。

次節、次々節とバルサは3季連続で因縁続くチェルシーと対戦。

一方のブレーメンがレフスキと2連戦で、ここで勝ち点6を取ると仮定すると、ブレーメンは勝ち点が7になる。そう考えると、バルサはチェルシー戦を1勝1分けで乗り切れば勝ち点8でだいぶ楽になるのだが、相手がチェルシーだけに、ちょっと恐いところです。しかも1戦目がアウェイでしょ。

さらにバルサはエトーが戦線離脱と、ここにきて暗雲が、、。ライカールトが戦力外として完全に干されていながらチームに残留したサビオラがキーを握っているかもね。

次は大変なことになっているB組です。

何が大変って、2連敗のイタリアのタレント軍団インテルのヤバイ状態についてです。

だって、負け方が半端なく酷いんだもん(笑)。

初戦のスポルティング戦は相手の躍動サッカーに終始押し切られ、完敗に近い内容だったし、2戦目のバイエルン戦は退場者2名を出すわ信じられないような凡ミスを連発するわ・・・。カンビアッソ&ビエラというチームの心臓部分が不在だったことも影響してるんだけど、いまいちマンチーニのやろうとしていることが分からないというか、ピッチ上で表現できていないというか。。

次は2戦続けてSモスクワ戦なので、勝ち点6が至上命題になったインテルはがむしゃらに行くでしょうけど、そう簡単にアウェイのモスクワの地で勝たせてくれるわけもなく、大変ですよこれは。

オイラ的にはスポルティングのサッカーにシンパシーを感じてるので、応援してるんだけど。インテルはあんま好きくないからいいかな(笑)。

C組は、リバプールの独走でほぼ固まりそうだけど、ガラタサライ戦のクラウチのスーパーオーバーヘッドはマジに凄かったっスね。2メートル近い身長で、とんでもない飛翔ができちゃうんだもんなぁ。DFなんて対処のしようがないだろ(笑)。。

さて、俊輔のセルチックがいるF組

昨シーズンのグループステージで最下位で敗退したマンUは今季は楽に突破できそうです。力の差は歴然ですね。

肝心のセルチックはホームでコペンハーゲンに1-0で勝利。まずはホーム初戦で勝てたのは大きい。さらに次戦もホーム。ここでベンフィカに勝てれば、グループリーグ突破に前進です。セルチックにとっては一大決戦です。頑張れ俊輔!

そしてそしてオイラの愛するレアル・マドリーがいるE組

リヨンに0-2と完敗したマドリーは、ディナモに5-1で圧勝!まずは良かったです。

けど、純粋にディナモ弱すぎ。CLレベルに無いよあの守備は。。

ちょっと不気味なのが昨シーズンUEFAカップでベスト4に入ったステアウアなのだけども、マドリーとしては次からの2連戦がステアウア相手なんで、勝ち点6とって残り2節残して突破したいところです。そうすれば国内リーグとの兼ね合いからも非常に楽なんだけどね。

まあ、リヨンの1抜けは決まりかな。。。

まだあと4試合あるので何が起こるか分からない。欧州サッカーシーン最高峰の闘いはまだまだ始まったばかり。

次は10月17,18日だす!!

2006年10月 1日 (日)

夢のシネマパラダイス37番シアター:サンダカン八番娼館・望郷

Sandakan 出演:田中絹代、栗原小巻、高橋洋子、田中健、小沢栄太郎

監督:熊井啓

(1974年・東宝・121分)NHK-BS

評価★★★★★/95点

内容:明治・大正時代、東南アジアに出稼ぎし、娼婦をしていた“からゆきさん”と呼ばれた女性たちの人生を描いたノンフィクションの映画化。女性史研究家が、九州で偶然出会った元からゆきさん・サキの半生を聞き取るという形で、彼女たちの悲惨な人生が語られていく。ベルリン映画祭で田中絹代が女優賞を受賞。

“知るということ。それは記憶すること。語り伝えるということ。それは記憶を引き継ぐこと。”

どちらも人と関わり合わなければならない。

だが、なかには、自らの内なる森にひっそりとしまわれている闇としての記憶もある。

それを吐き出し、語り伝えるというエネルギー。

人はときとして余計なことを忘れてしまう。

しかし、おさきさんが圭子に流した涙を忘れてはならない。

そして、この映画を忘れてはならないと切に思う。

からゆきさんという言葉や事実を生まれて初めて知ったという自戒もこめて。

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