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2019年12月29日 (日)

うたばん狂想曲第36番:第28回オイラ的日本レコード大賞in2019

めぼしい年間ヒット曲がほぼほぼゼロだった貧相な世間に対し、オイラの2019年はなぜかヒット曲満載!

それでは月間ランキングから~~。

1月

 1位     uru                PUZZLE  

 2位     uru                プロローグ

        JUJU                メトロ

 3位    米津玄師              ごめんね

        コブクロ              風を見つめて

2月

 1位     Aimer               Mine

 2位     YUKI               かたまり

        三浦大知             ブリザード

 3位    米津玄師            TEENAGE RIOT

        ビッケブランカ           まっしろ

3月

 1位    平原綾香              幸せのありか

 2位  BUMP OF CHICKEN      話がしたいよ

       GReeeeeN              460

 3位     Aimer              I beg you

        AAA               笑顔のループ

4月

 1位     平井大            LIFE IS BEAUTIFUL

 2位    宇多田ヒカル           FACE MY FEARS

        平井大               THE GIFT

 3位   BUMP OF CHICKEN      シリウス

       バックナンバー         HAPPY BIRTHDAY

5月

 1位     BiSH             stereo future

 2位    関ジャニ∞             crystal

        Aimer               Sailing

 3位    GReeeeeN             約束

        関ジャニ∞             咲く、今。

6月

 1位    ケミストリー             夜行バス

 2位     倉木麻衣             バラ色の人生

        JUJU            だってしょうがないじゃない

 3位    ケミストリー              もしも

        倉木麻衣            君と恋のまま終われない

7月

 1位     三浦大知               片隅

 2位     スピッツ              優しいあの子

        安田レイ              blooming

 3位     あいみょん              ハルノヒ

    MAM WITH A MISSION  スターライト・シンドローム

8月

 1位 MAM WITH A MISSION   Remember Me

 2位    Superfly             Ambitious

       フランプール             HELP

 3位  Official髭男dism            宿命

       JUJU                 未来

9月

 1位   RADWIMPS        愛にできることはまだあるかい

 2位    三浦透子                祝祭

     ナオトインティライミ             花

 3位  リトルグリーモンスター         君に届くまで

     リトルグリーモンスター         夢が始まる

10月

 1位    安田レイ          dazzling tomorrow

 2位  ナオトインティライミ          満月の夜

       安田レイ            over and over

 3位  リトルグリーモンスター         ECHO

       Aimer                Torches

11月

 1位    米津玄師               馬と鹿

 2位  リトルグリーモンスター         classic

       大塚愛                 Chime

 3位    大原櫻子             未完成のストーリー

       加藤ミリヤ             ホントの僕を知って

12月

 1位    あいみょん           空の青さを知る人よ

 2位     uru                  願い

       米津玄師               海の幽霊

 3位    BiSH              KiND PEOPLE

    MAM WITH A MISSION    Dark Crow

 

つづいて各賞の発表どす!

✨ベストニューカマー賞✨

 BiSH

 あいみょん

 平井大

✨優秀パフォーマンス賞✨

 Aimer

 リトルグリーモンスター

 安田レイ

✨特別賞✨

 Foorin

✨大賞✨

 米津玄師

大賞は米津玄師!ここは世間とズレなし(笑)。

2019年10月12日 (土)

夢のシネマパラダイス285番シアター:突撃!隣のマイケル・ムーア!

マイケル・ムーアの世界侵略のススメ

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監督・脚本・出演:マイケル・ムーア

(2015年・アメリカ・119分)WOWOW

内容:映画監督マイケル・ムーアが単身アメリカを飛び出し、星条旗を掲げながら“世界侵略の旅inヨーロッパ”を敢行。各国の良い制度や習慣を略奪してアメリカに持ち帰ろうというのだ。まずイタリアに侵略した彼は、有給休暇が年間8週間もあることに衝撃を受ける。その後も訪れた国々で驚くべき常識を知ることになり・・。

評価★★★★/80点

自己責任と個人主義の弱肉強食大国アメリカと社会責任と連帯主義の弱者救済システムを持つヨーロッパを比較して、アメリカのジョーシキをシニカルかつユーモアたっぷりに糾弾していく構成力はドキュメンタリーの枠を超えた面白さで、マイケル・ムーアのセンスを再認識。

ポルトガルのドラッグ合法とかノルウェーの開放型刑務所とかさすがにそれはどうなの!?というのもあったけど、アメリカ型資本主義一辺倒の日本としては対岸の火事として笑っていられない部分もあったりして、興味深く見ることができた。

その中で、日本でも取り入れなきゃダメだなと思ったのは、スロベニアの大学授業料無料をはじめとする教育費の無償化。少子高齢化でマンパワーが枯渇していくことは目に見えているわけだから、広がり続ける経済格差社会の中で高等教育を受けられないというのはそれこそ国益を損ねることにつながると思うんだけどなぁ。どうも政治家先生たちの頭の中では教育に対する優先度が低いようで・・。

あと、映画の中で紹介された各国の様々な施策が実はアメリカ発祥のものばかりというのは目が点になったところで、行き過ぎた資本主義ははたして人を幸せにするのだろうかと日本の行く先にも不安を覚えてしまった。。

でも、その不安を希望に変えていくには自らが声を上げて立ち上がらなければ勝ち取れないのだというのはちょっと耳が痛くなっちゃった。

権力は隙あらば常に抑圧と搾取を狙っていて、流されるまま無関心でいると知らない間にとんでもなく生きづらい世の中になっているかもしれないってことを肝に銘じなければ・・・。

ハンマーとノミを見えるとこに置いておこうw

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華氏911

9111bigthumb 出演:マイケル・ムーア、頭のネジが2,3本吹っ飛んでいるジョージ・W・ブッシュ

監督・脚本:マイケル・ムーア

(2004年・アメリカ・122分)恵比寿ガーデン

評価★★★★☆/85点

内容:イラク戦争を決行したブッシュ大統領を標的に、同時多発テロ時の彼の行動やブッシュ家とビンラディンの関係などを、痛烈に批判していく。カンヌ国際映画祭でパルムドールと国際批評家連盟賞を受賞。

“マイケル・ムーア流レジスタンス”

この世界を正常にするために小さき自分ができることをひとつ見ーっつけた。

この映画を知人友人に広めたるわ(ベターー)。オレ流レジスタンス。

この映画がカンヌで賞を獲り、アメリカでも大ヒットだったにもかかわらずブッシュは再選されてしまったわけで、あと数年続いちゃうんだこんなのが・・・。でも、ブッシュよ、アンタの政権が終わった後どころかアンタの死後にもこの映画は残っていきますからー残・念!

映画というのは主観が入っていて当然だし、それが例えドキュメンタリー映画といわれるものであっても。そうじゃなきゃ映画じゃないと思うので、この映画のスタンスは個人的には全然OK。ていうかこれとは真逆のネオコン&ブッシュ命映画も作りゃいいじゃん。主観バンバン入れて。それでもドキュメンタリーとしての事実は事実なんだから。

映画てのはそういうもん。だと思う。

この点については「ブラックホーク・ダウン」のレビューでも述べてるのでここではこれ以上突っ込んではいきませんが。

ところで、この映画で1番印象に残ったのは、イラク人の母親とアメリカ人の母親が同じことを叫んだこと。

米軍に家を爆撃され、子供親類を亡くした女性が泣き叫びながらアッラーに救いと復讐を求める、一方でイラクで戦死した息子の死を受け容れられないアメリカ人女性も泣き叫びながら神に救いを求める。

結局は同じ痛みと悲しみ、そして絶望の祈りを捧げなければならない。

んで政治家連中は高みの見物。

そんなに戦争したいなら、「西部戦線異状なし」で出てきたセリフのように、囲いの中に指導者を集めてその中で素手の殴り合いをさせて決着つければええやん。あるいは「トロイ」みたいに、1対1の決闘で勝敗をつけるとか(笑)。え?軍産複合体が許してくれない?

そうだなぁ、、10年に1回デカイ戦争しないと国がまわらないシステムだからねアメリカって。

さぁて、次の標的はどこよ。。。

Posted at 2004.10.04

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ボウリング・フォー・コロンバイン(2002年・カナダ/アメリカ・120分)恵比寿ガーデン

 監督・脚本:マイケル・ムーア

 出演:マイケル・ムーア、アブないマリリン・マンソン、キレてるチャールトン・へストン、人殺しが好きなジョージ・ブッシュ、マット・ストーン(誰だっけ)

 内容:マイケル・ムーアがアメリカ銃社会をなで斬りにし、カンヌやアカデミー賞などで多数の賞を受賞したドキュメンタリー。1999年4月20日、コロンバイン高校銃乱射事件が発生。なぜアメリカでは銃犯罪が多発するのか?ムーアは全米ライフル協会会長のチャールトン・へストンらに突撃アポなし取材を敢行していく。

評価★★★★☆/85点

“あ゛ーーー、また自分にとって知りたくもない余計なトリビアが増えてしまったぁぁ・・。”

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シッコ(2007年・アメリカ・123分)CS

 監督・脚本:出演:マイケル・ムーア

 内容:先進国の中で唯一、国民皆保険制度を持たない国アメリカ。約4700万人が無保険のため高額の医療費を払えず、病院に行くことを我慢せざるをえない状態にある。一方、残りの国民の健康保険の大半は民間の保険会社に委ねられているが、はたしてこれらの保険会社は本当に満足のいく医療を提供しているのだろうか!?アメリカの医療の衝撃の実体が明らかになる。。

評価★★★★☆/85点

“ボランティア大国の裏の顔”

底辺に生きる者への対し方でどんな社会か知れるという・・・。

なりふり構わない規制緩和と市場開放による新自由主義が国民の生命に関わる医療を握ったとき、その行き着く先にあったのは、、、

誰も助けてくれない社会だった・・・。

なんという悲しい現実。

弱者が捨てられていく目を覆いたくなるような惨状に思わず涙してしまった。

しかし、市場原理主義ももちろんだけど、その底流にあるアメリカ人のものの考え方の偏り方にはあっけにとられたというか、、究極の個人主義と自己責任論、そして社会主義はおろか社会民主主義でさえも受けつけない徹底した嫌悪感というのは計り知れないものがあるのだなと思った。根本的に価値観が違うというかね・・。

世界の隅々まで自由と民主主義を行き渡らせようと大変な努力(笑)をしているアメリカ、しかし“私”が“私たち”のために、“持てる者”が“持たざる者”のために物事を考えることができない社会こそ最も危険な恐ろしい国ではなかろうか。

政府が国民を恐れるのではなく、国民が政府を恐れてしまうという“ビョーキ”にかかってしまったら世も末か、、って日本は大丈夫なのだろうか。。

アメリカの年次改革要望書に沿って動いている日本の行く末にあるものとはどんな社会なのだろうか・・・。悪寒が・・

とにもかくにも、この映画を見て感じたのは、医療や教育、介護といった国民生活を最低限保障するサービスに関しては、営利を旨とする民間機関ではなく、やはり国と政府にしっかりしたものを提供してもらわなければならないということ。

もちろん、そのためにはスウェーデンなどのヨーロッパ諸国なみとはいかないまでも、かなりの税負担と社会保険料を代償として払わなければならないだろうけど、払った分だけ国民生活に徹底して還元される社会であればそれも許容できるのではなかろうか。

そのためにも政府が国民を恐れる国、つまり国民と政治が密着し、真の意味で国民が政治を取り仕切る国にならなければならないのだと思う。それが本当の民主主義なのだ。

翻って、日本は、、、

まずはとにかく、民間を参入させて市場開放すれば国民にとっても選択肢が増えて良いという論は医療には当てはまらないということだけはよ~く分かった。

夢のシネマパラダイス91番シアター:インデペンデンス・デイ

Id4 出演:ウィル・スミス、ビル・プルマン、ジェフ・ゴールドブラム、メアリー・マクドネル、ジャド・ハーシュ

監督・脚本:ローランド・エメリッヒ

(1996年・アメリカ・145分)1996/12/31・盛岡中劇

評価★★★/60点

 

内容:7月2日、全米各都市上空に直径24㎞の宇宙船の大群が出現し、人類に攻撃を開始。7月3日、米空軍は反撃するが、事態はさらに悪化。そして7月4日・・・。地球を侵略しようとする異星人と人類との3日間の攻防を描いたSFパニック大作。

“宇宙人が攻めてきたら悪の枢軸とも手を組むわけね。さっすが敵なしではやっていけない性ゆえ、ころっと七変化しちゃう国アメリカよ!”

なにせ自分で武器を供給しておきながら、その供給した国と戦争しちゃう国だもんな。敵を自ら生産し消費、還元するという恐るべき循環サイクルを唯一成り立たせている国だもんな。こりゃお手上げだわ。

ていうかまんまハリウッドそのものに置き換えることもできるんだけどね、、娯楽映画くらいは大目に見てあげましょうかね。

横道はそれくらいにして、この映画そのものは至って単純明快ゆえ見やすく分かりやすい。しかし、それがあだとなって宇宙船の攻撃後は至って鈍重な展開となってしまった。

巨大宇宙船やビル大爆破などのスリルとスペクタクルといったベクトルが後半になると愛国精神はたまた人類皆兄弟、宇宙船地球号といったようなメンタルな面、スピリチュアルな臭っさいベクトルへと急旋回してしまうので、いささか飽きるし萎えてしまう。これは例えば日本映画が同様に作ったとしても同じことだと思う。

それゆえ、例えばラストの呑んだくれジイさんの突撃なんかは、キューブリックの「博士の異常な愛情」をマネたのかは知らんけど、同じ爆弾抱えた突撃でもこうも意味合いが違ってくるというか、コメディとしても見れないという浅はかさを露呈してしまっている。ていうかこの映画では、ブラックコメディではなく感動するところなのだろうけど・・・。

ま、SFには見所ありということと前半の面白さに★3つ。

Posted at 2003.04.20

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インデペンデンス・デイ:リサージェンス

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出演:リアム・ヘムズワース、ジェフ・ゴールドブラム、ビル・プルマン、マイカ・モンロー、シャルロット・ゲンズブール

監督・脚本:ローランド・エメリッヒ

(2016年・アメリカ・120分)WOWOW 

内容:20年前に侵略してきたエイリアンに勝利した人類は、撃墜した宇宙船に残されていた技術をもとに、来たるべきエイリアンの襲来に備えて強固な防衛システムを築き上げてきた。そんな中、アフリカに唯一無傷で残存していた巨大宇宙船が突然起動。宇宙に向けて信号が放たれていることが判明する・・・。

評価★★/45点

1996年公開の前作から一切進化のない二番煎じどころか五番煎じくらいの出涸らし映画。。

ここまで真新しさがないのもある意味スゴイというか、20年前、白昼堂々宇宙船が現れ、突如日常風景が一変してしまうインパクトの大きさに圧倒されたわけだけど、それから5年後の9.11で現実世界の方が映画を凌駕してしまった中で、また20年前と同じことをされても・・。

いや、もっと言えば、20年前にエイリアンが残した宇宙船が完全な形で残っていたり、捕獲されたエイリアンが厳重に管理されているとか、前作の延長線上にある非日常が当たり前のように描かれていて、現実世界と地続きのリアリティがすでに破壊されている荒唐無稽な世界に宇宙人が襲来してきても、またかの一言で片付けられちゃうんだよねw

それを払拭するためにUFOの大きさが直径4800㎞っていうのも、振り切れ方がアホすぎて面白くないし・・。だって、身長4800㎞のゴジラ見たって逆に引くだろ。。

あとは、グラディウスやゼビウスばりのシューティングゲームを延々見せられて目が疲れたw

やっぱりウィル・スミスが出ないと続編やっちゃダメだよこれは。。

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マーズ・アタック!(1996年・アメリカ・105分)WOWOW

 監督:ティム・バートン

 出演:ジャック・ニコルソン、グレン・クローズ、アネット・ベニング、ピアース・ブロスナン、ダニー・デヴィート、マイケル・J・フォックス

 内容:地球に襲来した火星人たちに翻弄される人々の狂騒ぶりを、豪華キャストで描いたSFパニックコメデイ。

評価★★★☆/70点

“アッ、ガァッア、アッアー、ガァアッア、アッガァー、アーガッ。。”

宇宙翻訳機で訳してみたところ、「この映画にツッコミを入れるのは愚かなことだ。。」とピッコロ大魔王似の火星人は仰られておりますw

2019年10月10日 (木)

夢のシネマパラダイス6番シアター:青春ガチンコグラフィティ

ちはやふる-上の句-/-下の句-

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出演:広瀬すず、野村周平、新田真剣佑、上白石萌音、矢本悠馬、森永悠希、清水尋也、松岡茉優、松田美由紀、國村隼

監督・脚本:小泉徳宏

(2016年・東宝・上111分/下102分)WOWOW

内容:小学生の時に転校生の新&幼なじみの太一と競技かるたにのめり込んだ千早。卒業とともに3人はバラバラになったものの、かるたを続けていれば再会できると信じる千早は、高校でかるた部の創設に乗り出す。そこで同じ高校に進学していた太一と再会し、2人で部員集めに奔走。やがて古典オタクの女子・かなちゃん、小学生かるた全国準優勝の肉まんくん、秀才の机くんの勧誘に成功し、晴れてかるた部が誕生する。そして千早は全国大会優勝という新たな決意に燃えるのだった。

評価★★★☆/70点

上の句★4つ、下の句★3つ。

花びらがひらひらと舞い散る桜並木から始まる映画に悪い映画なんてあるわけがない(笑)。

今作も爽やかな青春映画として魅力ある作品になっていて、運動部のようなむさ苦しさのない和物の文化部を舞台にしながら、ベタなスポ根要素の熱さも加味したバランスの良さはかなり新鮮。

さらに、主人公が競技かるたの試合後に白目をむいて爆睡するというようなチープな漫画的要素も、登場人物の巧みなキャラクター造形とそれを演じる若手俳優陣の魅力も相まって上手く処理されているのも良い。

特に広瀬すずの素晴らしさは今更ながらに実感したかんじ。中でも対戦中の眼光の鋭さは印象的で、それがあっての白目落ちがちゃんとボケとして成立しているので面白く見られるんだよね。

けれど、上の句は団体戦、下の句は個人戦と色分けされてはいるものの、どう考えても1作にまとめられただろうとは思った(笑)。

特に上の句のラストで、かるたはもうやらない!と宣言した新が下の句のメインになるのかと思いきや、あくまでも勝負の土俵に上がろうとしない新がやっとで重い腰を上げるのがエンドロールって、、正直ガックリ。。孤高のクイーンしのぶ(松岡茉優)のキャラが良かっただけにちょっと消化不良・・。まぁ、上の句で描くことはやりきった感がやっぱりあるんだよね。。

でも、かるた部5人のキャラはこの映画最大の“ラッキーボーイ”机くんをはじめ各々個性が立ってて面白かったので、年を経ての続編はあっていいかも。

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おっぱいバレー

Main_large 出演:綾瀬はるか、青木崇高、仲村トオル、石田卓也、大後寿々花、福士誠治、光石研、市毛良枝

監督:羽住英一郎

(2008年・日本・102分)WOWOW

内容:1979年の北九州。中学校の新任国語教師・美香子は、男子バレー部の顧問を任される。が、キモ部と評される通り、部員たちはバレーボールすらまともに触ったことがなく、エッチなことしか興味がない脳タリンばかり。そんな彼らのやる気を出そうとした美香子だったが、ひょんなことから「試合に勝ったら、おっぱいを見せる」というとんでもない約束をするハメになってしまう。そしたっけ単純バカ部員たちは別人のようにやる気を見せ始め・・・。

評価★★★★/80点

実に清々しい作品だ。

おっぱいを連呼連発しておきながら実に爽やか。しかも「ウォーターボーイズ」や「スウィングガールズ」をも凌ぐレベルで。。

それはつまるところ第三者(物語の登場人物しかり監督をはじめとする作り手しかり)の悪意がこの映画にはないことに尽きると思うのだけど、とにかくおっぱいを見たいという動機付けオンリーで映画を引っ張っていくバカさ加減は逆にあっぱれ。キモ部とバカにされる落ちこぼれ童貞男子の脳内レベルから逸脱することがない愛すべきおバカ映画である。

しかし、童貞くんでもインターネットでポチッとクリックすればおっぱいを見られる今の世の中ではおっぱいは希望のかたまりにはなりえない。。

その点で橋の下に落ちているしなびたエロ本と11PMしかなかった昭和54年を舞台設定にしたのは大正解!昭和53年生まれの自分は珠玉の名曲をバックグラウンドに懐かしい香りに包まれながら見ることができて幸せですた。

ちなみに自分のノスタルジー心を最も刺激したのは、雨が降ったせいで女子の体操着が濡れてブラがスケスケになっている場面だったことを記しておこう・・。

オトコって単純。ハイ、そうですww

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ガチ☆ボーイ

Img080306 出演:佐藤隆太、サエコ、向井理、仲里依紗、宮川大輔、泉谷しげる

監督:小泉徳宏

(2007年・東宝・120分)CS

内容:とある大学。安全第一を是とするプロレス研究会に五十嵐良一という学内屈指の優等生が入門してきた。せわしなくメモを取りながら練習に励む五十嵐だったが、肝心の段取りがまるで覚えられない。そんな中、商店街でのデビュー戦で案の定段取りを忘れた五十嵐は掟破りのガチンコファイトをしてしまい、一躍人気レスラーに。しかし、そんな五十嵐には深刻な秘密があった・・・。

評価★★★★/80点

K-1やボクシングは好きで見るけど、出来合いのストーリー性の中で繰り広げられる筋肉ムキムキのエンタメお遊戯ショーにしか見えないプロレスは面白くなくて燃えないから見ない。

そんな自分が初めてプロレスの試合に燃えた。熱く燃えまくった

司法試験に受かったくせにプロレスの段取りは覚えられなくてカンニングしてしまうというガリガリの五十嵐(佐藤隆太)のキャラがそれ自体コメディとして面白かっただけに、まさかその裏に、眠るとその日のことを全て忘れてしまう高次脳機能障害というシリアスな記憶障害ネタが隠れていたとは思いもよらず・・・。

プロレスのみならず朝起きてからの一分一秒を否が応にもガチンコ勝負せざるを得ない五十嵐の奮闘に、日々のんべんたらりんと生きてる自分が喝を入れられたような、そんな感動を味わうことができた作品だった。

また、記憶障害を単なるあざといダシネタに終わらせずに、真摯かつ妥協なく描いているという点でも、「タイヨウのうた」(2006)で難病ネタを扱いながら丁寧な筆致が印象的だった小泉徳宏監督の演出は今回も健在で好印象。

あとは、やっぱなんといっても佐藤隆太だな。深刻な秘密を覆い隠さんばかりの満面の笑顔は見ていてツラクなってくるほどだったけど、佐藤隆太の長所がうまくハマッたかんじで、ガチの熱演を見せてくれていたと思う。

頭ではなく、身体で覚えた記憶で生きる実感を取り戻そうとする五十嵐のガチンコの生きざま。

はたして自分は生きる実感をしっかり持っているのだろうか。それすらビミョーだ・・

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ウォーターボーイズ

Image01 出演:妻夫木聡、玉木宏、平山綾、眞鍋かをり、竹中直人、杉本哲太、谷啓、柄本明

監督:矢口史靖

(2001・東宝・91分)仙台第一東宝

内容:部員が男ひとりという唯野高校水泳部に突如やって来た美人女性教師佐久間先生。すると彼女目当てに男どもがこぞって入部してくるが、佐久間先生は満面の笑みで「シンクロやって文化祭で発表しまーす!」と言い出してしまう。結局それを聞いた男どもはこぞって退部していく。残ったのはたったの5人、、、はてさて。。

評価★★★☆/70点

理屈抜きで面白いです。てか理屈で見たらダメなんですね。

眞鍋かをり先生が「有象無象が寄り集まってるだけじゃない」とおっしゃってたように、こういうのは頭ん中カラッポにして見ないと。どっかのお笑い番組でも見てるかんじで見るのが正解。

要は映画じゃない。記号でしょこれって。さらに言えば、マンガでしょ。この映画でリアリティといったら柄本明くらいなもんだし(笑)。だって竹中直人が出てるっつうだけで予想はつくw

ただ、唯一許せないのは、妻夫木が最後躊躇すること。

お笑い番組で芸人さんが躊躇することなんて普通ないだろー。なのに何で恥ずかしがるんだよ。その後のシンクロ演技で綾ちゃんに堂々と迫ってるくせに。あそこでフツーの心理描写を持ってくるなっつーの。

けどなんだかんだ言ってこういう映画もたまにはイイよね。

2019年10月 8日 (火)

夢のシネマパラダイス322番シアター:とある家族の物語

海よりもまだ深く

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出演:阿部寛、真木よう子、小林聡美、リリー・フランキー、池松壮亮、橋爪功、樹木希林

監督・脚本:是枝裕和

(2016年・日本・117分)WOWOW

内容:篠田良多は作家として15年前に新人賞を受賞したものの、その後は鳴かず飛ばずで今は探偵事務所勤務。しかもギャンブル好きで、老母・淑子や姉・千奈津に金をせびる日々。当然妻の響子からは愛想を尽かされ、とうの昔に離婚していた。そんな良多にとって唯一の楽しみは月に一度、息子・真悟と会えること。そして巡ってきた面会の日、淑子の家で真悟と過ごしていたが、台風が接近していた・・・。

評価★★★★/80点

誰もが知る役者さんが顔をそろえているから“演じている”と認識できるけど、そうでなければどこかの団地の家族をモニタリングしているような感覚に陥っていたのではなかろうか。それくらい生活感の生々しさが尋常ではない濃さで描写されていて、何が起きるわけではないのに見ていられる不思議な映画。

しかも説明セリフ一切なしの日常会話だけで映画が進行していくにもかかわらず、ひとつひとつのセリフが登場人物に血を通わせるのに機能しているところがスゴイ。

フィクションとしての違和感が全くないし、会話の中に時折り空気穴からプスプスと漏れ出てくるようなシニカルな毒気が散りばめられていて、まさに寝かせて寝かせて味がしみ込んだ苦味と渋味と旨味が一緒くたになったような梅干しみたいな映画だった。

まぁ、妻子に愛想を尽かされた博打好き主人公のダメ男ぶりを延々眺めているだけなんだけどねw

歩く後ろ姿からしてうだつの上がらなさが一目瞭然な阿部寛は絶妙だったし、何といっても樹木希林!すべてがアドリブじゃないのかと思ってしまうほどに自然体で毎度のことながら釘付けになってしまった。

幸せとは何かをあきらめないと手に入らないもの、、かぁ。うーん、深すぎる。。

P.S.宝くじはギャンブルじゃない。夢なんだ!

そこだけは主人公に100%共感しますw

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家族ゲーム(1983年・日本・106分)NHK-BS

 監督・脚本:森田芳光

 出演:松田優作、伊丹十三、由紀さおり、宮川一朗太、辻田順一、戸川純、阿木燿子

 内容:大都市近郊の団地に住む4人家族の沼田家。高校受験を控えた中3の茂之は、出来の良い兄とは対照的に成績もいまひとつで口数の少ない問題児だった。持て余した父親は、家庭教師の吉本を雇うが、彼は三流大学の7年生で植物図鑑を持ち歩く風変わりな男だった。しかし、成績が上がれば特別ボーナスを払うと約束された吉本は、アメとムチを使い分けながら茂之を教育していく・・・。

評価★★★☆/70点

公開から30年経った今見ても斬新極まりないつくりになっていると思うけど、ネット社会、格差社会、モンスターペアレントetc..30年前にはなかった様々な社会問題が折り重なっている現代では、この映画で描かれた家族像はもはや真新しくもなんともないのかもしれない。

今はもっとパーソナル化が進んでいるので核家族という形態すら危うくなっているし、この映画を最も象徴するシーンであるカウンター方式で横一列に座る食卓風景だって、他方では専業主婦の母親がちゃんと手作りで食事の支度して皆で一緒に食べてるじゃんともいえるわけで。今ならレトルトや冷凍食品で済ますってこともざらでしょ。

ただ、冒頭で述べたように、家族内のディスコミュニケーションと上っ面だけの事なかれ主義をデフォルメして描いた作劇は白眉。

例えば、食事の席で家庭教師(松田優作)ってイケメンだよねっていう話の流れから彼の髪型を見た伊丹十三が「その頭って手入れするの?」と訊くと、松田優作が手ぐしで髪を整え始め、それを見た由紀さおりが「髪の毛いじらないで下さい。フケ落ちますよ」と怒ると、松田優作が「僕は家庭教師ですから」と答えるような脈絡のない会話や、伊丹十三が目玉焼きの黄身だけをチューチュー吸うのが好きなことを妻の由紀さおりが今まで知らなかったりと、繋がっているようで繋がっていない一方通行の距離感が奇妙な気持ち悪さを生んでいて思わず見入ってしまう。

あと、後で気付いたんだけど、この映画って音楽がないんだね。なんか食べる音とかヘリの音とかずっと騒々しい印象があったけど、そういう日常音がシュールな生々しさをより強調する効果を持っていたのかも。

ちなみに自分が一番笑ったセリフのやり取りは、伊丹十三に「君は酒は好きなんだな」と言われたのに対し、松田優作が「好きじゃありません。酔っ払いませんから」と答えるところw

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普通の人々

Dsop2出演:ドナルド・サザーランド、ティモシー・ハットン、メアリー・タイラー・ムーア

監督:ロバート・レッドフォード

(1980年・アメリカ・124分)NHK-BS

評価★★★★/80点

 

内容:シカゴ郊外に住む典型的な中流家庭のジャレット家では、優秀なスポーツ選手で秀才だった長男のバックを事故で失ったことを境に家族関係が冷え切っていく。長男を溺愛していた妻べスはふさぎ込んで、次男のコンラッドにつらく当たるようになり、一緒のボートに乗っていて自分だけ助かったコンラッドは兄の死に責任を感じ、母のヒステリーをまともに受け止め精神が不安定になり、自殺未遂まで引き起こしてしまう。弁護士の父親カルビンは家族の絆を取り戻すという空しい夢にすがるのだが・・・。アカデミー賞では作品・監督など4部門で受賞。

“不器用かつ無関心で冷ややかな母親べス。しかし、それ以上に不器用かつ無関心で冷ややかな監督レッドフォード。”

まずこの映画は、お堅く平凡なプロットに拠っているというよりは、役者たちの醸し出す雰囲気や情感を拠りどころとしている映画だといえると思う。

しかし、そういう役者陣の奮闘だけで登場人物を内面までしっかり描けるほど映画というものは甘くはない。そのことをいみじくも実証している映画でもある。

そう、この映画、登場人物がしっかり描かれているようにみえて実は底が浅い。

しかも問題がひとつ。映画を見ていくと感じること。

それは監督レッドフォードの立ち位置だ。

いったいどこまでクールなんだコイツはというくらいレッドフォード自身が映画の中に立ち入ってこない。もちろん監督としてという意味だが、モニターの後ろからただジーーッと見つめているだけ。まるで自分は何も関係ないという第3者のような視線で。

レッドフォードの中でおそらく意識的に引いたと思われる映画の世界との間の一線レッドラインを、彼は決して踏み越えてはいかない。もし越えてしまった時、それは彼にとってこの映画への侵害以外の何ものでもなくなるのだろう。

そしてこの彼の突き放したような立ち位置が先ほど述べた弊害を招いてしまっているともいえるのだが、しかしその立ち位置は決して弱気な逃げの態度から起因しているのではない。明らかに意図してあえてそういう立ち位置を選んだのだと思う。オープニングの入り方なんかはまさにその意思の表れだろうし。

マイナス要素もあるが、それ以上にプラス要素が大きな意味をもったということなのだろう。

あるファミリーの空しい崩壊を淡々とかつどこまでも第3者的な目線で、テンポを変えず(=ドラマ性を押し殺し)に描いていくこと。それが普遍的な時代の空気感、普通の人々のデリケートな問題をつぶさに見つめていくことにつながり、リアルで確実な作品に仕上がったのだと思う。

なかなか見ている側の主観が立ち入ることを許さないことを差し引いても非常に見応えのある映画であることには違いない。

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幸福な食卓(2006年・松竹・108分)NHK-BS

 監督:小松隆志

 出演:北乃きい、勝地涼、平岡祐太、さくら、羽場裕一、石田ゆり子

 内容:中学3年生の佐和子は4人家族だが、3年前の父親の自殺未遂をきっかけに家族の歯車は狂い始めていた。母親は近所に別居、秀才の兄は大学進学を拒否して農業に精を出す日々を送っていた。それでも家族は朝の食卓には集まり、家族としての体裁を保っていた。が、そんなある日、父親が朝食の席で突然、「今日で父さんを辞めようと思う」と宣言する・・・。

評価★★★/65点

“ミスチルの「くるみ」がすべて持ってっちゃったような・・・。”

主婦という肩書き、お父さんという役割、そういう当たり前の立場をいっさいがっさい捨て去って見えてくるものとは・・・?

いまいち分からなかった(笑)。

浪人生になればご飯に味噌汁かけてぶっ込むことができるし、サバは塩焼きと決まってるしってことは分かったけど・・・。

でも、唯一よぉく分かったのは、気付かないところで誰かにいろいろ守られてるんだってこと。そういう温かいぬくもりはすごくよく伝わってくる映画ではあったかな。

勉学くんも牛乳瓶の底のようなメガネをかけてる奴かと思いきや、純粋な好青年でよかったし。

でも、あの消え去り方はないよなぁ。。

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ほえる犬は噛まない(2000年・韓国・110分)NHK-BS

 監督・脚本:ポン・ジュノ

 出演:ぺ・ドゥナ、イ・ソンジェ、コ・スヒ、キム・ホジョン、キム・ジング

 内容:中流家庭の住む閑静な団地。教授を目指しているものの、なかなか昇進できないでいる大学非常勤講師のユンジュは、彼を養っている身重の妻に顎で使われる肩身の狭い日々を送っていた。しかも、飼うことを禁止されているはずの犬の鳴き声が鳴り止まず、彼の苛立ちは募るばかり・・。そしてある時、犬を見つけた彼はマンションの地下室に監禁するのだが・・・。

評価★★★☆/70点

ポン・ジュノ監督の作品は「殺人の追憶」(2003)、「グエムル漢江の怪物」(2006)ときて、今回の監督デビュー作は初めて見たんだけど、これ見て分かった!

ポン・ジュノは韓国の山下敦弘なのだと。。

なんか、作風が似てるよねっていう、ただそれだけなんだけどw。奇しくも「リンダリンダリンダ」(2005)でぺ・ドゥナを起用してるし、通じるところがあるのかもなんて。

ダラダラとした中の躍動、退屈な中の緊張、殺伐な中のユーモア、写実の中の漫画。

これら日常の中の非日常を切り取った絶妙なバランス加減は秀逸で、まさにナンセンスなリアリズムとでもいうべき境地に達しているのは見事というほかない。

決してパンチのきいた味ではないのだけれど、まるで韓国の甘辛い唐辛子味噌のごとくジワジワと効いてくる作品というのは、今の刺激を求めすぎる映画界においては貴重ではなかろうか。

ポン・ジュノ、、、これからも要注目の監督です。

2019年10月 6日 (日)

夢のシネマパラダイス376番シアター:キル・ビル

Kill 出演:ユマ・サーマン、デビッド・キャラダイン、ダリル・ハンナ、ルーシー・リュー、栗山千明

監督・脚本:クエンティン・タランティーノ

(2003年・アメリカ・113分)MOVIX仙台

評価★★★/65点

 

内容:結婚式の真っ最中に襲われ、夫とお腹の中にいた子供を殺され、自らも頭部に銃弾を受け4年間昏睡状態になっていたザ・ブライドが長い眠りから目覚めた。彼女はかつてのボスに復讐を開始する!タランティーノが6年の沈黙を破ってメガホンをとり、世界中のB級アクションへ溢れるオマージュを捧げたバイオレンス映画の前編。

“悲しいときーー。悲しいときーー・・・”

友達の笑い話を聞くとき最初は面白くてワハハハって聞いてるけど、途中からもうどうでもよくなってきて、でも面白くないからもういいよとも言えず、、、付き合い笑いでフフッてするときーーっ。

悲しいときーー。悲しいときーー・・・、

タランティーノのネタ話を見るとき最初のSBのマークなどが面白くてワハハハ上手いわーって見てるけど、途中からもうどうでもよくなってきて、でもお金もったいないからもう帰ろうかとも言えず、、、皆に合わせてフフッてするときーーっ。

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キル・ビル Vol.2(2004年・アメリカ・136分)MOVIX仙台

 監督・脚本:クエンティン・タランティーノ

 出演:ユマ・サーマン、デヴィッド・キャラダイン、ダリル・ハンナ、マイケル・マドセン、ゴードン・リュー

 内容:オーレン石井を倒したザ・ブライドの標的は、バド、エル・ドライバー、そして最大の標的であるビルの残り3人となった。さっそく彼女は次なる標的バドを倒すためにテキサスの荒野へ向う。一方、日本刀の名手バドはもはや殺し屋としての面影もなく、アル中に落ちぶれていた。が、ザ・ブライドが復讐にやって来ることを予期していたバドの計略にはまってしまった彼女は生き埋めにされてしまう・・・。

評価★★★★/75点

“梶芽衣子の怨み節に捧げるものの見事なタランティーノの語り節。”

咲いてみせたらブッ放された バカなブライド怨み節♪

運命哀しとあきらめて ブライド涙の怨み節♪

憎い口惜しい許せない 消すに消えないこの傷は 尽きぬ女の怨み節♪

夢よ未練と嗤われて 覚めてみせますまだ覚めきれぬ 女ごころの怨み節♪

真っ赤なバラにゃ棘がある 刺したかないが刺さずにゃおけぬ 燃えるブライド怨み節♪

死んで花実が咲くじゃなし怨み一筋生きていく 女いのちの怨み節♪

♪   ♪   ♪   ♪   ♪   ♪   ♪   ♪

よくぞブライドに化身させてくれた!

ユマ・サーマンがまたカッコ良いんだよなぁ。

色調を抑えたクローズアップの顔のなんと清冽なことよ。

女の強さを芯の中から浮き上がらせたブライド(ユマ・サーマン)に惚れました。。

“人を呪わば穴二つ”という格言があって、人のことを怨んで殺そうとする者は、その報いで自分の墓穴も掘ってしまうことになるという意味なのだけど、全くその通りブライドは埋められちゃうわけで(笑)。

タランティーノはそういうことまでよく分かっていらっしゃるようで。う~ん、、ホントかな(笑)。。。

でもとにかく1作目は個人的にはあまりノレなかったのだけど、今回は相当に入り込んでしまいました。よく出来てる。ウン。

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プラネット・テラーinグラインドハウス

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出演:ローズ・マッゴーワン、フレディ・ロドリゲス、ブルース・ウィリス、ジョシュ・ブローリン、マーリー・シェルトン

監督・脚本:ロバート・ロドリゲス

(2007年・アメリカ・105分)WOWOW

内容:テキサスの田舎町。米軍基地で生物化学兵器が流出、そのガスを浴びた町の人々が次々にゾンビと化してしまう。ゴーゴーダンサーのチェリーはゾンビに右脚を食いちぎられ、女医のダコタは不倫相手が脳みそを食い尽くされてしまう。町中がパニックになる中、チェリーは無くなった脚にマシンガンを装着し、ダコタはガーターベルトに注射器を装着し立ち向かっていくが・・・。

評価★★★☆/70点

昔はゾンビ映画というとスプラッタ要素に耐えられず敬遠してきたんだけど、ウォーキングデッドで耐性ができている今は逆に大好物になってしまったクチ(笑)。

で、70~80年代のB級ホラーテイストを再現したお遊び満載の今作は、ロバート・ロドリゲス生来の資質をリミットMAXにまで押し上げたともいえるけど、もはやくだらない悪趣味の域を超えた痛快レベルにまで昇華されていて、見ていてかなり楽しい♪

特に、片脚マシンガンのヒロイン、チェリーは背徳的エロスをまとっていて、この作品だけで終わらせるのはもったいないほど💕

その他のキャラクターもゲップが出るほどの突き抜け感を有しておりハズレはない。

例え本気バカであろうとも、やっぱり映画愛に彩られた作品はジャンルに関係なく映画好きの心を弾ませるものなのだね。

まぁ、とはいえ〇ン玉ネタはやりすぎかなと思ったし、決して万人向けではないんだけど・・w

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デス・プルーフinグラインドハウス(2007年・アメリカ・113分)WOWOW

 監督・脚本:クエンティン・タランティーノ

 出演:カート・ラッセル、ロザリオ・ドーソン、ローズ・マッゴーワン、シドニー・タミーア・ポワチエ、ゾーイ・ベル

 内容:ダイナマイトボディの美女ジャングル・ジュリアは、テキサス州オースティンの人気ラジオDJ。ある日、彼女は女友達と行きつけのメキシコ料理店で楽しい女子会を開く。しかし、そんな彼女たちを嗜虐的に眺める男がいた。ドクロマークの付いたシボレーを駆るスタントマン・マイクと名乗るその男は、次第に血に飢えた本性をあらわにしていく・・・。

評価★★★★/80点

“THE END”のテロップを見て思わず快哉を叫んでしまったのは初めてかもしれない。

なんだろ、便秘が治ってスッキリしてよっしゃー!みたいな痛快至極な終わり方がとにかく最高で、このカタルシスだけで見る価値あり。

前知識ゼロで見たものだから、前半はスタントマン・マイクのキャラクターをつかむのが手探り状態で、この顔にキズあり男は一体何者なんだ?と思いながら見ていたのだけど、何のことはないただの変態イカレポンチだったというオチw

でもこのカート・ラッセルは今まで見た中で1番輝いてたと思う✨

あとは、タランティーノ十八番の伏線なしの下世話な下ネタ話を女子会トークとしてダラダラと延々見せられるのも、AVの前段のフリートークを早送りするように普通ならイライラするんだけど、タランティーノの手にかかるとニヤつきながら見れてしまうんだよね(笑)。

雑談が映画になるってスゴイよ。だってこの雑談がなければ30分で終わる映画じゃんww

カーチェイスもマッドマックスみたいでアドレナリン全開だったし、音楽センスも良かったし、ブスギャルたちの美脚も💓💓だったし、わたくしはタランティーノの趣味を全面的に支持します♪♪

2019年9月29日 (日)

夢のシネマパラダイス252番シアター:冬山に行く人の気が知れない・・

劔岳 点の記

S1292802861 出演:浅野忠信、香川照之、松田龍平、仲村トオル、宮崎あおい、笹野高史、夏八木勲、役所広司

監督:木村大作

(2008年・東映・139分)WOWOW

内容:明治39年、国防のため日本地図の完成を急ぐ陸軍参謀本部は、唯一の空白地である前人未到の劔岳の測量を測量官の柴崎芳太郎(浅野忠信)に命じる。欧州の最新機材を持ち込み初登頂を目指す日本山岳会というライバルが現れる中、柴崎ら測量隊は、案内人・宇治長次郎(香川照之)のもと劔岳山頂へ向かう・・・。

評価★★★☆/70点

登頂するのがこれほど難しい山が日本にもあったなんて東北人の自分は全く知るよしもなく、、剣岳自体知らなかったもんなぁ。日本にもヤバイ山ってあるんだねww

というのはさておき、肝心の映画の方だけど、正直なところ、映画のメイキングドキュメンタリー見てた方が数倍面白いのではなかろうかと思ってしまった、かも。。

いや、素晴らしい映画であることに何ら異論があるわけではなく、「天の視点から人間のやっていることを俯瞰の目で見て描きたい」と語った黒澤明の言葉に仮託してみるならば、今回の映画は剣岳の視点から人間のやっていることを俯瞰の目で見て描いた映画であるといえ、峻険な山岳風景の中にポツポツと黒い点描のように埋没して見える人間たちを捉えた映像はまさに圧巻きわまりないものがある。

また、登山というと己を見つめ己を知る孤高の闘いというイメージがあるけど、この映画では尊重と献身の心を持ち合わせた人とのつながりや仲間たちの絆というものを描き出しており、壮大な力強さの中にも控えめな品の良さがうかがい知れる良作になっているのはたしかだ。

近年稀にみる真摯で実直なつくりの映画といえよう。

しかし、それでもあえていうならば、「剣岳の視点」の中に人間ドラマが埋没している感も拭えず、男ばかりの映画にしては男臭さやその息遣いがあまり伝わって来ないのもちょっと気持ち悪いというか、人間ドラマがスマートすぎて緊迫感に欠けるきらいはあったかなと。

また、一面の雲海に沈む夕陽をバックにしたシーンなど、一体この景色を撮るためにどのくらい撮影スタッフは待ったんだろうとか凄く気になっちゃって(笑)、それこそ監督の怒号が常に聞こえてきそうな映画のメイキングを見た方がパッションや緊迫感を断然感じられるのではないかと思っちゃったww

しかしまぁ、作り手の映画に対する信念と、私利私欲にとらわれない測量官や案内人、登山家たちの信念がオーバーラップし、強い想いとなって伝わってくるという点において、この映画を自分の心に留め置いておきたいとは思う。

それにしても、紅一点の宮崎あおいタンみたいな嫁さん欲しいなぁ~~

夢のまた夢・・・。

(追記)

後日、WOWOWで「劔岳撮影の記、標高3000メートル、激闘の873日」というメイキングドキュメンタリーをやってて興味深く見たけど、「撮影じゃなくて苦行だと思わなきゃやってられない」という監督の言葉通りのあまりにもタフすぎる映画撮影に絶句しながら見てしまった。

登山して天気悪くて下山して翌日また登って、しかも撮影機材を背負って、、これを何週間も山にこもってやるっつーんだから、さらには冬山にまで・・。まさに苦行だわ。

ただ、、山でプカプカ煙草吸うのだけはいかがなものかと思うぞ。ぶっちゃけ山で煙草吸う人って初めて見たもん。

剣岳を見て涙する野郎がそこで平気で煙草吸うって、、恐ろしいくらいに敬意に欠けてるような気がするんだけどw

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エヴェレスト 神々の山嶺

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出演:岡田准一、阿部寛、尾野真千子、ピエール瀧、甲本雅裕、風間俊介、佐々木蔵之介

監督:平山秀幸

(2016年・日本・122分)WOWOW

内容:1993年、ネパールの首都カトマンドゥ。日本のエヴェレスト遠征隊が2人の犠牲者を出し登頂を断念した。随行していた山岳カメラマンの深町(岡田准一)は、失意の中でふと立ち寄った骨董屋で古いカメラを見つける。それが1924年に初登頂に挑んで消息を絶ったイギリス人登山家ジョージ・マロリーのものかもしれないと感じた深町だったが、突如現れた大男がこれは自分が盗まれたものだと言って持ち去ってしまう。深町は、その男が数年前に消息を絶った天才クライマーの羽生(阿部寛)であることに気づくが・・・。

評価★★★/65点

夢枕獏の原作は未読のせいか、思ったほど悪くはなかったw

特に「山に登るのは俺がここにいるからだ」と豪語し、山に取り憑かれた鬼気迫る執念を見せる羽生を演じた阿部寛の存在感は強烈だったし、生への信念を見せる岡田准一も良かった。

エヴェレストのド迫力映像や登はんシーンも力の入れ具合がしっかり伝わってきたし、ヴィジュアルエフェクトも織り交ぜていたのだろうけど、邦画でここまでのスケール感を描けたのは素直に拍手。

ジョージ・マロリーのカメラをマクガフィンとするドラマの展開に角川映画特有のチープさはかなり残るものの、全体的に見応えのある作品になっていたとは思う。

ただ、登山好きじゃないと分からないような心理描写をスルーしちゃってて、素人にはえっ?と感じるところも多々あったのと、羽生の恋人(尾野真千子)の中途半端な扱いなど掘り下げが足りなかったのはマイナス。。

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アイガー北壁(2008年・ドイツ/オーストリア/スイス・127分)

 監督:フィリップ・シュテルツェル

 出演:ベンノ・フユルマン、ヨハンナ・ヴォカレク、フロリアン・ルーカス、ウルリッヒ・トゥクール、ジーモン・シュヴァルツ

 内容:ベルリンオリンピックを目前に控えた1936年夏。ナチス政府は、登頂不可能といわれたアイガー北壁を登頂したドイツ人に金メダルを与えると発表。アイガーの頂を目指し多くの登山家が集結する中、若きドイツ人登山家トニーとアンディもやって来る。麓の高級ホテルには、ワインを片手にマスコミや野次馬が陣取り、その中には2人の幼なじみで駆け出し記者のルイーゼの姿もあった。そして2人は登攀を開始するが・・・。

評価★★★/65点

栄光か悲劇しか記事にならないというセリフがあったけど、それはそのまま映画に当てはめることもできるだろう。

とはいえ、まさか悲劇で終わるとは思いもよらず、絶望的な展開にしばし呆気に取られてしまった。

見終わっても、なぜに初登頂の栄光ではなくこの悲劇を映画化したのかイマイチ分かりかねたけど、ちょっとノリきれなかったかなぁ・・。

リアルな山岳シーンを凡庸な人間ドラマが引っ張っちゃってるというか、盛り上がりに欠けるんだよね。特にヒロインの駆け出し新聞記者の扱いがおざなりで、変に女っ気を入れない方が良かったのではないかなとさえ思ってしまった。

あとは、うーん、登頂の様子をネット中継することで有名になった栗城史多のドキュメンタリーと見比べちゃってる部分が確実にあって。。彼の挑戦を追ったドキュメンタリーを何本か見てるけど、その臨場感たるや圧倒的で、言葉が出ないほどスゴイ。本映画の中でアタックを下界から眺めている記者が、真実のドラマは現場にしかなく我々はそれを永遠に知り得ないと言ってたのが印象的だったけど、それを見れて体感できてしまうのだから、ただただ息を飲むばかり。なので、それと比べちゃうと・・。

ヒロインの目の前でぶら下がったまま恋人が凍死してしまう凄絶さはたしかにスゴイのだけども、やっぱ弛緩してしまう下界の人間ドラマがはっきりいって邪魔なんだよね・・。

うーん、、ドイツ映画、肌に合わないかもw

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ミッドナイト・イーグル(2007年・松竹・131分)WOWOW

 監督:成島出

 出演:大沢たかお、竹内結子、玉木宏、吉田栄作、袴田吉彦、石黒賢、藤竜也

 内容:かつて戦場カメラマンとして世界を駆け巡っていた西崎は、戦場でのトラウマから一線を退き、今では山岳カメラマンとして星空を撮り続ける日々を送っていた。そんな彼はある日、山中で赤い閃光を目撃する。やがて、米軍の戦略爆撃機ミッドナイトイーグルが北アルプス上空で消息を絶ったとの極秘情報が入り、政府は自衛隊を現場へ向かわせる。一方、西崎も、後輩の新聞記者・落合とともに厳戒の現場へ向かうが・・・。

評価★★☆/50点

猛烈な吹雪が吹き荒れる真冬の北アルプスを舞台にした視界のきかない山岳アクション、東京で事件の真相を追う週刊誌記者の私怨の入り混じったサスペンス、米軍ステルス機が墜落したにもかかわらず、全く蚊帳の外の米軍を差し置いて指令を下しつづけるリアリティのない国家安全保障会議室。

この3つが並行して描かれるのだが、しかしてこの欠点ありまくりの3つが足を引っ張り合って全くもって弛緩しまくった映画になってしまっている。

ラストの快晴の北アルプスの空撮シーンを見せたかったのはミエミエだけど、そこに至るまでの過程がいろんな意味で視界ゼロじゃあ全く体を成さない。

邦画版クリフ・ハンガーの道はまだまだ遠い、、らしい。。

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バーティカル・リミット

Image2171 出演:クリス・オドネル、ビル・パクストン、ロビン・タニー、スコット・グレン

監督:マーティン・キャンベル

(2000年・アメリカ・124分)MOVIX仙台

評価★★★/65点

 

内容:世界最高峰のひとつ“K2”を目指すアタック隊が遭難。女性クライマー、アニーら3人が取り残されてしまう。そしてアニーの兄ピーターら6人のレスキュー隊が氷壁爆破用のニトロを背負って救出に向う。肺気腫の危険が迫り、残された時間は22時間。想像を絶する決死の救出作戦が始まった。

“見てるこっちまで息苦しくなってくる。。”

肺水腫になってるわけじゃないのになぜかこっちまで呼吸が息苦しくなってくる。

自爆と窒息の恐怖感、切迫感は並々ならぬものがあり、クレバスの密閉空間も心理的に良くないw

そういう息苦しさはよく出来てるのだけど、、うーんなんだろう、余計な要素が多すぎるんだよねぇ。神聖なK2もそりゃ吹き荒れるわな。

特に人間関係が変に入り乱れているというのは余計だと思う。一応山岳レスキューアクションという触れ込みなのは分かるけど、ボーンのような憎まれ役は必要なのだろうか。。

ホントに憎むべきは自然の偉大なまでの力であって、それに比べたら人間関係のしがらみなんて小っぽけなもんでしょ。そんな小っぽけな要素がこの映画では大々的に描かれ吹き荒れるわけで、なんかねぇ。。ボーンへの復讐を見事に完遂してしまうウィックのラストや、ボーンがトムを殺す場面だとかホント安っぽく見えてしまうわけ。

こんなん描いてるヒマあったらもっとアニーのキャラを掘り下げてもらいたかった。どうもアニーの気持ちとか掴めなかったし、ボーンに1人が死ぬか3人全員死ぬかと言われて苦しむトムに、結局薬を打たないアニーの行動。明らかにそれまでの彼女の言動からすると矛盾してるわけでしょあれって。なんかアニーってよく分からない女だったんだよね。。

だからこの映画はアニーとピーターに的を絞ってやってもらいたかったなと思う。

それができないというのは、はっきりいえば作り手に自信がなかったということでしょ。いろいろ飾りつけてそれらしく見せるというやり方はあまり好きじゃない。

しかもK2という荘厳さに何を飾り付ける必要があるのか、もう少しよく考えてもらいたい。

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ホワイトアウト(2000年・東宝・129分)日劇東宝

 監督:若松節朗

 出演:織田裕二、松嶋菜々子、佐藤浩市、石黒賢

 内容:辺り一面、雪に覆われた12月。日本最大の貯水量を誇る新潟県奥遠和ダムの作業員・富樫は、遭難者の救出の途中、猛烈な吹雪による“ホワイトアウト”に遭遇し、共に救出に向かっていた同僚を亡くしてしまう。それから2ヵ月後、富樫は、ダムの爆破をネタに政府に50億円の要求を突きつけるテロリストグループによるダムジャック事件に巻き込まれてしまう・・・。

評価★★☆/50点

“これってあれでしょ、吹雪はハリウッド並みだってことをやりたかったんでしょ?”

まぁ頑張ったとは思うんだけど、いかんせん雪と吹雪にアクションを含めた映画そのものがうまくカモフラージュされてるなというかんじが強いんだよね。。なんかまん丸太っている羊の毛を剃ったら、めちゃか細い羊だったみたいな。

アクションなんかあまりどうってことない出来だったし。

だからってインパクト出すために平田満や河原崎建三をあっけなく殺しちゃう使い方っていうのもなんだかなぁ。しまいには松嶋菜々子の足を容赦なく撃っちゃうてのもなんだかなぁ。あげくのはてに、その松嶋菜々子を酷寒の中に置き去りにして行っちゃう織田裕二もなんだかなぁ。

それより何より、ダムの放流で流された織田裕二の服が速攻で乾いちゃうのもなんだかなぁ。

粗を探せばキリがないけど、これだけは言いたい。

寒い中ホントご苦労さん(笑)。

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八甲田山(1977年・東宝・169分)DVD

 監督:森谷司郎

 出演:高倉健、北大路欣也、栗原小巻、三國連太郎、秋吉久美子、緒形拳

 内容:明治35年、日露戦争に備えた耐寒訓練と国威発揚のために、真冬の八甲田山越えに挑むことになった徳島大尉率いる少数精鋭の弘前第31連隊27名は、綿密な計画のもとに十和田湖を迂回して八甲田を踏破する11日間の日程で弘前を出発。一方、3日遅れで青森を発った神田大尉率いる青森第5連隊は、大隊長の指示により210名という大編成になったばかりか、案内人もいない状態だった。かくして自然を力でねじ伏せようとした神田隊は寒波の中で立ち往生してしまう・・・。

評価★★★☆/70点

“ラストでガックリ・・・”

結局、死の行軍を生き残った連中も日露戦争で全員戦死かよっ!

今まで3時間ぶっ通しで見続けてきたのはいったい何だったんだ・・・。ものスゴッ虚しくなったんですけど。。

2019年9月22日 (日)

夢のシネマパラダイス596番シアター:あなたは昨日食べた夕食を思い出せますか?

秘密 THE TOP SECRET

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出演:生田斗真、岡田将生、吉川晃司、松坂桃李、栗山千明、リリー・フランキー、椎名桔平、大森南朋

監督:大友啓史

(2016年・松竹・149分)WOWOW

内容:死者の脳にアクセスし、その人物が見た映像を再生するMRIという捜査手法で事件解決を目指す特別捜査機関“第九”。ある時、一家惨殺事件を起こし死刑が執行された露口(椎名桔平)のMRI捜査が行われることに。それは今も行方不明となっている一家の長女・絹子の手がかりを探るためだった。第九の室長・薪(生田斗真)にスカウトされた新人捜査官・青木(岡田将生)は露口の脳内に潜入。が、そこに映っていたのは思わぬものだった・・・。

評価★★☆/50点

死者の脳内に残った視覚情報を映像化し、それをもとに犯罪捜査を行うというアイデアは、死者の脳に眠る記憶にダイブし秘密を探るプロットが出てくる海外ドラマ「フリンジ」を想起させ、いまいち消化不良だった同監督作「プラチナデータ」を超えるような本格SFサスペンスを基調とするのかと期待したのだが・・。

フタを開けてみたら「ハンニバル」以来の脳みそ観賞付き&近親相姦まであるグログロな猟奇殺人もののサイコホラーで気分が萎えた。

また、例えば28人殺しの凶悪犯・貝沼(吉川晃司)の脳内映像を見て、多くの捜査官があっちの世界に引きずり込まれておかしくなったとは具体的にどういうことなの?とか、絹子と貝沼、薪と貝沼、薪と鈴木(松坂桃李)の関係性など全ての要素が説明不足でストンと腑に落ちてこない。

要はあれやこれやと詰め込みすぎなのかもね。

そういう点では、少女でありながら稀代のサイコパスという露口絹子のキャラ設定が今まで誰も手を出そうとしてこなかったタブーな領域ゆえに、映画として絹子の一点突破で突き進んだ方がまだマシだったのではないかと思ってしまう。まぁ、だからといってそれを見たいかといわれたら勘弁して下さいってなるけども(笑)。。

映像は毎度のことながらエッジが効いているだけに、脚本頑張れとしか言いようがないね・・。

P.S.「客観的に見ないとダメだ。主観的に見てしまうとあちら側に持っていかれるぞ!」ってセリフがあったけど、映画がそうなっちゃってどうするww

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ゲノムハザード ある天才科学者の5日間

Poster2出演:西島秀俊、キム・ヒョジン、真木よう子、浜田学、中村ゆり、伊武雅刀

監督・脚本:キム・ソンス

(2013年・日/韓・120分)WOWOW

内容:ある日、仕事から帰宅した石神武人は妻の死体を発見する。間髪入れずに電話が鳴り出てみると、目の前で死んでいるはずの妻の声で、実家に行くので帰れないという。混乱する中、石神は警察を名乗る2人組に拉致されかけるが間一髪で逃走し、通りかかった韓国人女性記者のカン・ジウォンに助けられるが・・・。

評価★★☆/50点

失われたアイデンティティを奪還するための謎解きサスペンスとアクション満載の決死の逃走劇という点ではボーン・アイデンティティ、またDNAがミステリーの重要なファクターになっているという点ではプラチナデータを想起してしまうけど、そのどちらにも遠く及ばなかったかんじ・・・。

自分の中に別人の記憶が上書きされて頭の中はその人になってしまったものの、現実ではそれぞれに妻がいて2人分の人生が混在してしまうので記憶喪失よりもややこしくてタチが悪いw

しかも見てるこっちが全く先が読めないのはまだしも、主人公までずっと右往左往状態なので、なんか途中からついて行くのがイヤになってくる(笑)。予定調和が全くないのも問題なんだなと。かといって、真実が明らかになっていく後半もでっかく膨らませた風船が一気にしぼんでしまうような失速感に満ちていてイマイチだったし。。

あとアクションに関しても、ジェイソン・ボーンを引き合いに出してしまった時点で分が悪い面があるとはいえ、例えば主人公が追っ手から逃げる時に片側3車線の道路を車にひかれそうになりながら横断するシーンがあるけど、見てて全然ヒヤヒヤしないのw

全体的にチープで子供だましな撮り方で、体張ってますという触れ込みと実際どう撮ってどのように見せるかという違いを分かっていない。

原作の方が何十倍も面白いんだろうなぁってのがありありと伝わってくるような映画だった(笑)ってそれじゃダメじゃん!

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プラチナデータ

O0800113512401227792出演:二宮和也、豊川悦司、鈴木保奈美、生瀬勝久、杏、水原希子、遠藤要、和田聰宏、中村育ニ、萩原聖人

監督:大友啓史

(2012年・東宝・134分)WOWOW

内容:近未来の日本。警視庁の科学捜査機関である特殊解析研究所は全国民のDNAデータを収集登録する“プラチナデータ”を実現。それを活用した捜査システムを使えば一挙に犯罪撲滅を図れる期待がもてるため、政府もDNA法案成立を急いでいた。しかしそんな中、法案反対者やシステム開発の関係者が立て続けに殺害される事件が起きる。そして、犯人の残したDNAから捜査システムが導き出した犯人はシステム開発の責任者である天才科学者・神楽龍平だった。まさかの事態に逃亡を余儀なくされた神楽を、叩き上げの浅間刑事が追い詰めていくが・・・。

評価★★★/65点

原作既読。

全能の捜査システムを操る側にいた人間が一転して犯人として追われる立場になってしまう「マイノリティ・リポート」。

逃亡しながら真犯人を探し出し自らの容疑を晴らそうとする「逃亡者」。

国家によるハイテク監視システムの脅威を描く「エネミー・オブ・アメリカ」。

と、SF・サスペンス・ミステリーの3大要素を日本を舞台にしていながら程よく詰め込んでいる面白さと、近い将来ありえるかもしれないアナザーワールドとしてみれる面白さがあり、映像化には向いてるなと思いながら読破したのだけれど、映画化するにあたって主人公が二重人格という反則スレスレの荒技をうまく落とし込めるのかという不安は少なからずあった。

つまり、事件の時は別人格で、犯人はもしかして自分なのか?というサスペンスと、プラチナデータとは何なのかというミステリーを両立させることができるのかという不安だが、やはり予想通りこの設定が足を引っ張ってしまった感は否めず。

映像面に関しては小説を読んでこちらが思い浮かべていた脳内映像をはるかに凌ぐレベルで上々だったのだけど、話がやっぱ大味になっちゃったよねぇっていう・・・。

神楽はシロであるということに映画自体がはなっから確信をもって描いているし、肝心かなめのスズランが出てこないため二重人格設定が宝の持ち腐れになっていると思うし、そのネタバレに時間を割かなければならないため逆に犯人の動機の描き方やサスペンス要素が未消化になってしまったかんじがする。

まぁ、原作ものの映画化はえてして難しいものだけど、今回は特に難しいものだったように思う。

そういう意味では2時間スイスイと見れるエンタメとして手堅く作られているだけでも良しとしなければならないのかも。。

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ペイチェック 消された記憶(2003年・アメリカ・118分)MOVIX仙台

 監督:ジョン・ウー

 出演:ベン・アフレック、アーロン・エッカート、ユマ・サーマン、コルム・フィオール

 内容:仕事を終えると機密漏えいを防ぐために記憶を消されるという契約で、オールコム社の新システムの極秘開発を行っているSEのジェニングス。大仕事を終えた彼は、記憶消去後に報酬ではなく19個のガラクタを渡され、しかも謎の組織とFBIに追われるハメに。自分はなぜ追われているのか、その謎解きを始めるのだが・・・。

評価★★★★/75点

この頃のベン・アフレックは「パールハーバー」「デアデビル」「ジーリ」など駄作街道驀進中だったので、今作も右から左へ受け流すかのごとく記憶の断片にも残らない作品になっているのかなと勝手に思い込んでいた。

が、ふたを開けてみたら、あらビックリ。ベン・アフレック臭が消えているだけでなく、ヒッチコックを5倍くらい消臭剤で薄めて現代版にアレンジしたかんじで、ホントだったらそんなの評価低くするんだけど、もともと低かった期待値を大きく上回る出来だったということでww

ただ終盤も終盤になって白いハトが出てきてやっとで、あ、監督ジョン・ウーだったんだっけと思い出したくらいジョン・ウー節というか匂いが消されててこれまたビックリ。なにせジョン・ウー必須アイテムの銃が脇に追いやられてしまってるのだから無理もないか。

本当に開発されてたのは、超強力消臭剤だったのか!?

マジメなところジョン・ウー映画の辞書に“逃げる”という言葉が今までなかったように思われるのだけど、今回はそれを上手く採用したことがイイ方向に出たのでは。独特の匂いがしないという副作用もあったけどね。

夢のシネマパラダイス254番シアター:新世紀エヴァンゲリオン

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH(TRUE)2/Air/まごころを、君に

Eva28 声の出演:緒方恵美、三石琴乃、山口由里子、林原めぐみ、宮村優子

総監督・原作・脚本:庵野秀明

監督:摩砂雪、鶴巻和哉

(1998年・東映・160分)DVD

評価★★/45点

内容:21世紀の第3新東京市を舞台に、人類と謎の生命体“使徒”との壮絶な戦いと、使徒を倒すべく造られた汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオンを操る少年少女の苦悩を描いた長編アニメーション。1995年からテレビ放映されて話題を呼んだ連続アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の劇場版で、全26話のうち第24話までの総集編に新作カットを加えた「DEATH」編と、第25話と最終話を新たにリメイクした「REBIRTH」編の2部から成る『シト新生』が1997年に製作されたが、製作作業の遅れから「REBIRTH」編は未完成のまま公開された。そこで4ヵ月後にその完全版として、「第25話・Air」「最終話・まごころを、君に」で構成された劇場版のパート2となる『Air/まごころを、君に』が公開。さらに、1998年に『シト新生』の「DEATH」編を修正した「DEATH(TRUE)2」と、「Air/まごころを、君に」を併せた劇場版の本来の形というべき作品が公開されるに至った。

“タイタニックにはフィーバーしたが、エヴァにはフィーバーしなかった。そういうごくごくフツーの日本人です自分は(笑)。”

エヴァのアニメ放送の時は盛岡で高校生をやっており、エヴァブームなど露知らず。やっとのことでエヴァブームが飛び火してきたのが97年、大学2年のことだ。

レンタル屋でビデオを借りまくって見たのだが、最初の頃はイジイジしてヘタレな主人公シンジのキャラが逆に新鮮だったのと、“死海文書”“ロンギヌスの槍”“使徒”といった聖書に関連させた謎めいた用語の氾濫に象徴される壮大に広げた大風呂敷の魅力にひきこまれて見入ってしまっていた。

特に、シンジがエヴァ乗務を放棄し家出をして電車にあてもなく乗り続けるエピソード(第四話「雨、逃げ出した後」)など、全く正義のヒーロー然としていないばかりか、世界を救うエヴァに乗ることで逆に悩み苦しむ姿をさらけ出してしまう悲劇のヒーロー像というのは目から鱗ものだった。またそんな中で、突発的にキレてしまうような過激で残酷な暴力性があらわになる戦闘シーンもまた非常に印象的だった。

が、しかしである・・・。

だんだん回が進むにつれて、一向に成長していかずに幼児的ともいえる内的引きこもりに陥っていくシンジにイラッとしてきて、あげくの果てに風呂敷たたむ前に逃亡してしまうような収め方に愕然。

、、、と、ここで自分の中のエヴァブームは一気に冷めて、エヴァ劇場版には目もくれず長蛇の列に恋人と並んで「タイタニック」を2回も見てしまったのだった。

あれから10年、完全に忘却の彼方へ消えてしまっていたエヴァだったが、突如降って湧いたように「ヱヴァンゲリオン新劇場版」が公開されると聞いて10年ぶりにレンタルして再見してみることにした。

さて、10年ぶりに見た感想は、学生気分のぬるま湯にドップリ浸かっていた10年前と、社会に出て幾度となく挫折を経験するうちに下流層の最果ての地でジタバタしている今とでは、、、大した違いはなかった(笑)。。。

“気だるい平和”“途方もない日常”といった、モノがあふれかえり豊かすぎる社会が陥る目的意識を失った閉塞感が自らの実感としてなんとなく分かるようになってきた今日この頃だけど、そういう社会的バックボーンの時代的要請とエヴァがシンクロしているとまでは理解できず・・・。

ようするに今見てもよう分からんってこと。

“世界の命運”をたった14歳の肩に託し背負わせるにはあまりにもその肩はか弱すぎるという視点は面白いのだが、守らなければならない肝心の“世界”が描かれていない、またそこから派生する社会や大人の内面に対する想像力が決定的に欠如していると言わざるを得ないってことは今回見てより強く再確認したというかんじ。

その点で好対照をなすといえるのが、全然さえない高校生ピーター・パーカーが主人公のハリウッド映画「スパイダーマン」シリーズだと思うんだけど、これほど人間臭い主人公キャラもいないというくらい等身大のヒーロー像を提示してくれた。

一方、エヴァはサブキャラに至るまで全員何らかのトラウマやコンプレックスを抱え、三人称の世界とつながろうとせずに自己の存在理由をただただ自問自答しつづけ、決定的に自分自身が嫌いという病的なまでのナルシスティックなヒーロー像を描いてしまった。

しかも、ピーター・パーカーが苦悩と葛藤を経てヒーローとしての孤独を受け入れそこから自立・解放へと向かっていくのに対し、シンジの方は逆に苦悩から絶望へと足を踏み入れてしまい、あげくの果てにTVアニメ版では自閉症の極致で終わるという空しさだけが残る結末となってしまった。

一方、劇場版ではラストで、「やっぱり自分の殻に閉じこもって逃げていてはダメで他者としっかりと向き合うしかない」と、アスカの首を絞めながらとってつけたように言う。

それ自体、薄気味の悪いものだったが、そこに至るTVアニメ前半のあっけらかんとしたスタイルから監督の青くさいマスターベーションへと変容していくプロセスもまさに「気持ち悪い!」としか言いようのないものだった。

終わってみれば、生理的にダメの一言。。。

なんだろ、美味そうなお菓子だなと思って口に入れたら、ミルクリキュールの洋酒が入っていてお口に合わないといったかんじだろうか。

とかなんとかいって「ヱヴァンゲリオン新劇場版」も怖いもの見たさで見ちゃうんだろうけど・・・。

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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

Gam0810060714000p1 声の出演:緒方恵美、三石琴乃、山口由里子、林原めぐみ、立木文彦

総監督・脚本:庵野秀明

監督:摩砂雪、鶴巻和哉

(2007年・日本・98分)CS

 

内容:2015年、第3新東京市。内向的な14歳の少年・碇シンジは、3年ぶりに父・碇ゲンドウと再会する。彼はそこで、極秘裏に開発された汎用人型決戦兵器“人造人間ヱヴァンゲリオン”初号機を見せられ、謎の敵“使徒”との戦いを強要される。最初は反発するシンジだったが、代わりに乗務することになった少女・綾波レイの重傷を目の当たりにして、自ら出撃を決意する・・・。

評価★★★/65点

エヴァにそんな思い入れもない自分からすると、これで何回目の劇場版やねん!よう飽きないなぁ、というかキモイよこのオッサンww、、と思っちゃって、またREBUILDだとかわけの分からん看板をつけやがって、、、、

、、と見る前からバカにしてた本作だったけど、いざフタを開けてみたら、キモイ臭は消えてて、あれっ?意外にイケちゃうくち?と感じてしまうほど見やすいというか、とっつきやすい作品になっていて個人的には好印象。

まぁ、TV版の一話~六話までを誰が見ても分かるようにスタンダードに手堅くまとめたといえばそれまでだけど、TV版の映像を丹念に精査修正し、強化したというだけあって、かなりクオリティの高い映像になっていて、いやでも見入ってしまうほどの見応え感はあったように思う。

人物については、TV版でキモチ悪いくらいの内面描写をさんざん見せつけられてきたので、はっきりいってどうでもいいんだけど(笑)、古臭さや懐かしさよりも全体的に新鮮なかんじで見れたのは、これもまた意外だったかも。

ここらへんは、やはりエヴァや使徒のデザインなど細かな部分がリファインされ、メカ重視というロボットアニメ本来の立ち位置に戻って足を着いているのが大きいのだと思うけど、これが中編“破”、後編“急”“?”でどうブレブレに揺れて壊されていくのか気がかりではあるわな。

怖いもの見たさで行くっきゃない!?ゲロ吐くかもしれないけど・・・(笑)。。

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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

Img_0声の出演:緒方恵美、林原めぐみ、宮村優子、坂本真綾、三石琴乃、山寺宏一

総監督・脚本:庵野秀明

監督:摩砂雪、鶴巻和哉

(2009年・日本・108分)DVD

 

内容:第3使徒が北極に出現。海外のパイロット、マリ・イラストリアスのエヴァ5号機が迎え撃つ。一方、日本では第7使徒が出現するも、ヨーロッパから帰還したアスカのエヴァ2号機が鮮やかに殲滅。そしてアスカはシンジの中学校に転入し、ミサトのマンションの新たな同居人になる。その後何かとギクシャクするシンジ、レイ、アスカだったが、第8使徒との戦いや学園生活を通して打ち解けていき、チームワーク育成のために骨を折っていたミサトも安堵するのだが・・・。

評価★★★★/75点

前作「序」が旧テレビアニメシリーズをほぼ踏襲した総集編みたいな作りになっていたので、今作もそのように見始めたらオープニングから新キャラが出てきて目が点。その後も旧シリーズとは真逆のベクトルのほとんど別物といっていい内容になっていて嬉しい驚きだった。

その真逆のベクトルとは、鬱々な旧シリーズとは正反対のポカポカ陽気な良い意味でポジティブな手触りのする作品になっていたことで、嫌悪感のない垢抜けた作風がかなり新鮮に目に映った。

つまり“拒絶”と“孤独”が新機軸だった旧シリーズと比べると、今作は“肯定”と“絆”というベクトルになっていて、まぁごくごく普通のアニメになったがゆえの見やすさということもできるけど、ナヨナヨしていない能動的で健康的なシンジも、シンジの差し出した味噌汁を飲むほど社交的になった綾波レイも、色気づくアスカも、旧シリーズの病的な気持ち悪さが印象にある自分としては、あ~なんだか君たち仲良く元気になって良かったねぇと嬉しくなってしまったし。

それゆえ、旧シリーズで使徒に侵食され暴走するエヴァ3号機をパイロットの鈴原トウジもろともシンジの初号機が打ち砕くプロットで、3号機パイロットがアスカに変更されているのも感情移入度が強い分かなり衝撃的で、そこらへんも上手く作ってるなぁと感心した。

あとは、使徒やメカの造形、エヴァの機動性など絵のクオリティがとにかく高くて、2号機の登場シーンなんて垂涎ものだったし、総じて全面的にアグリー(肯定)できる作品になっていたと思う。

ま、旧シリーズあってこその今作という点はかなり大きいと思うけども。良い意味で裏切られたな。やれば出来るんじゃん庵野さんww

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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(2012年・日本・95分)DVD

 総監督・脚本:庵野秀明

 監督:摩砂雪、前田真宏、鶴巻和哉

 声の出演:緒方恵美、林原めぐみ、宮村優子、坂本真綾、三石琴乃、石田彰

 内容:第10使徒に取り込まれた綾波レイを初号機で救出してから14年後。ミサトらが結成した反ネルフ組織“ヴィレ”の艦艇で目覚めたシンジだったが、ニア・サードインパクトを引き起こした張本人として危険人物扱いされ、エヴァに乗ることも禁止される。そんな中、ネルフのエヴァMark09がシンジを連れ戻そうと急襲。シンジはそのエヴァに導かれるようにネルフ本部へ向かう。そして父ゲンドウの紹介で出会った謎の少年・渚カヲルと親しくなるが・・・。

評価★★☆/50点

「序」でヌクヌクし「破」でポカポカし「Q」でグツグツしと思いきや、カッチコチってなんでやねん!

どこまでいっても分かり合えない、やっぱりエヴァはエヴァだった(笑)。

生きてるアスカ?葛城艦長?あれから14年?反ネルフ組織ヴィレ?シンジの母親の名前が碇ユイじゃなくて綾波ユイ?カシウスの槍?ニアサードインパクト?アダムス?L結界密度?

一切説明無し!

なんだろ、ニンゲン観察モニタリングで全く想定していない別ものバージョンを見せて、お口ポカンな観客をあざ笑う企画みたいな、、って誰が得するんだコレ。。見る側をほったらかして突っ走る。こんな映画見たことないという意味では金字塔だわ。

庵野にこそ暴走しないように首輪爆弾着けるべきじゃないのかw

P.S.「巨神兵東京に現る」は良かった。CG無しであそこまで細密かつド迫力の映像を見せられてかなりテンション上がった。それゆえに本編のQには文字通りお口ポカン状態になってしまったが・・。

2019年9月15日 (日)

夢のシネマパラダイス20番シアター:ディズニーアニメ第2倉庫

ズートピア

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声の出演(吹き替え版):上戸彩、三宅健太、高橋茂雄、玄田哲章、竹内順子、Dream Ami

監督:バイロン・ハワード、リッチ・ムーア

(2016年・アメリカ・108分)WOWOW

内容:肉食動物も草食動物も関係なく共生している動物たちの楽園ズートピアで史上初のウサギの警察官となったジュディ。しかし、周りからは半人前扱いされ、任されるのは駐車違反の取り締まりばかり。そんな中、巷では連続行方不明事件が多発し、ジュディにも捜査へ参加するチャンスが巡ってくる。そして偶然知り合った詐欺師のキツネ・ニックとともに捜査をするのだが・・・。

評価★★★★/75点

アニメが本来持つ伝える力の純度の高さというものをこれほど感じられる作品はないのではなかろうか。

様々な個性を持ったアニマルキャラが共存する自由の地ズートピアをユーモアたっぷりに描きながらも現実の人間社会とリンクさせ、肉食動物と草食動物、大型動物と小型動物、オスとメス、マジョリティとマイノリティなど様々な要素にメタファーを織り込み、見ているこちら側にまで先入観や偏見をさりげなく植え付ける仕掛けになっているところがこの映画のミソ。

また、アイスショップでキツネにはアイスは売らないと言われてすったもんだするシーンなんかも、キツネは少々差別を受けても仕方ないよなとスルーしちゃったし、事件のキーワードとなる“夜の遠吠え”=オオカミの仕業と推理するくだりもオオカミが犯人ならとどこかで納得してしまうし、正義感が強く警察学校を首席で卒業した優秀なジュディなら間違うはずがないと思ってしまう。

ここら辺の先入観を逆手に取ったミスリードの仕方が実に上手くて、お手柄を立てたジュディが「狂暴化したのは肉食動物だけだから、生来持つDNAのせいなのかも」「けどニック、もちろんあなたは別よ」と発言してしまうところで、理性がもたらす“悪意なき差別”に我々もハッと気付かされることになる。

その気付きを学んで、ジュディとニックは悪意ある差別をまき散らそうとする真の黒幕を一刀両断するわけで、一筋縄ではいかない差別・偏見のはびこる人間社会を分かりやすい縮図として表し、お互いの違いを認め合うことの大切さという子供から大人まで理解できるメッセージ性を有した作品に仕上げてしまうのだから恐れ入る。

そして、ここまで高いクオリティを保った作品を提示できるのは、たぶん今ディズニーしかないということも実感してしまうジブリファンなのだったw

P.S. 日本アニメは宮崎駿、押井守、大友克洋、新海誠など作家性が前面に出るのが常なので、今作みたいにディズニー印のもとに共同監督+脚本家7人なんていうアベンジャーズばりのチーム体制で作り上げていく手法は日本ではあまり出来ないのかもね。。

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ベイマックス

45110声の出演(吹き替え版):川島得愛、本城雄太郎、菅野美穂、小泉孝太郎

監督:ドン・ホール、クリス・ウィリアムズ

(2014年・アメリカ・102分)WOWOW

内容:近未来の最先端都市サンフランソウキョウ。幼い頃に両親を亡くした14歳の少年ヒロは、兄のタダシとともに叔母キャスのもとで暮らしていた。飛び級で高校を卒業してしまった天才のヒロは、タダシが通う大学に入ることを夢見ていた。そして入試を兼ねた研究発表も無事終わるが、その会場で爆発事故が起こってタダシが命を落とし、ヒロはメンタルをすっかりやられてしまう。そんな彼の前に現われたのは、タダシが残した形見のケアロボット“ベイマックス”だった・・・。

評価★★★/60点

主人公の少年がトトロとゴーストバスターズのマシュマロマンを掛け合わせたようなツルツルロボのベイマックスに包み込まれるように抱き寄せられる予告編のワンシーンくらいしか予備知識がない中で見たんだけど、予告編のイメージとしてはピクサーのウォーリーと未来少年ヒロの友情癒やし系物語かと思っていた。

しかし、見始めていくと次第にMr.インクレディブル的ヒーローアクションものの様相を呈してきて、最後はマーベルのロゴがでん!と出た後にスタン・リーまで出てきて。

そっか、、原題のビッグヒーロー6ってそういうことだったのか・・・。

うまいこと予告編に刷り込まれたかんじだけど、マーベルヒーローという前情報だけでも知ってればもっと面白く見れたはず、と思ったのは自分だけw?

でも、そうはいっても今回の作品はウォーリーの擬人化されたキャラの豊かな感情表現にも、Mr.インクレディブルの魅力的なキャラクター造形のアンサンブルにも遠く及ばないけどね

やっぱりピクサーに比べるとディズニーはひとかけの隠し味の工夫と、もうひとかけの毒気が足りないんだよなぁ。。

せめてビッグヒーロー6のチームメンバーになるヒロのオタク同級生たちをもっと前面に出してほしかったな。

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アナと雪の女王

T0018069p声の出演(吹き替え版):神田沙也加、松たか子、原慎一郎、ピエール瀧、津田英佑、多田野曜平

監督:クリス・バック、ジェニファー・リー

(2013年・アメリカ・102分)WOWOW

内容:アレンデール王国の幼いプリンセス姉妹エルサとアナ。姉エルサには触れたものを凍らせてしまう魔法の能力があったが、ある時、不注意で妹アナに怪我を負わせてしまう。それ以来、責任を感じたエルサは部屋に引きこもってしまう。それから時は流れ、国王夫妻が事故で亡くなり、エルサは王位を継ぐことに。しかし、戴冠式の最中に力を制御できなくなり、真夏の王国を厳冬に変えてしまったエルサは、王宮から逃亡し、今度は雪山に築いた氷の城に引きこもってしまう。アナは、なんとか姉と王国の危機を救おうと雪山へ向かうのだが・・・。

評価★★★★/75点

2014年記録づくめの特大ヒットとなった今作をリアルタイムで見ていない自分は世の中のフィーバーをいくぶん冷めた視線というか半信半疑で見ていたところがあった。

それはディズニーアニメは大人の鑑賞に耐えうるものではないという先入観がいまだに拭いきれていなかったからだ。いまだにというのは「塔の上のラプンツェル」(2010)が目を見張るような良作だったのに対し、その流れがアナ雪にも受け継がれているのかまだ十分信用できなかったということで

しかし、満を持して見てみたら、その流れはちゃんと踏襲されていて水準以上の作品になっていたと思う。

その流れとは具体的には3DCGの作画技術が生み出す魅力的なキャラクタリゼーションにあるといっていいと思うけど、特に顔の造形力と表情筋の豊かさは特筆もので、実写の質感に寄せていくリアル志向なベクトルではなく、あくまでアニメーションであることを意識したデフォルメとクレイアニメに近い柔らかく暖かみのある質感が親近感のわくキャラクターにつながっていて、そのポイントがアナ雪ではより強調されて描かれていたと思う。

それにより複雑な感情表現も登場人物に違和感なく反映されていて、それが自然と個性に昇華されているのが最大の強みだと思う。

これはジョン・ラセターをはじめとするピクサーの血が入り込んでいることが大きいと思うけど、反面ストーリーラインの方がオーソドックスで平板にすぎて、歴史的なメガヒットに足る魅力があったかといえばやや疑問。

姉妹に愛憎劇が絡むと「何がジェーンに起ったか」(1962)のようなおぞましいほどのスリラーに変貌を遂げちゃうけど、ディズニーの王道プリンセス物語に沿った予定調和なソフトタッチがやや物足りなかったかな。

さっき複雑な感情表現と書いたけど、その点ではまだまだ足りなかったし、例えばエルサの苦悩はもっと掘り下げてもよかった。エルサの感情が爆発するレット・イット・ゴーもう歌っちゃうの!?と正直意表をつかれちゃったし。エルサにしろアナにしろ、あるいは両親の死など、それぞれの要素がこちらの感情を強く喚起するまでの奥行きと広がりに乏しかったのはかなり惜しかった。

しかし、それを補ってあまりあるミュージカルの魅力は満載で、さすがミュージカルの本場アメリカだと思わせてくれる素晴らしさだった♪

考えてみればディズニーアニメで1番の傑作「美女と野獣」も音楽と作劇が見事に融合していたけど、それを彷彿とさせるかんじだったし。

で、結局メガヒットの最大の功労者は、音楽の力、そして神田沙也加と松たか子の吹き替えに尽きるってことなのかなと(笑)。

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プレーンズ

Poster2声の出演(吹き替え版):瑛太、石田太郎、井上芳雄、山口智充、小林沙苗、天田益男

監督:クレイ・ホール

(2013年・アメリカ・92分)WOWOW

内容:田舎の農場で働く農薬散布機のダスティは、世界一周レースに出てチャンピオンになることを夢見ていた。レース用飛行機ではない彼の夢を誰もまともに取り合ってくれない中、親友の燃料トラック・チャグとフォークリフト・ドッティだけは応援していた。その甲斐もあり、ダスティは奇跡的に本選出場を決めるが、高所恐怖症という最大の弱点をどうにも克服できずにいた・・・。

評価★★★/60点

ピクサー製作「カーズ」のスピンオフ企画だけど、ピクサーではなくディズニーが製作している変わり種。

話の構成や画作りも「カーズ」をほぼ踏襲しているんだけど、なぜいまいち面白くないんだろう・・

なんかピクサーとディズニーのレベルの差が如実に表れちゃったかんじだけど、その差はシナリオの精度といってよく、絵は同じでもシナリオに魅力がないと全体として歴然としたレベルの差になってしまうという、これほど分かりやすい対照実験もないよな

特に挫折と成長というキーワードを欠いた主人公のキャラクターが映画を一本調子なものにして奥行きを狭めてしまっているんだよね。

その点ピクサーはそこに時間と手間ひまをかけて上手く作っているわけで。

まぁ、正直今回のはテレビ映画向きのレベルだよね。と思ったらもともとそういう企画だったのかい。納得。。

P.S. 2作目も似たようなもんでした・・・w

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