2009年11月 2日 (月)

夢のシネマパラダイス342番シアター:デトロイト・メタル・シティ

デトロイト・メタル・シティ

20081009_379758 出演:松山ケンイチ、加藤ローサ、秋山竜次、宮崎美子、松雪泰子、ジーン・シモンズ

監督:李闘士男

(2008年・東宝・104分)CS

評価★★★★/80点

内容:オシャレな渋谷系ミュージシャンを目指して大分の田舎から上京してきた根岸崇一。ところがデスレコードという音楽事務所に自作のCDを持ち込んでしまったことがきっかけで、悪魔系デスメタルバンド「デトロイト・メタル・シティ」のギターボーカル“ヨハネ・クラウザーⅡ世”としてデビューさせられてしまう。根岸は、想いを寄せる女性・相川さんにバレないようにひた隠すが、デビューシングルが予想外の大ヒットとなってしまい・・・。

“「NO CINEMA,NO DREAM」”

将来思い描いていた自分と、今の自分が置かれている現実とのギャップ、、「こんなはずではなかった・・・」というのは誰しもが直面する悩みだと思うのだけど、それを自己表現の手段としてはもっとも分かりやすい音楽というジャンルで面白おかしくデフォルメして描いているのがこの映画のミソ。

オシャレと平和と甘ったるいポップソングをこよなく愛する心優しきナヨナヨ男、根岸。

一方、白塗りメイクと悪魔と殺人ソングをこよなく崇拝し、1秒間に10回「レイプ!」と連呼することができるデスメタのカリスマ、ヨハネ・クラウザーⅡ世。

このジキル&ハイド的な2つの顔の落差の中で、正体を好きな女のコや家族に知られてはいけないというスーパーマンなどの変身ヒーローものが抱えるジレンマを織り込んでいて上手いつくりになっているし、さらにはこんなこと本当は全然したくないという意に反して売れていってしまうという二重のジレンマに陥っていく主人公の深刻な姿が最高に面白おかしい笑いに昇華されていて、かなりドツボにハマって爆笑してしまった。。

漫画原作は読んだことないけど、変にツッコミ入れることがない分、オーソドックスなベタギャグの洪水も逆に純粋に楽しめたかなと。

なにより根岸とクラウザーを演じ分けた松山ケンイチの突き抜けっぷりは傑作で、「デスノート」の“L”役はあまり好きではなかったんだけど、これ観て自分の中で一気に赤丸急上昇俳優になっちゃったかも。

松雪泰子も白鳥麗子のなれの果てを思わせる怪演っぷりで印象的だったし、三谷幸喜以外で久々に笑えた映画だったな。

ちなみに、オイラの座右の銘は「NO CINEMA、NO DREAM」だっス!

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サルサ!(1999年・仏/スペイン・100分)CS

 監督:ジョイス・シャルマン・ブニュエル

 出演:ヴァンサン・ルクール、エステバン・ソクラテス・コバス・プエンテ

 内容:若き天才ピアニストのレミがショパンを捨てて選んだのは、情熱の音楽サルサだった。ところがパリのラテンバンドが探しているのは本物のキューバ人・・・。そこでレミは自分の肌をチョコレート色に変えて、伝説のキューバ人作曲家ベレートの下、キューバ・バーでサルサのダンスレッスンを始める。が、そこにシャイなパリジェンヌ、ナタリーが現れて・・・。

評価★★★★/75点

濃いsun!恋lovely!来いrun!ナタリーーsign03オイラの腰はビンビンだぁっthunder!フォーーーッnotes!!!ちょいオカシくなってます・・・

いや、これ見ると確実にどっかがオカシくなっちゃうんだってばww。試してみぃ。

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ブルース・ブラザース(1980年・アメリカ・133分)NHK-BS

 監督:ジョン・ランディス

 出演:ジョン・ベルーシ、ダン・エイクロイド、キャブ・キャロウェイ、ジェームズ・ブラウン、レイ・チャールズ、アレサ・フランクリン

 内容:黒づくめの服に黒のサングラスでキメたアウトロー、ジェイクとエルウッドのコンビは、育った孤児院が税金を払えず、差し押さえの運命にあることを知り、なんとか資金を工面しようと仲間たちとR&Bバンドを結成。苦難の末、大コンサートを開催することになるが、会場は彼らを捕らえようとする警官隊によって包囲されていた・・・。土曜の夜の人気テレビ番組「サタデー・ナイト・ライブ」から飛び出したジョン・ベルーシとダン・エイクロイドによる爆笑コンビ“ブルース・ブラザース”がお茶の間を飛び出し、映画に進出!

評価★★★/65点

“暗闇でグラサンかけるおバカセンスの持ち主も音楽のセンスにかけては右に出る者なし!”

パトカー軍団を惜しげもなく大破させまくり、戦車まで繰り出す破壊的なギャグは面白くも何ともないのだけど、キャブ・キャロウェイからジェームズ・ブラウン、レイ・チャールズにアレサ・フランクリンといったR&B界の大御所が繰り出すミュージカルナンバーには大満足。

黒人大衆音楽ともいうべきブルースをエンタメの俎上に乗せて悪ノリすることに徹した上で、しっかりオマージュという形に昇華させていて、音楽映画としての醍醐味は大きい。

なのだけど、、テンコ盛りなコメディ演出のウザさが個人的には終始足を引っ張り、この点数・・。

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ブルース・ブラザース2000(1998年・アメリカ・124分)NHK-BS

 監督・脚本:ジョン・ランディス

 出演:ダン・エイクロイド、ジョン・グッドマン、ジョー・モートン

 内容:前作から18年。刑期を終えたエルウッドは、相棒ジェイクの死を知る。エルウッドはかつてのブルース・ブラザースバンドのメンバーを再び強引に集めてバンド活動を始めるのだった。。

評価★★/40点

底抜けの悪ノリがセールスポイントだった前作から一転、底抜けの寂寥感に包まれた今作に見る影はもはやなかった・・・。

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恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ

Fabulous_baker_boys 出演:ミシェル・ファイファー、ジェフ・ブリッジス、ボー・ブリッジス、エリー・ラーブ

監督・脚本:スティーヴ・クローヴス

(1989年・アメリカ・109分)NHK-BS

内容:ホテルのラウンジで演奏するピアノデュオのフランクとジャックのベイカー兄弟は、フランクの提案で女性ボーカルのオーディションを行う。選ばれたスージーを加えたザ・ファビュラス・ベイカー・ボーイズは観客を魅了するが、一緒に仕事を続けるうちにジャックとスージーが恋仲になってしまい、3人のバランスは崩れ始める・・・。

評価★★★★/80点

昔はこれって3P映画かとばっかり思ってたんだけどww、フタを開けてみたら、むっちゃエエ映画じゃん!

ジャズピアノの旋律とともに味わう渋くて甘くて少々苦味のある大人のムード漂う映画。

まがりなりにも大人と呼べる30代に突入した今になって観たのはかえって良かったかも。

ホテルのラウンジやナイトクラブで長年に渡ってピアノデュオとして細々と演奏し続けているかつての夢追い人。その2人の間に若い夢追い人が割って入ってくることでビミョーに崩れていくバランス。

それを夢、人生、恋愛、兄弟愛といった要素を形式と即興の刺激的なバランスの上にまぶしながら爪弾いて描いているのがなんとも乙で、しかもそのビタースイートな口当たりがすこぶる魅力的なものになっている。

ラストも、題名にある恋のゆくえというよりは、夢追い人たちの自立の方に重心を置いて描いていて、そこがなんか大人な余韻を残す終わり方になっていて良いんだよね。

くわえ煙草が様になっているジェフ・ブリッジスと、はすっ葉だけどそのハスキーボイスと艶やかな肢体が忘れがたいミシェル・ファイファーはもとより、爆笑問題の田中のような味を出していた(笑)ボー・ブリッジスもまた印象的で、役者陣もサイコーだった。

通すぎず、かといって通俗すぎない大人の映画。ヨカッタです。

レアル・マドリー狂想曲第67番:因縁ヘタフェ戦

9月30日のCLマルセイユ戦で足首を負傷した(というか相手タックルで負傷させられた)クリスティアーノ・ロナウドが戦列を離れて1ヶ月。

リーガ、CLに加えて代表戦もあるわ国王杯も始まるわで、週2試合の過密スケジュールが続く中、10月はリーガ第6節でセビージャに完敗を喫し、CLミラン戦ではホームで惨敗、さらに国王杯では3部チーム相手に0-4の失態を演じ、にわかにぺジェグリーニ解任という話まで飛び出し、まさに風雲急を告げた10月。

11月はサンシーロでのミラン戦、ビセンテ・カルデロンでのマドリードダービー、そしてカンプノウでのクラシコと重要な決戦が続く・・・。

そんな中、ぺジェグニーニの進退に関わる重要な一戦となったホームでのリーガ第9節ヘタフェ戦!ヘタフェ戦といえば、昨シーズンにぺぺが相手選手を蹴り上げてしまい、10試合の出場停止処分を喰らってしまった因縁の一戦。。。

布陣は、、、、

            ベンゼマ

                           イグアイン

                   カカ   

  マルセロ                       

         シャビ・アロンソ      ラス

アルベロア                           Sラモス

          アルビオル       ぺぺ

                カシージャス

ベンゼマ&イグアインの2トップ気味ともいえる立ち上がり。ヘタフェが高くDFラインを設定していることもあったが、2人とも常に裏を狙う動きが見られ、前線に活発さが見られたのは好印象だった。

また、左ラテラルに安定感のあるアルベロアを置いて、マルセロを1枚上げたのは今シーズン初めての試み。

守備に難のあるマルセロをサイドハーフで使うというのは昨シーズンにファンデ・ラモスが行ったことでもあり、しかもそれはかなりプラスの効果を生み出しているという前例もあり、個人的には早く試して欲しかったんだけども。

が、その合否を見ようという矢先に、アルビオルが前半27分に一発レッドで退場となってしまう・・。この判定は厳しすぎ。。試合後にさっそくレッドカードの撤回を求めてリーガの大会委員会に提訴したようだけど、たぶんイエローに修正されるんじゃないかな。

これで10人で戦わざるをえなくなったレアルは、CBにSラモスを入れ、アルベロアを右ラテラルに、マルセロを左ラテラルに下げて対処。前線の選手を代えることなく、ピッチ上でポジション修正できたのは不幸中の幸いで、アルベロアをスタメンで出したのが奏功した形となった。

Photo ←マルセロがラスの頭をナデナデww

一人少ない中、獅子奮迅の働きを見せたのがラス。中盤スペースを就いてくる相手攻撃陣に休みなくチェイス&チェックをかけ続け攻撃の芽を摘み取るかと思えば、シャビ・アロンソも顔負けのパスでチャンスを演出。背番号10に相応しい活躍を見せた。なんか、家族の問題とかでフランスに戻ってたみたいだけど、そんな不安を払拭させるパフォーマンスだったな。

Photo_2 そしてそして、試合を決めたのは最後に頼りになる男イグアイン。

ドラマティックなゴールを披露することにかけては右に出る者がいない男、窮地に陥ったチームを幾度も助けてきた男が今回もやってくれた!

後半8分、マルセロからのアーリー気味のクロスを受け左足一閃!

さらにその3分後、今度はベンゼマからのパスを受け、ドリブルから右足一閃!

その後もカシージャスの好セーブなどで零封し、2-0で勝利!!

なんか10人になってからの方が動きが格段に良くなったような気もしたけど(笑)、今日のように気持ちを入れて戦えば結果はついて来るっちゅうことだね。頑張りぃ。

しかし、ヘタフェって、ソルダードやミゲル・トーレス、パレホなどレアルの下部組織出身者が7人だかいるんだってね。こりゃ完全にレアルBチームだなww。

2009年10月27日 (火)

夢のシネマパラダイス254番シアター:新世紀エヴァンゲリオン

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH(TRUE)2/Air/まごころを、君に

Eva28 声の出演:緒方恵美、三石琴乃、山口由里子、林原めぐみ、宮村優子

総監督・原作・脚本:庵野秀明

監督:摩砂雪、鶴巻和哉

(1998年・東映・160分)DVD

評価★★/45点

内容:21世紀の第3新東京市を舞台に、人類と謎の生命体“使徒”との壮絶な戦いと、使徒を倒すべく造られた汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオンを操る少年少女の苦悩を描いた長編アニメーション。1995年からテレビ放映されて話題を呼んだ連続アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の劇場版で、全26話のうち第24話までの総集編に新作カットを加えた「DEATH」編と、第25話と最終話を新たにリメイクした「REBIRTH」編の2部から成る『シト新生』が1997年に製作されたが、製作作業の遅れから「REBIRTH」編は未完成のまま公開された。そこで4ヵ月後にその完全版として、「第25話・Air」「最終話・まごころを、君に」で構成された劇場版のパート2となる『Air/まごころを、君に』が公開。さらに、1998年に『シト新生』の「DEATH」編を修正した「DEATH(TRUE)2」と、「Air/まごころを、君に」を併せた劇場版の本来の形というべき作品が公開されるに至った。

“タイタニックにはフィーバーしたが、エヴァにはフィーバーしなかった。そういうごくごくフツーの日本人です、オイラは(笑)。”

エヴァのアニメ放送の時は盛岡で高校生をやっており、エヴァブームなど露知らず。やっとのことでエヴァブームが飛び火してきたのが97年、大学2年のことだ。

レンタル屋でビデオを借りまくって見たのだが、最初の頃はイジイジしてヘタレな主人公シンジのキャラが逆に新鮮だったのと、“死海文書”“ロンギヌスの槍”“使徒”といった聖書に関連させた謎めいた用語の氾濫に象徴される壮大に広げた大風呂敷の魅力にひきこまれて見入ってしまっていた。

特に、シンジがエヴァ乗務を放棄し家出をして電車にあてもなく乗り続けるエピソード(第四話「雨、逃げ出した後」)など、全く正義のヒーロー然としていないばかりか、世界を救うエヴァに乗ることで逆に悩み苦しむ姿をさらけ出してしまう悲劇のヒーロー像というのは目から鱗ものだった。またそんな中で、突発的にキレてしまうような過激で残酷な暴力性があらわになる戦闘シーンもまた非常に印象的だった。

が、しかしである・・・。

だんだん回が進むにつれて、一向に成長していかずに幼児的ともいえる内的引きこもりに陥っていくシンジにイラッannoyとしてきて、あげくの果てに風呂敷たたむ前に逃亡してしまうような収め方に愕然。

、、、と、ここでオイラの中のエヴァブームは一気に冷めて、エヴァ劇場版には目もくれず長蛇の列に恋人と並んで「タイタニック」を2回も観てしまったのだった。

あれから10年、完全に忘却の彼方へ消えてしまっていたエヴァだったが、突如降って湧いたように「ヱヴァンゲリオン新劇場版」が公開されると聞いて10年ぶりにレンタルして再見してみることにした。

さて、10年ぶりに見た感想は、学生気分のぬるま湯にドップリ浸かっていた10年前と、社会に出て幾度となく挫折を経験するうちに下流層の最果ての地でジタバタしている今とでは、、、大した違いはなかった(笑)。。。

“気だるい平和”“途方もない日常”といった、モノがあふれかえり豊かすぎる社会が陥る目的意識を失った閉塞感が自らの実感としてなんとなく分かるようになってきた今日この頃だけど、そういう社会的バックボーンの時代的要請とエヴァがシンクロしているとまでは理解できず・・・。

ようするに今見てもよう分からんってこと。

“世界の命運”をたった14歳の肩に託し背負わせるにはあまりにもその肩はか弱すぎるという視点は面白いのだが、守らなければならない肝心の“世界”が描かれていない、またそこから派生する社会や大人の内面に対する想像力が決定的に欠如していると言わざるを得ないってことは今回見てより強く再確認したというかんじ。

その点で好対照をなすといえるのが、全然さえない高校生ピーター・パーカーが主人公のハリウッド映画「スパイダーマン」シリーズだと思うんだけど、これほど人間臭い主人公キャラもいないというくらい等身大のヒーロー像を提示してくれた。

一方、エヴァはサブキャラに至るまで全員何らかのトラウマやコンプレックスを抱え、三人称の世界とつながろうとせずに自己の存在理由をただただ自問自答しつづけ、決定的に自分自身が嫌いという病的なまでのナルシスティックなヒーロー像を描いてしまった。

しかも、ピーター・パーカーが苦悩と葛藤を経てヒーローとしての孤独を受け入れそこから自立・解放へと向かっていくのに対し、シンジの方は逆に苦悩から絶望へと足を踏み入れてしまい、あげくの果てにTVアニメ版では自閉症の極致で終わるという空しさだけが残る結末となってしまった。

一方、劇場版ではラストで、「やっぱり自分の殻に閉じこもって逃げていてはダメで他者としっかりと向き合うしかない」と、アスカの首を絞めながらとってつけたように言う。

それ自体、薄気味の悪いものだったが、そこに至るTVアニメ前半のあっけらかんとしたスタイルから監督の青くさいマスターベーションへと変容していくプロセスもまさに「気持ち悪い!」としか言いようのないものだった。

終わってみれば、生理的にダメwobblyの一言。。。

なんだろ、美味そうなお菓子だなと思って口に入れたら、ミルクリキュールの洋酒が入っていてお口に合わないといったかんじだろうか。

とかなんとかいって「ヱヴァンゲリオン新劇場版」も怖いもの見たさで見ちゃうんだろうけど・・・。

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ヱヴァンゲリオン新劇場版:序

Gam0810060714000p1 声の出演:緒方恵美、三石琴乃、山口由里子、林原めぐみ、立木文彦

総監督・脚本:庵野秀明

監督:摩砂雪、鶴巻和哉

(2007年・日本・98分)CS

内容:2015年、第3新東京市。内向的な14歳の少年・碇シンジは、3年ぶりに父・碇ゲンドウと再会する。彼はそこで、極秘裏に開発された汎用人型決戦兵器“人造人間ヱヴァンゲリオン”初号機を見せられ、謎の敵“使徒”との戦いを強要される。最初は反発するシンジだったが、代わりに乗務することになった少女・綾波レイの重傷を目の当たりにして、自ら出撃を決意する・・・。

評価★★★/65点

エヴァにそんな思い入れもないオイラからすると、これで何回目の劇場版やねん!よう飽きないなぁ、というかキモイよこのオッサンww、、と思っちゃって、またREBUILDだとかわけの分からん看板をつけやがって、、、、

、、と観る前からバカにしてた本作だったけど、いざフタを開けてみたら、キモイ臭は消えてて、あれっ?意外にイケちゃうくち?と感じてしまうほど見やすいというか、とっつきやすい作品になっていてオイラ的には好印象。

まぁ、TV版の一話~六話までを誰が見ても分かるようにスタンダードに手堅くまとめたといえばそれまでだけど、TV版の映像を丹念に精査修正し、強化したというだけあって、かなりクオリティの高い映像になっていて、いやでも見入ってしまうほどの見応え感はあったように思う。

人物については、TV版でキモチ悪いくらいの内面描写をさんざん見せつけられてきたので、はっきりいってどうでもいいんだけど(笑)、古臭さや懐かしさよりも全体的に新鮮なかんじで見れたのは、これもまた意外だったかも。

ここらへんは、やはりエヴァや使徒のデザインなど細かな部分がリファインされ、メカ重視というロボットアニメ本来の立ち位置に戻って足を着いているのが大きいのだと思うけど、これが中編“破”、後編“急”“?”でどうブレブレに揺れて壊されていくのか気がかりではあるわな。

怖いもの見たさで行くっきゃない!?ゲロ吐くかもしれないけど・・・(笑)。。

2009年10月26日 (月)

夢のシネマパラダイス82番シアター:往年名作劇場8番館

風とともに去りぬ

4510view017 出演:クラーク・ゲーブル、ヴィヴィアン・リー、オリヴィア・デ・ハヴィランド

監督:ヴィクター・フレミング

(1939年・アメリカ・231分)NHK-BS

評価★★★/60点

内容:南北戦争から戦後に至るアメリカ南部を舞台に、情熱の女性スカーレット・オハラの半生を描く大河ドラマ。D・W・セルズニック製作、製作費600万ドル、総天然色、上映時間は前後編合わせて4時間弱という超大作で、アカデミー作品賞をはじめ8部門を獲得した。

“・・・・・こんな点数でいいのだろうか”

すごいスケール、これから先も決してリメイクされることはないであろう唯一無二の作品、こりゃ日本も戦争で負けるわな。

全部分かります。分かりますが★3つが限界なのです。

ぶっちゃけ言っちゃえば長い、ちんたらちんたらと。

私あの人が好きよ。あの人のこと愛してるわ。えっ、やっぱりダメなのね。でも愛してるの。あっ、あなたのことも好きになっちゃいそう。でもあの人のことが忘れられない。あっ、いつの間にかあなたのこと好きになってしまったわ。あなたのこと愛してるわ。でもあの人もまだ好きだわ。あの人のことが忘れられないわ。でもあなたのことは愛してるわよ。あっ、でもあの人のことが本当に好きで愛してるんだってことが分かったわ。そ、そんな、あの人は別な人を本当に愛してるのね。それじゃやっぱりあなたのことを愛することにするわ。そ、そんな、あなたもダメなんて。それじゃタラの地で作戦を練り直すわ・・・・

ということを4時間近くかけてやるわけだ。

こりゃリメイクされるわけもないな。

まぁとにかく、主役2人に感情移入できるどころか、嫌いなタイプなので如何ともしがたいし、その状態で4時間観続けるというのは正直ツライものがある。

ま、死ぬ前にあと1回は観てもいいかな。

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荒野の七人

Magnificentseven 出演:ユル・ブリナー、スティーヴ・マックィーン、ジェームズ・コバーン、チャールズ・ブロンソン、ブラッド・デクスター、ロバート・ヴォーン、ホルスト・ブッフホルツ

監督:ジョン・スタージェス

(1960年・アメリカ・128分)NHK-BS

内容:黒澤明の「七人の侍」に惚れこんだブリナーが翻訳権を買い取り、舞台をメキシコに置き換えて映画化した西部劇。メキシコの寒村イストラカンは、毎年やって来る野盗の襲撃に悩まされ続けていた。村の長老は野盗に対抗するために、助っ人として7人のガンマンを雇う・・・。

評価★★★★/75点

黒澤明の大傑作「七人の侍」のリメイクだけに、どうしても比較してしまわざるを得ないのだけど、これはこれでかなり楽しめる一品に仕上がっていると思う。

ユル・ブリナーをはじめとして、この映画をきっかけにスター街道をまい進していくことになるマックィーン、チャールズ・ブロンソン、ジェームズ・コバーンなどの7人のガンマンの顔ぶれは、三船敏郎を脇に回し、志村喬などの性格俳優をズラリと並べた本家本元にもひけを取らない豪華さで、しかも、それぞれが流れ者の一匹狼的なキャラクターであるがゆえ、キャラが存分に立っているし、演じる役者も華を全てかっさらわんとするばかりの勢いで前に出てくるので、調和はなくともかえって分かりやすくて見やすい。

また、黒澤版との最大の違いといえるのが、盗賊団の首領を顔の見える饒舌なボスキャラにしたことだと思うのだけど、この点でもよりオーソドックスで分かりやすい映画になっているし、このカルベラという男のキャラを魅力的に引き立たせることで、盗賊団と7人のガンマンは流れ者の無法者という点では同じ穴のムジナであり、善人か悪人か不明瞭で立場が容易に入れ替わってしまうということを描いていたのは面白いと思った。

また、侍と農民という決定的な身分制度のない西部劇の国において、舞台をメキシコに設定したことで、ガンマンにとっては弱者でしかない農民、農民にとってはよそ者でしかない流れ者という性格付けを自然に描けていたし、音楽もかなり「七人の侍」を意識してたし、リメイクとしては非常にこなれたかんじのする娯楽作に仕上がっていると思う。

時代劇と西部劇、フォーマットは変わっても「七人の侍」は傑作だった!結論。。

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裸の島(1960年・日本・96分)NHK-BS

 監督・脚本:新藤兼人

 出演:乙羽信子、殿山泰司、田中伸二、塚本正紀

 内容:自然と闘いながら生きる夫婦の姿を描いた叙情詩。瀬戸内海の小さな島に住む中年夫婦は2人の子供と一緒に、春は麦をとり、夏はサツマイモを植えて暮らしている。島では水が出ないため、労働の大半は隣の島から舟で水を運ぶことだった・・・。わずか13人のスタッフと4人の出演者だけで完成させた小品。モスクワ国際映画祭グランプリ。

評価★★★☆/70点

1時間過ぎるとさすがに観るのもツライなぁという飽きが・・・。

でも、ラストの咆哮を見てそれは吹き飛んだ。

ツライのはオイラなんかじゃない。いや、ツライとオイラが言うこと自体おこがましい。

納得したよ!受け取りましたよ、新藤監督!

、、でも、また観るかと言われたら、、ちょっと困るけど・・。

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ある愛の詩(1970年・アメリカ・100分)NHK-BS

 監督:アーサー・ヒラー

 出演:ライアン・オニール、アリ・マッグロー

 内容:富豪の御曹司で弁護士を夢見るオリヴァーと、イタリア移民の貧しい家庭に育った女子大生のジェニーは、大学の図書館で出会って恋に落ち、やがてオリヴァーの両親の反対を押し切って、2人だけの結婚式を挙げる。2人は貧しいながらも幸福な日々を送っていたが、ある日突然、不治の病がジェニーを襲う・・・。

評価★★★/65点

“この映画のテーマ曲が歯医者でかかっている時ほどイヤなことはない・・・。”

オイラだけかもしれないけど、なんで歯医者ってこういう切ないBGMばっかりかけるんだろう・・?待合室で麻酔に怯える小心者のオイラにとってはホント嫌なんだよねshock。。。

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家族の肖像(1974年・伊/仏・121分)NHK-BS

 監督・脚本:ルキノ・ヴィスコンティ

 出演:バート・ランカスター、シルヴァーノ・マンガーノ、ヘルムート・バーガー

 内容:ローマの豪邸に住む老教授は外界との接触を断ち、“家族の肖像”と題する絵画コレクションと少数の使用人に囲まれて静かに暮らしていた。しかし、知人の実業家夫人が娘や愛人の美青年を連れ込んで強引に2階を占拠したことから、老教授の生活は一変。そしていつしか教授は美術や古典音楽に精通している美青年と親しくなっていく。。。

評価★★/40点

名匠ルキノ・ヴィスコンティの映画にこの点数付けるのけっこう勇気いるんだけど・・・。

う~ん、ようするにセフレの集まり?みたいな。。

こういう映画は全く自分の趣味ではないけれど、なんとなく良さも分からんでもないような。。その程度。

だって、勝手に壁ぶっ壊しておいて、それに対してランカスター爺さん、、、「今の若者との接点がつかめない。」とぬかしよる。は~~?ってかんじ。。果ては3Pですか、、あれは・・・。

この映画との接点がつかめないままジ・エンド。。

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アニー・ホール(1977年・アメリカ・93分)DVD

 監督・脚本:ウディ・アレン

 出演:ウディ・アレン、ダイアン・キートン、トニー・ロバーツ、シェリー・デュバル

 内容:NYのナイトクラブで活躍する漫談師のアルヴィは、テニスクラブで歌手志望のアニーと知り合い、間もなく一緒に暮らし始める。同棲生活は最初は快適だったが、次第にお互いの短所ばかりが目につくようになっていった。そんな頃、アニーがカリフォルニアで仕事をするチャンスをつかみ、2人の仲に決定的な危機が訪れる。。アカデミー作品賞を受賞したウディ・アレンの代表作。

評価★★★★/80点

ウディ・アレンのニューヨーカーズクラブの会員になることは、間違いなく映画を観ていく上での一流のステータスシンボルになる!そのことが確約できる一品。

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フォレスト・ガンプ 一期一会(1994年・アメリカ・141分)

 監督:ロバート・ゼメキス

 出演:トム・ハンクス、サリー・フィールド、ロビン・ライト・ペン、ゲイリー・シニーズ

 内容:知能指数は低いがピュアな心を持つフォレスト・ガンプ。ビートルズブーム、ベトナム戦争、ウォーターゲート事件など、アメリカの現代史に関わりながら駆け抜けた主人公の半生を描いた人間ドラマ。アカデミー賞作品・監督・主演男優・脚色賞受賞。トム・ハンクスは2年連続でのオスカー受賞となった。

評価★★★/60点

なんともいえない不思議で憎めない魅力を持つフォレスト・ガンプ。

しかし、穢れも罪も闇さえもない人間の物語を見るのは決定的に自分の映画館とは相容れない・・・。

夢のシネマパラダイス318番シアター:ゼア・ウィル・ビー・ブラッド

ゼア・ウィル・ビー・ブラッド

Twb 出演:ダニエル・デイ=ルイス、ポール・ダノ、ケヴィン・J・オコナー、キアラン・ハインズ、ディロン・フレイジャー

監督・脚本:ポール・トーマス・アンダーソン

(2007年・アメリカ・158分)2008/05/06・盛岡フォーラム

内容:20世紀初頭のカリフォルニア。石油の生み出す莫大な富に取り憑かれた男ダニエル・プレインヴュー。孤児であるHWをパートナーとして連れ歩く彼は、次々と土地を買い叩いていく。そんなある日、ポールという青年から自分の故郷の土地に油田があるはずだとの情報を得る。すぐさま土地の買い占めに乗り出すプレインヴューだったが、彼の前にポールの双子の兄弟で牧師のイーライが立ちはだかる・・・。

評価★★★★/80点

耳をつんざくような不協和音とともに映し出される砂と石と岩だけの荒涼とした大地。そして、その中でたった独り、黙々と採掘に明け暮れる男。

情熱、忍耐、孤独、欲望、信念、競争心、エゴイズム、無感情といったこの映画の全ての要素=ダニエル・プレインヴューという男の全てを表したセリフのないオープニング15分間の圧倒的な画力に一気に引き込まれてしまう。

このオープニングにキューブリックの「2001年宇宙の旅」(1968)を想起したといったら言い過ぎだろうか。。

その後も物語は、常に周囲との不協和音を鳴り響かせながら他を寄せつけない男のむき出しになったまま燃えさかる火柱のように強烈な個性を描きながら進んでいくわけだが、重厚な人間ドラマの体を成してはいるものの、それはまるでホラーのようでもあり、ラストに至っては壮大なコメディとさえ思えてきてしまう。。

なにより、このダニエル・プレインヴューのつき果てることのない事業欲の目的が見えてこないのが恐ろしいところで、それは暗に現代アメリカの構築した資本主義の破壊的で破滅的な暴走を示唆しているともとれる。

とにかく、事業を成功させて名声を得たいだとか、金持ちになりたいだとか、家族や愛する人との幸せな暮らしのために稼ぎまくりたいといった目的のためではなく、この人間不信の塊である男の最終目標は、「金を貯めたら誰もいない所に行って暮らしたい・・・」なのだ。

そして、ラストに映し出される、だだっ広い屋敷の中で、集めた骨董品を的にライフル銃をブッ放す余生を送る男のなんとも虚しい姿は、まさにホラーでもありコメディだ。

また、このダニエル・プレインヴューという男、強欲の塊でありながら、女への欲が皆無なのも恐ろしいところで、ヘンリーと名乗るニセの弟と夜遊びに出かけても何の関心も示さない。

それどころか、女遊びにうつつを抜かすだらしないヘンリーを憮然とした表情で見ていたダニエルは、その直後ヘンリーを殺害してしまうのだ。

そこらへんの「人間を嫌悪し、長年にわたって少しずつ憎悪を積み重ねてきた」「他人に価値を見出すことができない」というダニエルのキャラクターの背景がほとんど語られないところが、彼のストイックな欲望を際立たせて不気味だし、逆に引き込まれてしまうゆえんなのでもあろうが、かといって彼をそういう人間にさせるに至った背景なんて別に知りたいとも思わないわけで(笑)。

ともかく、今までの自分の映画人生の中で、“孤高の狂人”というのを初めて見せられたような気がする。

雄弁とファミリーの絆を説きながら絶対的な個人主義のもと家族を一切持とうとしない男、家族はファミリーではなく単なるパートナーという役割としか考えていない男。

奇しくも、20世紀初頭の同じ頃、アメリカに降り立ったもう一人の男がいた。

イタリア・シチリア島から渡ってきたその男は、家族を守るという信条のもと一大ファミリー帝国を築いていく。

そう、その男とは「ゴッドファーザー」(1972)のビト・コルレオーネだ。

犯罪行為に手を染めながら神のように慕われていくビト・コルレオーネと、神をも恐れぬ悪徳に手を染めながら周囲を徹底的に排除していくダニエル・プレインヴュー。

神聖な教会の洗礼も、前者においては家族の絆を深めるためのものであるのに対し、ダニエルにとっては事業のためだけの屈辱的なものでしかないところなど好対照なところも興味深い。

ま、オイラは断然「ゴッドファーザー」の方が好きだけどねw。

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ジャイアンツ(1956年・アメリカ・201分)NHK-BS

 監督:ジョージ・スティーヴンス

 出演:エリザベス・テイラー、ロック・ハドソン、ジェームズ・ディーン、サル・ミネオ、デニス・ホッパー

 内容:わずか3本の主演作を残してこの世を去ったジェームズ・ディーンの遺作。1920年。テキサスの大牧場主ビックは、東部の名門令嬢レズリーと出会い、恋に落ちた。2人は結婚し、59万エーカーという途方もない広さの牧場で新婚生活を始めるが、レズリーを待っていたのは想像を絶する苛酷な生活だった。そんな彼女に、孤独でひねくれ者の牧童ジェットは恋心を抱くが・・・。

評価★★★☆/70点

“エリザベス・テイラーって凄い女優さんだったんだ、、、”

西部開拓時代を思わせる大牧場の雄大な光景、そこにポツンとしかし悠然と構える大邸宅は、まるで「風とともに去りぬ」を思わせる風格。

しかし、その光景の中をタンクローリーが走っていくシーンの奇妙さに象徴されるように、1920年代から50年代中頃という、アメリカがまさに“アメリカンナイズ”されていく急激な時代背景の移り変わりの中で、ひとつ取り残されたように佇む大牧場の大邸宅は、まるで置き去りにされた存在のように映っていく。

それはつまり近代化という名の物質文明の波に開拓時代の古き良きアメリカが押し流されていく光景なわけで、この映画で描かれた時代より約60年前を舞台にした「風とともに去りぬ」なんかとは全く異なる移ろう時代の混在した面白さがこの映画にはある。

ラスト近くに出てくるドライブイン風レストランなんてまさにアメリカンナイズされた象徴なわけで、そこで牧場主ビック(ロック・ハドソン)と店主が殴り合う壮絶なシーンには、メキシコ人への人種差別に対する怒り以上の何かを感じずにはいられなかった。

しかしまぁ、人種差別問題にまでテーマが拡散していくとは思いもしなかったし、石油成金ジェームズ・ディーンのキャラもかなりのキワモノで、下手をすると中途半端になってしまうリスクもあったと思うのだけど、大家族ドラマという軸がブレずにしっかり根を張っていたので3時間という長尺をほとんど感じさせない安定感のつくりだったのは、さすがハリウッド往年の名作映画というかんじ。

そして、その中で夫ビックに「90歳になっても君を理解できないだろう」と言わせしめる妻レズリー(エリザベス・テイラー)の存在感は圧倒的な魅力にあふれていて非常に印象に残る。

エリザベス・テイラーってやっぱスゴイ大女優さんだったんだなと初めて実感できたような気がした。今の御姿からは想像もつかないけど・・・ww。

2009年10月25日 (日)

夢のシネマパラダイス344番シアター:ボルベール<帰郷>

ボルベール<帰郷>

Volv 出演:ペネロペ・クルス、カルメン・マウラ、ロラ・ドゥエニャス、ブランカ・ポルティージョ

監督・脚本:ペドロ・アルモドバル

(2006年・スペイン・120分)CS

内容:失業中の夫と15歳の一人娘パウラを養うため、せわしなく働くライムンダ。そんなある日、夫がパウラに関係を迫るも抵抗したパウラに刺し殺されてしまう。愛娘を守りたい一心で夫の死体処理に奔走するライムンダ。その最中、今度は伯母の急死の報せが届き・・・。

評価★★★☆/70点

オンナのただでは転ばないたくましさと無尽蔵の生命力を、情熱の国スペインを象徴する赤の色彩美とライムンダ(ペネロペ・クルス)の豊満な胸の谷間に凝縮させてムンムンに感じさせてくれ、そのパワーに思わず圧倒されてしまうほどオトコの入り込む余地のない映画。

しかも、オトコが脇役どころか添え物にすらなっていないというトンでもなオンナ映画なのだけど、オトコの妄想にまみれた「トーク・トゥ・ハー」(2002)よりは断然マシ。

さらに、サスペンスや人情ドラマ、幽霊話のミステリーにコメディのスパイスまで効かせて、まるでスペイン名物のパエーリャのごとくより取り見取りのエピソードをふんだんに使ったつくりでありながら、味は見かけほど濃くなく、程よくさっぱりなのもイイ。

普通、これだけ風呂敷を広げるとエピソードを回収できなくて中途半端な印象を与えがちだけど、これは全てに答えを用意しないことで逆に観る側に彼女たちの人生の愛の深さ、苦しみや悲しみの深さ、つまりは年輪の深さというものを想像させるとともに、決して癒されない悲しみを抱えながら、しかしそれを力強くはね返してこれからも彼女たちの人生は続いていくのだという余韻を感じさせるものになっていて、巧いつくりになっていると思う。

二代にわたる近親相姦、親父の冷凍庫詰めなど、一見するとヘビーでエグイ映画になりそうなところをサラリと見せてしまうペドロ・アルモドバル。今回は当たりと出たみたい。

といっても毎回怖いものみたさで恐る恐る見ちゃう監督には違いないんだけど・・・。

しかし、ペネロペ・クルスはいつの間にこんなバリバリの存在感オーラを出す女優さんになっちゃったんだ?

小悪魔的なペネロペちゃんが貫禄たっぷりの姐さんになっちゃってて、ちょっとビックリしちゃったんだけど、これは二代目ソフィア・ローレン襲名の日も近い!?

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オール・アバウト・マイ・マザー(1998年・スペイン・101分)NHK-BS

 監督・脚本:ペドロ・アルモドバル

 出演:セシリア・ロス、マリサ・パレデス、ペネロペ・クルス、カンデラ・ぺニャ

 内容:事故で一人息子を失ったマヌエラは、行方知れずになった夫を探しに青春時代を過ごしたバルセロナに旅立つ。そこで彼女は、女装の男娼やレズの舞台女優たちと出会い、自分自身の生き方を見つめ直していく。。

評価★★★☆/70点

結婚していない、子供はもちろんいない、ましてやフツーのノーマルな男である自分が、この映画を本当に理解し、どうこう言うのは笑止千万かもしれないというのが見終わった後の率直な感想。。。

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グッドナイト・ムーン(1998年・アメリカ・125分)NHK-BS

 監督:クリス・コロンバス

 出演:ジュリア・ロバーツ、スーザン・サランドン、エド・ハリス、ジェナ・マローン

 内容:NYで活躍する気鋭の女性写真家イザベル(Jロバーツ)は弁護士のルーク(エド・ハリス)と恋に落ち、同棲を始めた。彼女は、ルークの前妻ジャッキー(Sサランドン)との間に生まれた2人の子供と打ち解けようとするがうまくいかず、完璧な母親ぶりを見せるジャッキーの存在もプレッシャーになっていく。が、そんなある日、ジャッキーに苛酷な運命が訪れ・・・。

評価★★★★☆/85点

相当広い屋敷中に響き渡るというイザベルの夜の営みの雄叫びを聞いてみたいと思わなくもない気がしないでもないというか、、スっんゴク聞いてみたい!

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スタンドアップ

Img56f08f818tirkw 出演:シャーリーズ・セロン、フランシス・マクドーマンド、ショーン・ビーン、リチャード・ジェンキンズ、ウディ・ハレルソン、シシー・スペイセク

監督:ニキ・カーロ

(2005年・アメリカ・124分)NHK-BS

内容:1989年、暴力夫と別れ、2人の子供を連れて故郷の北ミネソタに戻ってきたジョージー。子供を養うため、旧友に誘われてジョージーが選んだ仕事は鉱山労働者だった。しかし、男女比30対1という男の職場に飛び込んだ彼女を待っていたのは、男性従業員たちからの悪質な嫌がらせだった・・・。

評価★★★★/80点

宮崎アニメではとかく強い女性たちだが、現実は文字通り糞まみれの悲惨な状況だったというトンでもなお話。

どんどんエスカレートしていくえげつないセクハラとイジメはまるで小中学生のクソガキそのもので、開いた口がふさがらないとはこのこと。

しかも、このイジメの大元に、さらにレイプ&妊娠という過去つながりが出てきて、男からしてもかなりヘコむ内容になっているのだけど、役者陣の素晴らしさに引き込まれて思わず見入ってしまう。

特に、法廷劇としての要素がかなり低く、裁判のプロセスがほぼ無いに等しい中で、母親としての強さ、娘としての強さ、そして働く女としての強さを体現し、映画を引っ張っていくシャーリーズ・セロンの演技は圧倒されてしまうほど見事。

また、脇役陣もフランシス・マクドーマンドをはじめ素晴らしく、特にショーン・ビーンやウディ・ハレルソン、そしてジョージーの父親役リチャード・ジェンキンズの控え目でありながらも鉱山町の風景にしっかり馴染んだ地に足の着いた演技が印象的だ。

時代と社会の常識に安寧することなく抗っていこうとする名もなき女性のパーソナルな部分に焦点を絞っていく今回の映画は、観る者が思わずうなってしまうほど力強い表現力を見せる役者たちに拠るところが大きい作品であるともいえよう。

学生時代、SIT DOWN!(座れゴラァっ!)と言われつづけ、群れの中にいるのが楽でイイと感じるオイラが、ジョージーのように戦うために立ち上がれる日は、、、やって来ないだろうなぁ・・・。そういうオチかよっ・・

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(2002年・東映・111分)DVD

 監督:篠原哲雄

 出演:江角マキコ、豊川悦司、筧利夫、麻生久美子、寺脇康文、樹木希林

 内容:1999年初夏、作家の柳美里は妻帯者の男性との間に子供を身ごもってしまう。出産を迷う彼女は、かつての恋人で劇団主宰者の東由多加を訪ねる。東は自殺未遂などを繰り返す美里の作家としての才能を引き出し育てた恩人でもあり、今でも特別な存在だった。だが再会もつかの間、東がガンに冒されていることが判明する・・・。原作者・柳美里本人の実体験を綴った私小説の映画化。

評価★★/35点

どこから湧き出してくるのか、この映画のネガティブパワー。「重い」映画ならば受け入れ可能だけど、「暗い」映画は副作用が強いのであまり摂取したくありません。。

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プレイス・イン・ザ・ハート(1984年・アメリカ・112分)NHK-BS

 監督・脚本:ロバート・ベントン

 出演:サリー・フィールド、リンゼイ・クローズ、エド・ハリス、ジョン・マルコヴィッチ

 内容:1935年の不況時代のテキサス、保安官の夫を拳銃暴発事故で失ったエドナは、2児を抱えて一家の働き手となり、心細さに加えて家のローン返済を要求されて途方に暮れていた。やがて窃盗容疑の黒人浮浪者をかばって雇い入れたエドナは、彼の協力を受けて自分の土地に綿花を作ることにする・・・。

評価★★★★/75点

いざとなると男はすぐ逃げるが、女は逃げない。男のオイラが言うのだから本当だ!?

2009年10月21日 (水)

オイラの不思議体験アンビリバボー

オイラは霊そのものは見たことがないけど、信じるor信じないどっちつかずというか、地球外生命体と同じで、「いるかもしれない」「いてもおかしくない」というスタンスかな。

とはいえ、自分自身、オカシな体験というか、これって実は、、、なの?という体験は何度かあって。

まず、高校生だったかの時、居間でテレ朝の深夜番組「トゥナイト2」というエロエロな番組lovelyを親に気付かれないように見ていたときのこと(笑)。

ちょうどオイラが座ってたソファの目線の3メートルくらい先にガラス張りのドアがあって、そのドアのすぐ右手に2階に上がる階段があるんだけど、そのドアの右上隅から何か白いモノがヌッと顔を出したんだよね。あくまでもオイラの目線はソファの斜め左にあるテレビに釘付けだったんだけど、視線の片隅に変なモノが入ったというのは分かって。

オイラはそれは母親か弟が階段から顔を出してエロイ番組見てるのかぁ?と居間を窺っているのだと思ったんだけど、それにしては異様に“白い”んですよ、そのモノが・・・。

んで、フッとドアの方を見るとパッとそれは階段の方に引っ込んで、オイラはすぐにソファを立ってドアを開けて、2階の方を見たんだけど、2階に上がっていく者もいなければ物音ひとつしない。。

えっ?何だったんだ今の?という・・・。

ふたつめは、オイラが仙台で一人暮らしをしていた時のこと。太白区の向山というところにあるアパートに大学3年生から社会人2年生まで4年間住んでたオイラ。でも、向山ってお寺が多くて。。。

アパートの道を挟んで向かい側に砂利の駐車場があって、そこに車を停めてたんだけど、駐車場のすぐ隣がお墓で・・・。しかも、駐車場とお墓の仕切りみたいなのは全くなくて、1メートルくらいの土手があるだけ。

んで、オイラの車の停車位置が運悪くその土手に面しちゃってて、しかもその土手の中腹に子供のお墓と思われる小さな墓石が今にも崩れそうに立ってたんですshock

そして、ある夜、、雨で車のフロントガラスが曇ってしまったんだけど、その曇ったフロントガラスに何かの小さな“跡”が・・・。

オイラは、カラスか何かの鳥の足跡かと思ったんだけど、じぃっ~と見ると、、、なんですよ!赤ん坊くらいの小さな・・・ガクブル(((;゜д゜)))ガクブル

でもオイラはそれは鳥の足跡だと決め込むことにしてやり過ごしたんだけど、フロントガラスが曇るたびにそれは出てきて・・・。

でも、向山から宮城野区に引っ越したことを境にそれは消えちゃったんだよね。何だったんだろう。

あと、その住んでたアパートの部屋もかんじの良くない部屋でww、2階建てアパートの1階の6畳一間ロフト付きの部屋だったんだけど、下見した時から薄暗くてなんかイヤだなぁとは思ってたんだけど、家賃が3万9千と安かったこともあって契約したんだよね。

でも、住み始めて2ヶ月くらい、前の住人宛ての請求書やらハガキなんかが来て、若い女性だったようだけど、住所変更しろよ!と思いつつ、、、さらにその女性、野良ネコを部屋に入れてたらしく、トイレや襖の木枠に引っ掻き傷がいくつも付いてて、最初の頃はそのネコがエサ欲しさにニャーニャー玄関のドアの前で鳴いてたんだよね。オイラは無視し続けたけど・・。

そういうこともあって、なーんかイヤな雰囲気が漂ってて、まぁそれでも住めば都なんだけど、その部屋に慣れるまではかなり時間がかかったもんなぁ。。

しかし、そんなある時・・・。

オイラはロフトでいつも寝てたんだけど、ある夜、ガチャッと玄関のドアが開く音がしたわけ。

え゛っ!?何!?泥棒!?と思いつつジッと息を潜めていると、明らかに部屋に上がってくる音が、、、。こりゃ完全に泥棒だなと思って、意を決してロフトの電気を付けてバッと顔を出して下を見て叫んだんだけど、ダーレもいない。

えっ!?と思って下に降りてもダーレもいない・・・。

隣の部屋の音だったのだろうかと思いつつ、その時は、あ~良かったと思ったんだけど、2ヶ月くらいに1回くらいの割合で忘れた頃にその音はやって来て・・・。

でも、何回目かの時に、これは明らかに隣室の住人の音だなという時があって、その時を境にこれは隣室の音だ隣室の音だと思い込んでやり過ごすようにしてたんだけど。

でもでも、よくよく考えてみれば、あの引っ掻き傷って本当にネコのものだったのか?前の住人はそもそもネコを部屋に入れてたのか?もしかして前の住人である若い女性は、、、と考え出したら怖くなったのでやめた(笑)。

そうそう、そいえばそんな時に見たのが「リング」(1998)。部屋でビデオで見たんだけど、テレビから貞子が出てくるシーンは絶叫ものだったね(笑)。

とにもかくにもオイラはあのアパートにはもう住みたいとは思いません。ていうかよく4年間もあそこに住んでたなぁと今では思っちゃうわな・・。

そして、みっつめ。。

杜の都仙台から盛岡に帰ってきて、27の時に年上のバツイチ子供なしの女性と付き合い始めたんだけど、その頃のお話。

付き合って1年くらい経ってて、彼女のアパートに泊まりに行ってたある夜、のどが渇いて何か飲み物を飲もうと冷蔵庫に向かってたら、台所の片隅に何かが居るわけ。目線の片隅に居るわけよ。

えっ?と思って見たら、赤ん坊なわけよ・・・ヾ(;゜曲゜)ノギャア!

叫び声を挙げて腰抜かすオイラ・・・。

、、がしかし、よく見ると、それは女性もののバッグで・・・。

ようするに単なる錯覚だったんだけど、でも、ホント赤ん坊にしか見えなかったの。。

しかも、それから数時間後、この時のことをすっかり忘れきってしまってたオイラはまたまたのどが渇いて冷蔵庫に行ったら、まーた同じ錯覚で腰抜かしちゃって(笑)。もう何なんだこれは。。

も、もしかして彼女との間に子供ができちゃう顕れなのか!?と思ったりもしたけど、結局子供もできないまま1年半くらいで彼女とはお別れしますた・・。

でも、彼女にはホントに子供がいなかったのかなぁ、、なんてことも思っちゃったり。ま、今となってはどうでもいいけど。

まぁ、この3つくらいかなぁ、不思議な体験といえるものは。

でも、霊そのものは見たことないから、なんとも言えへんなぁ、、というのがやはり結論になっちゃうわな。。もちろんそんなん見たくもないけどね(笑)。

ブログネタ: あなたは霊を信じますか?参加数

2009年10月18日 (日)

夢のシネマパラダイス403番シアター:三谷幸喜特集

12人の優しい日本人

00000398526l 出演:相島一之、塩見三省、豊川悦司、大河内浩、梶原善

監督:中原俊

(1991年・日本・116分)NHK-BS

評価★★★★★/100点

内容:シドニー・ルメットの「十二人の怒れる男」に触発された三谷幸喜の同名舞台劇を映画化したディスカッション・コメディ。殺人事件の陪審員に選ばれた12人の男女が評決を下すまでの数時間を描く。始めは全員が無罪に投票したが、陪審員2号が意義を唱えて有罪に意見を変えたため、12人は延々と続く議論を始めることになった。

“Shall We Talk?”

監督の個性の赴くままに撮られているようでいて実は完璧に計算されつくした理詰めの緻密なカット割りのもとで、陪審員室という密室を縦横無尽に回転させ緊迫した鼓動を響かせた「十二人の怒れる男」。

一方、監督の個性の赴くままに撮られているようでいて実際まったくその通りな本作「12人の優しい日本人」。

そこに映画的な鼓動は見当たらない。

しかし、三谷幸喜の個性の赴くままにあっち行ったりこっち来たりで混乱をきたすシナリオのようでありながら実は完璧に計算されつくした理詰めの構成とセリフと人物造型のもとで、陪審員室という密室を笑いと興奮のるつぼに満ちあふれさせたことは、先の欠点を補って余りある。

そして自分はこちらの方も好きで好きでたまらないのだ。

              ・

              ・

              ・

<陪審員 みんなでやれば 怖くない>by日本人

ちなみにアメリカ人なら、

<陪審員 ヒーローになれるから 怖くない>

ドイツなら、

<陪審員 規則でやるから 怖くない>ってとこでしょうかね。。

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ラヂオの時間(1997年・東宝・103分)DVD

 監督・脚本:三谷幸喜

 出演:唐沢寿明、鈴木京香、西村雅彦、戸田恵子、細川俊之

 内容:生まれて初めて書いたシナリオが採用され、脚本家としてデビューすることになった主婦・鈴木みや子は、そのラジオドラマ「運命の女」の生放送の収録スタジオにやって来た。ところが本番直前になって、主演女優の千本ノッコが自分の役名が気に入らないとゴネ始め、プロデューサーの牛島はその場を納めるために彼女の要求通り役名をメアリー・ジェーンに変更する。が、それに合わせて他の登場人物の役名も外国人名に変えていくうちに物語はつじつまが合わなくなっていき・・・。

評価★★★☆/70点

CM入りっぱなしのラジオドラマ「運命の女」は眠気をもよおすツマラなさ、、なのに映画はそこそこ面白い・・・。

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みんなのいえ

Minnanoie02 出演:唐沢寿明、田中邦衛、田中直樹、八木亜希子、伊原剛志、野際陽子、中井貴一

監督・脚本:三谷幸喜

(2001年・東宝・115分)2001/06/19・日劇

評価★★★/65点

内容:脚本家の直介(ココリコ)と妻の民子(元フジアナ)はオシャレなマイホームを夢見る若夫婦。2人は新進気鋭のインテリア・デザイナー柳沢(唐沢)に設計を依頼し、施工は民子の父親で大工の長一郎(北の国から)が行うことになる。が、柳沢があげてきた設計図を見て頑固一徹の長一郎は絶句。。プライドの高い正反対の性格である2人はことあるごとに対立を繰り返し・・・。果たして新居は完成するのか!?

“「ダメだ、、、、自分の問題ですから。」とバーテン真田広之みたいに客を無視して一から妥協しないで作り直してもらいたいかも、職人三谷さん。。”

とはいうものの映画というのは、そもそものところどこかしら妥協の産物なのだろうからなぁ、黒澤天皇といった例外を除けば。

さらにいえば、脚本、演出家として一流の職人である三谷幸喜のものづくりに対するモットーがそっくりそのままこの映画に反映されているのかもしれない。

脚本は基本的には一人で完成させることができるが、映画にしろ舞台にしろ一人の力で作り上げるのはまず不可能。

様々な分野の職人が寄り集まって1つの作品を完成させるのだから。

その際、職人と職人、プロとプロとのぶつかり合いの中で、やはりどこかで妥協というものが必要になってくるわけで、そう、この映画で描かれた家造りと同じように。

バーテン真田は完全に一個人の世界へと没入していく、だからこそまさに自分の問題であるわけで、三谷さん自身もシナリオ作りに関してはバーテン真田になっているのだろう。

しかし、それらの集合体としてのひとつの家造り、映画作りは三谷さんに言わせれば題名にある通り、まさにみんなの問題なのだ。家族みんなの。監督一人の問題ではなくスタッフみんなの。

もしかして、それは田中邦衛親父のような職人の本来の気質とは相容れない考え方なのかもしれない。

三谷さん自身もシナリオ作りに関してはそういう面を持っているのだろうが、映画づくりにおいては唐沢デザイナーへと変貌を遂げるのだろう。一歩引いた形での立ち位置で。

ものづくりは傲慢にならなければ良いものを作り上げることはできないという面もある。しかし三谷さんはそういうやり方じゃなくても、ひとつの目的に向かってみんなが同じ方向を向いて作り上げる上においては、傲慢ではなく妥協と譲歩によってこそ良いものができるのだと言っているのだと思う。

これは笑いというある意味では最も難しい題材を毎回取り上げている三谷さんだからこそ言えるなんとも奥深い含蓄ある主張だと思うんだよね。

ここまで書いてきて、あれ、それで評価★3つなの??と気付いたけど・・・・。

やはり傲慢な血がたぎりまくっている映画を観るとこっちも熱くなるんだよな・・・。そういう独善的な映画の方が実際好きなのだ。。。

ごめんなさい三谷さん。

あなたはイイ人だ。これからもあなたの映画を観続けていくことだけは間違いない。大好きです!

取ってつけたような、、、(笑)ホントにゴメンなさい。。

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竜馬の妻とその夫と愛人

Vxbregygu 出演:木梨憲武、中井貴一、鈴木京香、江口洋介、橋爪功、トータス松本

監督:市川準

(2002年・東宝・115分)2002/09/24・シャンテ・シネ

評価★★★/60点

内容:三谷幸喜が2000年に書き下ろした舞台劇の映画化。坂本竜馬が暗殺されてから13年後の明治13年。新政府の間に維新の英雄である坂本竜馬の妻おりょうのよからぬ噂が広まっていた。これ以上竜馬の名声を汚すわけにはいかんと、役人でおりょうの義弟・菅野覚兵衛が竜馬の十三回忌を催すためという名目でおりょうの下に送られる。そこで彼が見たものは、西村松兵衛というサエないテキヤと再婚し、なおかつ竜馬にそっくりの愛人・虎蔵と駆け落ち寸前という有り得ない状況にあるおりょうの姿だった・・・。

“舞台という三次元的な文法を映画という二次元的な文法に落としこむことができていないため、どうしても単調かつ窮屈に感じてしまう。”

舞台のテンポや臨場感を出すための必須方法として長回しをこの映画でも使ってはいるが、なかなか画面に効果として表れてこないのが苦しい。

特に松兵衛のおんぼろ長屋での松兵衛&覚兵衛vs虎蔵のおりょう争奪舌戦(おりょうは外で最初待機しているが途中で中に入ってくる)での4人の掛け合い応酬のシーンなどはその典型で、どうも市川準のテンポにうまく乗ることができない。。

まぁ、シナリオの面白さだけが浮き立ってしまったかんじだが、その中でまるでビックリ箱みたいにどんなサプライズが出てくるのか良い意味で分からないノリさんの演技に救われたかんじかな。

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笑の大学

Wara 出演:役所広司、稲垣吾郎、高橋昌也、小松政夫

監督:星護

(2004年・東宝・121分)2004/11/08・MOVIX仙台

評価★★★★/75点

内容:太平洋戦争突入目前の昭和15年。言論・思想統制が厳しさを増す時代、芝居もまた台本の段階で厳しい検閲を受けていた。そんな年の秋、連日バッサバッサと検閲で台本を切り捨てていくカタブツ検閲官・向坂(役所)のもとに今日やって来たのは、浅草の軽演劇一座“笑の大学”の座付き作家・椿(ゴロー丸)。ここに一度も笑ったことがない男と笑いに命をかける男の必死の攻防戦が幕を開ける!

“役所広司の椿は想像できるが、稲垣の向坂は想像できない。”

それだけ役所広司の役者としての幅が広いのは一目瞭然で、もし両者が役を入れ替えたら稲垣の向坂よりも役所広司の椿の役回りの方で笑えてしまうのではないかと容易に勘ぐってしまうくらいだ。

例えばこの映画で向坂のサルマタ失敬!は笑えるが、椿のサルマタ失敬は笑えない。

それは当然といえば当然で、お堅い検閲官がサルマタ失敬!をやるから笑えるのであって、笑いをつくる椿がそれをしても笑えないのかもしれないが、役所広司が椿だったら笑えるんじゃないかという期待が俄然出てくる。それくらい役所広司は凄いし巧いと思う。

この映画で笑えるところといったらほとんどが役所広司・向坂パートで、稲垣の椿パートで笑えたのは椿と向坂の最初のやり取りで稲垣がセリフを噛みそうなところくらいだ(笑)。ウンナンのナンチャンに負けず劣らずカミカミマンかも。。

もうちょっとなんかこう椿はなんとかならなかったかなぁ、と。

その他脚本、演出ともに別段映画にしなくてもいいのではないかと思わせてしまうくらい特に取り立てて言うべきこともないのだけど、役所広司はホントに凄いというただ1点のみだけでこの映画を観る価値はなんとか見出せた。

向坂の指示どおりに椿が最後に書いてきた笑えない台本を読んだときの役所広司の演技は絶品です。

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THE 有頂天ホテル

B000c5pnt6_09_lzzzzzzz 出演:役所広司、松たか子、佐藤浩市、香取慎吾、篠原涼子、戸田恵子、生瀬勝久、麻生久美子、YOU、オダジョー、角野卓造、寺島進、原田美枝子、唐沢寿明、津川雅彦、伊東四朗、西田敏行etc..

監督・脚本:三谷幸喜

(2005年・東宝・136分)2006/01/26・盛岡フォーラム

評価★★★★★/90点

内容:新年を控えた大みそかの夜。都内の高級ホテル“ホテルアバンティ”ではカウントダウンパーティーを2時間後に控えていた。ホテルの威信に関わる一大イベントを無事に終えることが副支配人の新堂に課せられた責務だったが、そんな新堂をあざ笑うかのように従業員とワケあり宿泊客たちを襲う数々のトラブル。はたして彼らは新年を無事に迎えることができるのか!?

“観終わって自然と笑みがこぼれ幸せになれる映画。”

単純なことだけど、昨今そういう映画がことに少ない。

最近はとかく考えさせる映画が流行りだが、中にはただ無駄に凝っているだけで、当の映画、作り手が世界をどう捉えているかが全く分からない意味不明な作品も多々存在する。

その中で、三谷作品は世界を、人間をどのように捉え、どのように考え、どのように表現するかという「創る」ことに関して非常に洗練されていると思う。

それは25人(+1匹)の人間たちの多面的な人生模様を個性を殺さずに切り取っていることからだけでも十分すぎるほど分かる。

しかも、彼らの人生模様は連鎖しつながっているのだ。

ミスチルが人間は連鎖する生き物だよ♪と歌っているように、人と人はつながっているんだということを面白おかしく36度5分の人の温もりで描写していく。

“幸せを運んでくるお人形”を巧く使ってリレーのように接点を分かりやすく明示したのも手法として本当にうまいと思う。

また、特に今回の作品では3番目のどのように表現するかという部分で三谷“監督”は腕をあげたといっていいのではないかと思う。

今までの三谷映画は舞台のエッセンスが前面に押し出され、「映画」という枠の中で見るにはどこか違和感がつきまとっていた。

しかし、今回の作品は、舞台的でありながら、しかし決して舞台ではないその微妙なバランスの中でれっきとした映画として何の違和感もなく最後まで見ることができた。

それは、セットの緻密さといった美術や裏方の面の貢献も大きいと思うのだが、三谷演出も長回しなど舞台演出の味を残して底上げしつつ、映画としてのレベルを保っていたと感じた。

とにもかくにも上質で純粋に面白い“パクリ”映画を心ゆくまで楽しませてもらった。良い意味でのパクリでっせ。。

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ザ・マジックアワー

The_magic_hourthumb 出演:佐藤浩市、妻夫木聡、深津絵里、綾瀬はるか、西田敏行、小日向文世、寺島進、戸田恵子、伊吹吾郎、香川照之

監督・脚本:三谷幸喜

(2008年・東宝・136分)2008/07/04・盛岡フォーラム

内容:港町・守加護。街を牛耳るギャングのボス・天塩(西田敏行)の愛人マリ(深津絵里)に手を出し、海に沈められる寸前の備後(妻夫木聡)。助かる唯一の条件として天塩が示したのは、5日以内に伝説の殺し屋デラ富樫を連れてくること。そこで備後は最後の手段として映画監督になりすまし、無名の俳優・村田大樹(佐藤浩市)を雇って、映画撮影と称してデラ富樫役を演じさせ、天塩をダマすことを画策するが・・・。

評価★★★★★/100点

三谷監督の前作「THE有頂天ホテル」の流れをくむ愛すべき“パクリ”映画といえると思うけど、今回のパクリ方は壮大そのもので、ギャングが街を牛耳る暗黒街=シカゴを連想させる架空の町・守加護(スカゴ)を舞台にしているのがキモで、今までの作品をはるかに超える大風呂敷の広げ方といっていい。

しかも、街のメインストリートといい港の波止場といい、あからさまにこれはオープンセットですよといわんばかりのリアリティのない舞台装置の造りは完全に舞台演劇向きで、これを映画で仕立てようというのはかなりの力量を要するといわなければならない。

が、今回、三谷監督はそれを嬉々としてやってのけてしまった。

映画の撮影と思い込んで伝説の殺し屋役を演じる売れない役者と、伝説の殺し屋と思い込んで仲間に引き入れる本物のギャングが誤解に誤解を重ねるシチュエーションコメディというストーリーラインの設定の勝利といえばそれまでだけど、マジックアワーが太陽が地平線の向こうに落ちてから光が消えてなくなるまでの淡い光に包まれた昼と夜の境目を表わすごとく、虚構と現実を時には重ね合わせ時には逆転させ行き来させた巧さは特筆もので、まさに喜劇のマジックアワーを堪能できてしまう。

そして、その虚構と現実の境目にある守加護というつくりものの街がまぁ見事にマッチしているんだわ。

また、裏方さんに至るまでそれぞれの登場人物に“人生で最も輝く瞬間”を提供しているのも三谷監督らしい演出ぶりで買いだし、なによりも映画への愛にあふれているのがイイ。

市川崑監督の「黒い十人の女」(1961)のオマージュを中井貴一&天海祐希の劇中映画で出してくるのを皮切りに、映画撮影の舞台裏を表舞台に反転させたシナリオは三谷監督の並々ならぬ映画好きが滲み出てくるものになっている。

「カサブランカ」(1942)をパロッたと思われる「暗黒街の用心棒」なる名画(?)に憧れる売れない役者の映画にかける思い、スクリーンにかける思いがイタイくらいに伝わってくるのも印象的で、思いもかけず自分の大写しの映像がスクリーンいっぱいに映し出されているのを見るシーンは涙してしまうほど感動してしまったweep

ギャングのボス天塩と愛人マリがラストで元サヤに収まるオチも「純然たるコメディ」を貫いていてヨロシイし、最後まで抱腹絶倒の映画を作ってくれた三谷監督に拍手!

それに加えて、家族みんなで見に行ったんだけども、館内もゲラゲラ笑いっぱなしで、映画の本来あるべき姿というのを体感できてもの凄く幸せなひとときを過ごすことができた気がする。

三谷監督は日本のビリー・ワイルダーといっても過言ではない!?

夢のシネマパラダイス434番シアター:真実のとき

真実の瞬間<とき>

2 出演:ロバート・デ・ニーロ、アネット・ベニング、ジョージ・ウェント

監督・脚本:アーウィン・ウィンクラー

(1991年・アメリカ・104分)NHK-BS

評価★★★☆/70点

内容:1950年代にハリウッドを吹き荒れた赤狩りの嵐に、敢然と立ち向かった1人の映画監督の姿を描く人間ドラマ。1951年9月、売れっ子監督のデイヴィッド・メリルは、20世紀フォックスの代表ダリル・F・ザナックから、非米活動委員会の共産主義者のリストに自分の名が挙げられていることを聞かされた。助かるために誰かを告発するよう勧められたメリルは、「友人を売れるかバッキャロー!」と一蹴し、そのため撮影所への立ち入りを禁止されてしまう・・・。

“Shame on you!Shame on you!”

こういうことを労力をかけてわざわざ映画にしなくてもいいような時代と社会であってほしい。

映画という媒体には観る者に思考と議論を呼び起こし、“真実”に対する理解を促す、そういう力が備わっているのは百も承知なのだけど、それ以前に本来映画というのは夢を売るものなのだから。

それを夢と親友を強制的に天秤にかけさせることを平然とやってのけていた時代があったなんて・・。デ・ニーロの「恥を知れ!」という言葉が深く耳に残る。

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大いなる陰謀

Lions_lambs_2_1a 出演:ロバート・レッドフォード、メリル・ストリープ、トム・クルーズ、マイケル・ペーニャ

監督:ロバート・レッドフォード

(2007年・アメリカ・92分)WOWOW

内容:対テロ戦争の持論を展開している共和党のホープと謳われる上院議員アーヴィング(トム・クルーズ)は、世論の支持を得てポイントを稼ごうとベテラン女性ジャーナリスト(メリル・ストリープ)の単独インタビューを行う。だが、アーヴィングが掲げた戦略の裏に“仕組まれた真実”が潜んでいると確信した彼女は、その真相を明らかにしようとする。そんな中、大学教授(レッドフォード)の教え子である2人の若者は戦地アフガニスタンで新たな作戦に就こうとしていた・・・。

評価★★☆/50点

映画見終わったあと、“大いなる陰謀”という大仰な題名をつけるほどの映画なのか!?と疑問に思ってしまったが、しかし少なくともオイラにとっては常識中の常識であることを、かの国の人々からすれば大いなる陰謀として目に映ってしまうのだとしたら、アメリカという国はほとほと救いようがないと言わなければならない。

例えば、ヒスパニックと黒人の学生が奨学金目当てに志願兵にならざるをえない現実、つまりは貧困層やマイノリティが戦場に駆り出される現実というのはベトナム戦争から何にも変わっていないわけで、それこそトム・クルーズが20年前に主演した「7月4日に生まれて」(1989)なり「プラトーン」(1986)などでさんざん描かれてきたことだろう。

あるいは、マイケル・ムーアの「華氏911」(2004)で描き出される現実の方がよっぽど苛酷で真に迫ってくる。

それをこの映画では、ネオコンの論理を能弁と語りつくす共和党上院議員と結果的には風見鶏と化してしまうジャーナリスト、そして椅子にカッコ良く佇むだけのリベラルなインテリ教授というステレオタイプのキャラクターに、三者三様のこれまたステレオタイプな会話劇をおっかぶせるだけで描こうというのだから、作り手のストレートな真摯さがかえってあざとく見えてしまいなんとも薄っぺらいものとしか感じられなくなってしまう。

大学院に進みたいと思いながらも、そのために銃を手に取り国のために戦わなければならないマイノリティの学生と、その対極にいるような裕福な環境に恵まれながら無気力と無関心の塊の白人学生の対比など、その言わんとするところは分からなくはないのだけども、こんなありきたりなレベルの描写じゃ考えさせられるところまではいかないわな。。

まぁ、これだけの大スターを揃えたからなんとか体を保っていられる作品だといえると思うけど、でも、この「大いなる陰謀」って邦題だったのね。って配給会社の陰謀だなこれはww。

原題は「子羊に率いられたライオン」か。こっちはこっちで意味深な題名に内容が追いついていないと思うんだけど・・・。

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海と毒薬(1986年・日本・123分)NHK-BS

 監督・脚本:熊井啓

 出演:奥田瑛二、渡辺謙、田村高廣、神山繁、成田三樹夫、西田健、岸田今日子、根岸季衣

 内容:昭和20年5月、大学医学部の研究生・勝呂は連夜の米軍による空襲の下、鬱屈した日々を送っていた。医学部では部長の死去により、後任の座を第一外科の橋本教授と第二外科の権藤教授が争っている。劣勢の橋本は失地回復を焦り、軍から委嘱された米軍捕虜8名の生体解剖を受け入れた。肺切除の限度と絶命との関連を調べる名目の手術に臨んだ勝呂は、動揺を隠せなかったが、同僚の戸田はためらいなく役目をこなしていくのだった・・・。第二次世界大戦末期に実際に起きた、米軍捕虜に対する生体解剖実験を題材にした社会派ドラマ。

評価★★★★/80点

グロい手術シーンを見てるとき、20数年看護婦やってるウチのオカンが言った一言、、、

「あ、これ豚の内臓だわね。あ、こっちは絶対マグロのだわ。」と何事もないかのように、あっけらかんとした表情で言うオカン。。

オカン、あちら側の人間になっちゃってたのね・・・shock

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キリング・フィールド

01killing_fields 出演:サム・ウォーターストン、ハイン・S・ニョール、ジョン・マルコヴィッチ

監督:ローランド・ジョフィ

(1984年・英/米・141分)NHK-BS

評価★★★★/80点

内容:70年代初頭、ベトナム戦争の戦火は隣国カンボジアにも飛び火し、アメリカが支援するロン・ノル政権と革命勢力ポル・ポト派の過激派クメール・ルージュによる内戦は激化の一途をたどっていた。ニューヨーク・タイムズ紙の特派員であるシドニー・シャンバーグは、現地通訳のプランとともに取材を続けていた。しかし、1975年にクメール・ルージュが首都プノンペンを制圧すると、シャンバーグは国外退去を余儀なくされ、プランとの音信は途絶えてしまう。一方、プランは、想像を絶する虐殺を行うクメール・ルージュの苛烈な支配を逃れて、決死の逃避行を繰り広げていた・・・。アカデミー助演男優賞を受賞したハイン・S・ニョールは実際にポル・ポト政権の恐怖政治を体験したカンボジア難民。しかし、1996年にNYで何者かによって射殺された。

“戦争にはヒーローやヒロインなんていないんだという冷徹な視点が、映画に重みとリアリティを与えている。”

カンボジア人の通訳兼ガイド、ディス・プランの必死で生き抜こうとする姿、真実を伝えようとする姿が戦争という残酷な実態を淡々と、しかし力強く暴き出していく。

こういう戦争映画も珍しいと思うのだけど、アメリカではなくイギリスの作品という面が影響しているのかも。

それにしても年端も行かぬ少年たちや少女までもが銃を構えている姿には心が痛む。

そして、子供たちが兵士にされている現実はベトナムから40年近く経った今も変わっていない・・・。

現在世界には40カ国で約30万人の児童兵が戦場で働かされているという(2004年作品の「イノセント・ボイス-12歳の戦場」より)。

銃と殺戮ではなく、夢と笑顔を与えられる世界になることを願うのみです。

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グッドナイト&グッドラック

Good 出演:デヴィッド・ストラザーン、ジョージ・クルーニー、ロバート・ダウニー・Jr

監督・脚本:ジョージ・クルーニー

(2005年・アメリカ・93分)2006/05/10・盛岡フォーラム

評価★★★★/80点

内容:1953年、米ソ冷戦が激しさを増す中、アメリカ国内ではマッカーシー上院議員を旗頭に、国内の共産主義者の徹底した排除活動「赤狩り」の嵐が吹き荒れ、アメリカ全土を覆っていた。共産主義者とみなされた者はどんな職業であろうと容赦なく職を奪われていく。そんな中、CBSの人気キャスターであるエド・マローとプロデューサーのフレッドは報道番組「シー・イット・ナウ」の中で、マッカーシーこそがアメリカの自由の敵であると訴える内容の放送に踏み切るのだが・・・。

“その男、監督につき、その名はジョージ・クルーニー”

正直心を突き動かすような激しい情動と荒ぶる波動に乏しく、どこまでも一定の周波数で描かれ、モノクローム映像や当時のドキュメンタリー映像ともあいまって落ち着きすぎの感は否めない。

その忍耐限界ギリギリの90分弱で収めたのは大正解だろう。

しかし、その90分を通して貫かれるエドワード・マローの静かなる目線は決してブレることなく、その眼光は熱く煮えたぎっていた。

おそらくこの鋭い眼光が見据える先にあるのは、国際社会で強引な手法で暴走を続ける今現在のアメリカなのだろう。もっと突っ込んで言えば、ブッシュその人なのだろうと思う。そして9.11以降の恐怖を煽るような偏ったジャーナリズムにも・・・。

これは今、作っておかなければならない、そして観ておかなければならない映画なのかもしれない。

激しく揺れ動く現代情勢において、この恐ろしいまでに堅実で落ち着き払ったモノクロームの映像世界がやけに重くのしかかってくる。

ジョージ・クルーニー。確かな監督である。

次回作が楽しみだ。

(初記)2006/05/11

夢のシネマパラダイス25番シアター:セックス・アンド・ザ・シティ

セックス・アンド・ザ・シティ

Sexandthectiy 出演:サラ・ジェシカ・パーカー、キム・キャトラル、クリスティン・デイヴィス、シンシア・ニクソン、クリス・ノース

監督・脚本:マイケル・パトリック・キング

(2008年・アメリカ・144分)WOWOW

評価★★☆/50点

内容:NY在住のセックス・コラムニストで、ベストセラーを連発し、プライベートでもミスター・ビッグと順調な関係を築いているキャリー。ヤリ手のセックスマシーンで年下の俳優スミスとロスに移り住んだサマンサ。夫ハリーとの間に子供ができず不妊症に悩んでいる永遠のお嬢様シャーロット。毒舌弁護士で仕事と家庭の両立に悪戦苦闘するミランダ。固い絆で結ばれた最強アラフォー4人組の赤裸々ライフを描いた大ヒットTVドラマの劇場版。

“個人的に「塗り絵」はじっくりヤルのが乙でッス。”

日本でも大ブームを巻き起こしたTVシリーズは、WOWOWの再放送で第3シーズン途中まで見たけど、オトコのオイラからすると引きつり笑い&ドン引きの連続のトンだドラマだったわけで・・・。

女性視点の下ネタは大っ好きだけど、そこにウィットの富んだユーモアがないとただのお下劣にしかならないと思うわけで、例えばアリー・my・ラブやブリジット・ジョーンズの日記、ラブ・アクチュアリーといったところはかなり下ネタ上等な作品だけど、あくまでユーモラスな笑いの範疇で見られる上質な作品だった。

が、フェラガモ、シャネル、プラダ、ヴァレンティノといったハイブランドに身を包んだ金とヒマを持て余すセレブにとってはそんなことはどうでもいいらしい。

野性のおもむくままにチ○ポをむさぼる、、もといオトコをむさぼる30代独身女の姿はともかく、何の恥じらいもなく放送禁止用語連発のぶっちゃけトークをランチレンストランで繰り広げる様は恐怖そのものww。

「恋人たちの予感」(1989)でメグ・ライアンがレストランで白昼堂々オーガズム演技を披露した名場面を軽く吹き飛ばしてしまうほどユーモアのかけらもない強烈さで満ちあふれている。

ザーメンの味が不味いなんて、知らねえよんなもんww。

まぁ、女性をモノとしか見ないオトコ目線の映画やドラマが数多い中で、その逆パターンともいえるSATCは強烈なカウンターパンチといえるのかもしれないけど。。

で、映画の方なんだけど、一言でいえば、、、長っい。。ロマコメで2時間半は禁じ手やろフツー。

腐れ縁のキャリー(サラ・ジェシカ・パーカー)とミスター・ビッグは、久本雅美とバナナマンの日村にしか見えないし(笑)、サマンサの女体スシ盛りには辟易だし、シャーロットの年齢に似合わないヒステリックぶりはウザイだけだし、ミランダの「早くエッチ終わらせて」は、、まぁ許すけどさ、、要するにもうどうでもいいんだよね、この4人のことなんかw。おいおい

アラフォーから50代にかけてのキャピキャピならぬカピカピの、アップで映るとかなりキツめの若作りをしたオバハンたちの頑張りは認めたいところだけど、、、それこそ60代になってベティ・デイヴィスみたいに白塗りのお化け顔になっても相変わらずギャーギャーわめいて頑張ってたら拍手喝采で見たるわ。

ま、オイラみたいなオトコ連中が見る映画じゃないってことだね、うん。。。

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ファースト・ワイフ・クラブ(1996年・アメリカ・110分)DVD

 監督:ヒュー・ウィルソン

 出演:ゴールディ・ホーン、ベット・ミドラー、ダイアン・キートン、マギー・スミス、サラ・ジェシカ・パーカー

 内容:女子学生時代に親友だった3人が、同級生の葬儀で久々に再会。が、熟年3人組には夫が若い女性と浮気中という共通の悩みがあった。そこで3人は夫から財産を奪うという反撃に打って出ることにする・・・。

評価★★★/65点

“どう考えてもカカア天下だろ、あのメンツは!”

このメンツは反則ですよ反則!男が勝てるわけねえじゃん(笑)。

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リアリティ・バイツ(1994年・アメリカ・98分)NHK-BS

 監督:ベン・スティラー

 出演:ウィノナ・ライダー、イーサン・ホーク、ジャニーン・ガラファロ、ベン・スティラー

 内容:大学では卒業生総代にもなったリレイナだが、今はTV局のADのつまらない仕事に不満な毎日。そんな彼女の部屋に同窓の男友達でバンド活動で職にも就かないトロイが転がり込んできて・・・。

評価★★★☆/70点

数多の映画でおバカっぷりを披露してきたベン・スティラーだけど、ものスゴイ才能の持ち主だったんじゃん・・・ww。これ見てちょっと見直したわ。

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シングルス(1992年・アメリカ・100分)NHK-BS

 監督・脚本:キャメロン・クロウ

 出演:ブリジット・フォンダ、キャンベル・スコット、マット・ディロン

 内容:カルチャー発信地であるシアトルを舞台に、マット・ディロン扮するロックミュージシャンや彼にぞっこんのブリジット・フォンダ演じる生真面目娘など、6人の気ままな独身男女たちの思いを綴った一品。

評価★★★★/75点

この映画にアリー・my・ラブをみた、、、というのはオイラだけ?

最初にリンダ(キーラ・セジウィック)の顔を見たとき、んっ?キャリスタ・フロックハートか?と勘違いしちゃったもんで。。

でも、1人1人のキャラの立ち方とか細かいとこまで笑わせる小ネタも満載で、特に恋愛の描き方、エピソードの作り方はまんまだったね。ビデオデートなんてエレインがやりそうだし。

とにかくこの映画、連続TVドラマシリーズでやっても十分楽しめる作品だ。

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プリティ・ウーマン(1990年・アメリカ・119分)WOWOW

 監督:ゲイリー・マーシャル

 出演:リチャード・ギア、ジュリア・ロバーツ、ローラ・サン・ジャコモ

 内容:ウォール街の大物エドワードは、不慣れなロスの道案内を行きずりの娼婦ヴィヴィアンに頼み、彼女の新鮮な魅力に魅かれた彼は1週間の独占契約を申し出る。やり手の実業家と1人の娼婦の出会いと愛を描いた現代版シンデレラストーリー。ジュリア・ロバーツを一躍スターダムに押し上げた作品としても有名。

評価★★/40点

 ピアノをぞんざいに扱っているのでその時点で★-1。それどころか映画の調律さえも合わされていないというほとほと音痴な映画。。。

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ボーン・イエスタデイ(1993年・アメリカ・100分)NHK-BS

 監督:ルイス・マンドーキ

 出演:メラニー・グリフィス、ジョン・グッドマン、ドン・ジョンソン

 内容:不動産王ハリーは、世間のことにまったく無頓着な愛人ビリーに家庭教師をつけ、インテリジェンスあふれるレディに仕立て上げようとするが、その家庭教師とビリーが親密になってしまい・・・。

評価★★★★/80点

“メグ・ライアンになれそうでなれない女、メラニー・グリフィスの一人舞台をとくとご堪能あれ。”

ビリーに2発も平手打ち喰らわせやがって、この糞ジョン・グッドマンっ。バーナーで丸焼きにしてやる(笑)!

と思わせるほど見入っちゃってたわけだオイラ。。。

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恋人たちの予感(1989年・アメリカ・96分)NHK-BS

 監督:ロブ・ライナー

 出演:メグ・ライアン、ビリー・クリスタル、キャリー・フィッシャー

 内容:大学を卒業したばかりのハリーとサリーは、一緒に出かけた旅の途中で、エッチした男女がプラトニックな友達になれるかどうかで意見が対立し、そのまま別れてしまう。5年後、2人はNYで偶然再会するのだが、またもや恋愛論で意見が食い違う。さらに5年を経て・・・。

評価★★★☆/70点

初対面でいきなりSEXの話で盛り上がっちゃうというのは、、やっぱ相性が良いってことなんだろうなぁ、この2人。。

でも、エッチした男女が友人に戻れるのか?という命題はオイラ的には「否!」「無理!」としか言いようがないわな。自分の経験上・・・。

その男女が酸いも甘いも知りつくした夫婦だったら有りなのかもとは思うけど。。

だから、オイラが大学時代に大ヒットした海外ドラマ「ビバリーヒルズ青春白書」なんて、仲間内グループでみんなヤリまくって、それでも友達でいられる関係が続くって理解しがたいものがあったんだけど(笑)。

ちなみに男と女の友情は絶対あると思う。これも経験上w。。

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